三上延のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
ネタバレ栞子さんと五浦君の古書ミステリ、2冊目。今回も興味深い古書の不思議が読み解かれていく。
短編三話からなる本書では、今まで出てこなかった栞子さんと文香ちゃんの母親の話も出てくる。篠川智恵子という名のその人は、栞子さんに輪をかけた古書マニアだったようだ。そして、意外なことに彼女とは違って古書を買い取る方法に手段を選ばない。
自分があまり古書に縁が無いせいか、百万単位値が付く古書が存在することや、それを手に入れるために理性が消し飛んでしまう人がいることに実感がなかった。が、本を「愛する」以外に「執着する」人々もいるということが、この小説を読んでいると理解できる気がする。
ミステリ的な面白さを感じたのは、第二話「福田正一『名言随筆サラリーマン』(六月社)」だ。一話に少し伏線を入れていて、「古書に詳しくない店員がいる店」に遺品の古書の買取りを指定する資産家の話。五浦君の元カノと友人も登場して退屈させない。本は読めなかったかもしれないけれど、五浦君は楽しい高校生活を過ごしたんだなと思う。
引き続き、続刊も読みたい。 -
Posted by ブクログ
言わずと知れた大人気ベストセラーの7作目。
前作を読んでからだいぶ間が空いてしまったので、複雑な人間関係を理解するのに苦労してしまいました。
まあ、そもそも7作目なので、この書籍から読む読者はいないとは思いますが、それでも思い出せる程度の間隔では読まないと厳しいかも。
6作目までで人間関係を複雑にしすぎてますよね。。それがストーリーの重要なポイントでもあるのでしょうがないのですが。
ただ、読み進めての後半は、いつもの読み味に戻りました。
ストーリーですが軸となっている海外古書のテーマが重く一本道だった感じがしました。人間関係における結末も、そういう部分に振り切って書かれた小説と比べると新鮮味がない感じで、中途半端だった感じ。
『ビブリア古書堂の事件手帖』への期待は手軽に読める「日常ミステリ」だったのですが、今回は、全体的に中途半端感が残ってしまったかな。
本編ストーリーはいったんの完結で、スピンオフやシリーズ2が何作か出てるようですね。
厳し目の感想を書いてしまいましたが、なんだかんだで楽しみにしています。