百鬼園事件帖

百鬼園事件帖

小説・文芸
1,760円 (税込)

8pt

舞台は昭和初頭の神楽坂。影の薄さに悩む大学生・甘木は、行きつけのカフェーで偏屈教授の内田榮造先生と親しくなる。何事にも妙なこだわりを持ち、屁理屈と借金の大名人である先生は、内田百間という作家でもあり、夏目漱石や芥川龍之介とも交流があったらしい。
先生と行動をともにするうち、甘木は徐々に常識では説明のつかない怪現象に巻き込まれるようになる。持ち前の観察眼で颯爽と事件を解決していく先生だが、それには何か切実な目的があるようで……。
偏屈作家と平凡学生のコンビが、怪異と謎を解き明かす。

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百鬼園事件帖 のユーザーレビュー

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感情タグBEST3

    Posted by ブクログ

    内田百間とそのお弟子さんがちょっと不思議な事件と遭遇するお話。文豪×ミステリとか文豪×妖っていうテーマで百間とは。シリーズ化して欲しいな! 百鬼園事件帖ってタイトルが『百鬼園随筆』から取ってるのは読み終わるまで気がつかなかった。こっちも読もう。

    0
    2025年05月08日

    Posted by ブクログ

     影が薄い大学生と偏屈で有名な大学教授のコンビが、遭遇する奇妙な出来事の謎を解く連作短編オカルトホラーミステリー。

     物語は主人公の甘木という大学生の視点で描かれていく。
               ◇
     大学生の甘木は午後の講義が終わった帰りに、夕食を摂ろうと行きつけのカフェに入った。
     ここ●喫茶千鳥には週イチで来ている甘木だが、影が薄く存在感が希薄なため、未だに女給から馴染客として扱ってもらえない。
     そんな自分を内心で嘆きながらふと隣のテーブルを見ると、そこには大学で見知った顔が口をへの字に結びギョロリとした目でアイスクリームを睨んでいる。偏屈で厳しいと評判の内田榮造教授だった。
          ( 第1話「背広」)※全4話。

           * * * * *
     
     名探偵役を務めるのが、百閒先生こと内田榮造です。
     漱石山房のメンバーの中でも変人として知られた百閒は、独特の作風が特徴の作家で、優れた ( 変わった?)短編を多く残しています。

     気が向かないことには関わろうとしない性格だったと伝わる百閒ですが、本作では門人には寛容だった漱石に似て目下の者に対する面倒見がよいという設定です。
     作中の百閒は、主人公たちを助けようとして怪異に挑みます。
     また、気難しい顔から一変したゴキゲンな顔で百閒がアイスクリームを味わうシーンがありますが、子どもじみたところがあったという百閒らしい描写だったと思います。

     そのように登場人物から小道具、エピソードに至るまで、百閒ファンはもちろん漱石や芥川のファンも思わずニヤリとしてしまう構成になっています。

     その他にも主要舞台となる「●喫茶千鳥」にもおもしろい物語を用意するなど、凝り性の三上延さんらしく、背景もよく考えられていました。

     もっと書きたいのですが、ネタを割ってしまいそうなのでこのあたりで置いておこうと思います。

     ところで、もし三上延さんが続編を考えていらっしゃるのならお願いがあります。
     内田百閒先生の『ノラや』という随想が私は大好きで、不器用な先生が可憐な野良猫に愛情を注ぎ、愛猫を喪ってロス感に悲しむ様子には共感してしまいます。
     そんな百閒先生の猫好きの一面を、ぜひ続編で描いてくださいませんか。

     三上先生、編集者の方、どうかご一考ください。お願いします。

    0
    2023年11月21日

    Posted by ブクログ

    2023年出版。249ページ。タイトルと表紙の挿絵から、想像を広げ過ぎると結果的に肩透かしを食う事になるかも。昭和の始めから、遡って大正末期に掛かる時期としてのお話し。時代背景に深く突っ込んでいない分、読み易いとも言えるし、現代との境が曖昧になってしまう感じもある...。けれど、それらを差し引いても面白かった。おどろおどろしさは余り強調されていないが、想像してみれば大いに不気味だ。「見えてしまう者」、「見ることが死に繋がる」などは、中々に気色が悪く興味深かった。本格怪奇モノを期待する人には薦めない。

    0
    2025年12月19日

    Posted by ブクログ

    怪異。ミステリー。
    影の薄い学生と少し個性の強い教授の物語。
    影の薄い学生、甘木が色んな怪異に出会っていき、話に惹き込まれた。ありえないことばかりだけど、面白い。

    0
    2025年04月22日

    Posted by ブクログ

    ほんのりと怖くて、
    ほんのりと儚く、
    ほんのりと切ない。

    大正ロマン×怪異譚。
    相性のいいことこの上なし。
    カツレツにポークチャップ、カレーライス。
    不純喫茶の不味いコーヒーも何となく味わってみたくなる。

    凄く、脳内で映像化しやすい文章と言う点も魅力的。
    ドッペルゲンガーと対峙していく場面は、
    どこかジャンプの漫画を読んでいるような気分にもなった。バトルシーンの緊張感、そして高揚感が手に汗を握らせる。



    0
    2025年03月31日

    Posted by ブクログ

    文豪に怪異、大正~昭和初期と、好きなものが詰まった物語。
    怪異は、ほんのり怖い程度で、嫌な暗さはない。

    0
    2025年01月30日

    Posted by ブクログ

    極端に印象が薄い学生の甘木が、大学の教授である内田榮造(内田百間)と親密になったことで、様々な怪異にまきこまれていく。

    このタイトルをみても、ピンと来なかった私が、内田百間にとても興味を持つようになった。「百間先生邂逅百間先生図」が物語の中で持つ意味が、怪異的で少し怖くもあったが、どんどん興味が湧いてきた。芥川龍之介や夏目漱石などの文豪とも親交があったようで、物語への興味が増した。

    一話から三話までの怪異もほどよい感じで、第四話の「春の日」が、この物語をうまくまとめていたように思う。今後またなにか起きそうな感じもした。

    読後、こういう感じの小説もおもしろいな、と思った。いろんな出会いがあるから、読書は楽しい。



    0
    2024年11月04日

    Posted by ブクログ

    ビブリア古書堂の著者による文豪×怪異ミステリー。主人公の大学生、甘木と内田百間が出会うところから始まる摩訶不思議な出来事は想像よりは怖くなく楽しく読めた。ドッペルゲンガーの話は不気味で恐怖だけどその怖さを芥川龍之介が緩和してくれてるようで友情を感じる。内田百間って、偏屈でこだわり屋で借金だらけで笑ってしまうところも多いのにどことなく魅力的で作品を読んだことがないのが残念。夏目漱石や芥川などの蘊蓄も楽しくて芥川が書いた百間の絵も興味深かった。こんな怪異に巻き込まれるのはごめんだけど昔は不思議がいっぱい。

    0
    2024年10月29日

    Posted by ブクログ

    怪異譚。
    CGとか駆使して怖がらせてくる系PG12指定映画ですら怖くて直視出来ないお子ちゃまオバハンの私には、これくらいの怖さでちょうどいいくらい。

    三上延さん、聞いた事のあるお名前だなと思っていたら、ああ、ビブリア古書堂の。お久しぶりです。相変わらず文学に造詣が深くていらして。

    0
    2024年07月20日

    Posted by ブクログ

    なかなか、読み進まなかったのだけど、内容は面白かった。内田百間さんって、こんな感じだったのだろう。
    鉄ちゃんだったことに反応

    0
    2024年02月18日

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