あらすじ
ビブリア古書堂に舞い込んだ新たな相談事。それは、この世に存在していないはずの本――横溝正史の幻の作品が何者かに盗まれたという奇妙なものだった。
どこか様子がおかしい女店主と訪れたのは、元華族に連なる旧家の邸宅。老いた女主の死をきっかけに忽然と消えた古書。その謎に迫るうち、半世紀以上絡み合う一家の因縁が浮かび上がる。
深まる疑念と迷宮入りする事件。ほどけなかった糸は、長い時を超え、やがて事の真相を紡ぎ始める――。
感情タグBEST3
匿名
扉子が小学生では読まなさそうな横溝正史の本を読む姿は栞子さんに似ているなと思いました。
横溝正史の本にまつわるエピソードも人間関係が起こす事件で面白かったです。
相手に素直に伝えていたら起こらなかったような事件だったので、相手に素直に伝えることは大事だと思いました。
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ずっとシリーズで読んできた。時間軸がいくつかあり、ハッと引き戻される感覚がある。
元々、古書に興味はなかったけど、古書店を覗いてみたくなってきた。
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続編ものかー、と、そんなに期待してなかったのだけれど、面白い!
ビブリア古書堂を読むと、読みたい本がどんどん増える。金田一耕助シリーズ読まなきゃ!
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素直になれないじゃなくて我が強過ぎた双子。
読みたいだけならこんな大きな騒ぎにせんでもと思うけど読みたいが言えない人達だもんな。
初子さんと春子さんがした事はもちろん簡単に許されるような事では無いけど、創太くんがしたことはあまりにも酷い。下心も罪を擦り付けたのもおぞましい。
直筆原稿が盗られてなかったらと思うとやるせない気持ち。
智恵子さんは扉子を育てようとしている?
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横溝正史の『雪割草』を巡る謎に、トリックも横溝作品に準えたものが使われている。本書のおかげで長年怖くて読めなかった横溝正史を手に取ることができた。前巻は微笑ましいエピソードが多かったのに、今作ではまた強欲で性格に難がある人間がわんさか登場する。扉子も無邪気だが不穏な雰囲気あり。それにしても、小学生の読書感想文の題材に『獄門島』を選ぶことがなぜダメなのかさっぱりわからない。怖いのが苦手な子どもでも、さすがにあらすじだけで泣き叫ぶとは思えない。
前巻よりはマシだが、相変わらず誤字脱字や妙な表現が散見される。
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ビブリアは、物語の中の時間と本が発行された現実の時間がどんどんズレていき、7巻ではそのズレが最大になり本の中の時間はゆっくり進んでいた。
8巻では、本が発行された時間と物語の中の時間が一致し、2018年、扉子が9歳になる年だった。
そして、この9巻は2020年発行で、本の中の時間で現実の時間に近いのは第二話で、2021年、扉子が小学校3年生、9歳になる年。プロローグとエピローグに至っては、扉子は高校生になっているので、1年生と仮定しても2028年ということになる。現実よりも未来が描かれたのは、初めてですよね。
扉子が大輔が書いた事件手帖を読んているという設定なら、過去でも、未来でも自由に書けるようになったのだな、と思います。
中学生の頃、横溝正史の角川文庫を読みまくっていたので、懐かしい気持ちで読めました。少年少女向けにリライトされた作品があったとは知りませんでした。
面白かったです
横溝正史の「雪割草」かつて殆どの作品を読んだ私も知らなかった作品から起こる事件。
「病院坂の首縊りの家」や「獄門島」もストーリーモチーフに取り込まれいて一気読みしてしまいました。
シリーズにはまだまだ続きがあるようですので楽しみです。
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横溝正史の幻の作品の盗難事件を巡る元華族の一族の確執や因縁、そしてこれらを彷彿とさせるような9年後の事件の謎を解く新シリーズ2作目で、横溝正史の作品に纏わる蘊蓄や作品を踏襲したかのような事件と相まって長い間隠されてきた真相が明らかになるのがこれまでと一風変わってて面白かった。
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ビブリア古書堂の事件手帖II ~扉子と空白の時~
著者:三上 延
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**あらすじ**
シリーズ累計700万部の人気古書ミステリ、最新作は丸ごと「横溝正史」!
ビブリア古書堂に舞い込んだ新たな相談事。それは、この世に存在していないはずの本――横溝正史の幻の作品が何者かに盗まれたという奇妙なものだった。
どこか様子がおかしい女店主と訪れたのは、元華族に連なる旧家の邸宅。老いた女主の死をきっかけに忽然と消えた古書。その謎に迫るうち、半世紀以上絡み合う一家の因縁が浮かび上がる。
深まる疑念と迷宮入りする事件。ほどけなかった糸は、長い時を超え、やがて事の真相を紡ぎ始める――。
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**感想**
本作では、扉子の存在感が前作以上に際立っており、物語の中で彼女が果たす役割が着実に広がってきているのを感じました。母・栞子から受け継いだ本への愛情や謎解きの鋭さが、自然と描かれているのが印象的です。特に、扉子自身が事件の真相に迫ろうとする姿勢には成長が感じられ、今後の展開に大きな期待を抱かせます。
また、祖母・智恵子の登場によって、物語に新たな緊張感が加わったのも見逃せません。彼女の存在が、篠川家の“血”に流れる何かを暗示しているようで、三世代にわたる女性たちの物語がどこへ向かうのか非常に興味深いです。
一方で、そんな濃密な家族のドラマを静かに支える大輔の存在も、物語に安定感を与えています。観察者であり、時に行動するパートナーとしての彼の活躍にも注目したいところです。
横溝正史という実在の作家の「幻の作品」を軸に据えた今回のエピソードは、古書ミステリというジャンルにリアルな重みを加え、フィクションと現実の狭間を見事に行き来する構成になっていました。シリーズの今後がますます楽しみになる一冊です。
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2012年本屋大賞の続編
横溝正史の巻
テレビドラマでは何度か見たけど
横溝作品を読んだ事がないから今度読んでみよう、と思わせる作品。
備忘あらすじ -----
仲違いしている双子姉妹の物語。
仲悪い双子姉妹が共謀して息子の渡米を遅らせようと画策してたという話。
裏で糸引いているのは、
智恵子さん。なんで何時もこんな事するの?フィクションとは云え怖い。。
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2020年出版。第2シーズン?第2作。栞子さん夫婦の娘、扉子の絡みが増して来る。古書の主題作は横溝正史。これ迄の人物関係を更に絡め、広げて物語を展開させている。なので、途中巻からの読み始めはさすがに厳しいだろう。ミステリー作家の大御所の作品をベースとしただけに、今回のミステリー度は更に高くなった感じ。特にミステリー好きと云う訳でも無く、なんとは無しに読み続けている身としては流石にちょっと辛くなって来たが...。やっぱり面白いな。
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歳を取っても変わらないの栞子さんの語り部と、扉子ちゃんの成長にもうそんなに時が経ったんだなと実感する。
しかしまさか事件手帖シリーズを題材に扉子が隠された物語を紐解いていく展開は予想していなかった。最初からそのつもりで書いていたのだろうか。
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プロローグで扉子ちゃんがもう高校生に。祖母の智恵子とブックカフェで待ち合わせらしい、一波乱ありそうで何か嫌な予感しかしない。何故、扉子の電話番号や五浦くんの事件手帖のこと知っているのだろうか?智恵子恐るべし!
2話目の獄門島、小学生の頃テレビで見たけど怖くてドキドキしながら見てたなぁ。
「雪割草」の話がドロドロしてた分、獄門島の話がほのぼのしてて良かった。あと友達も出来て一安心かな。
エピローグは智恵子の策略により扉子ちゃんが遂に本の持ち主達の秘められた物語を読み解く喜びに目覚めてしまった感が。最後は心がもやもやしてちよっと後味が悪かった。
篠川家が持つ一度読んだ本の内容を忘れない力欲しいなー。
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今回のテーマは横溝正史さん。
金田一耕助の幻の作品を巡って一族内で起きた問題の解決依頼がビブリア古書堂に来ました。
事件は解決しましたけど、今まで一番後味悪い終わり方。毎回毎回ハッピーな事件解決というわけにはいかないですよね…
そして登場する、智恵子さん…相変わらず怖いです。ゾクゾクします。
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この世に存在しないはずの
横溝正史の幻の作品『雪割草』が盗まれたと
いう相談事が持ち込まれた。
奇妙な相談事は、元華族の旧家の邸宅で
起こった出来事。
また、更に年月を経て、似たような相談事が
持ち込まれる。
このシリーズは様々な古書のコレクターが
登場人物として出て来ますが、
どうしても自分の手元に置きたいと
いう想いが、人間関係すら壊してしまうことが
あって、それは読んでいて、
やるせない時があります。
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栞子と大輔の娘の扉子が、両親が関わった横溝正史の本に関する事件簿を読むというスタイルで話が進みます。
今回は横溝正史が取り上げられていますが、ドラマは観たことがありますが読んだことが無い作家の一人です。おどろおどろしいイメージがあったので敬遠していました。
古谷一行さんの金田一が好きでドラマで十分満足していました。
これを機に読んでみようかなと思っていますが、怖くないですよね?
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じわじわと年月が経っていて、扉子の成長にビックリです。
雪割草の話では、最終的には本によって家族がバラバラになってしまう結末になってしまったことが切なかったです。
獄門島では、扉子に話の合う友達ができて良かったなーと思いました。
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扉子シリーズ第2弾。
今回の古書は、金田一耕助の生みの親・横溝正史でした。
今回も栞子さんの鋭い推理が光ります。娘の扉子もその片鱗を少し見せています。
今後が楽しみです。
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ビブリア古書堂その後シリーズの第二弾。
新作が出たと思ったらⅣでⅡとⅢを読んでいなかったので、
あわてて読む。
横溝正史の幻の長編「雪割草」をめぐる、過去と現在のお話。
栞子と大輔が結婚したての頃に、
新聞の連載小説を切り抜いてつくった「雪割草」が盗まれたのを、
探し出した話と、
その時に発見されなかった直筆原稿を9年後に探し出すお話。
「雪割草」の持ち主、元男爵家の人々が仲違いしたままだし、
栞子の母が雪割草を読むために直筆原稿を捏造したのではと示唆されているラストもあって、
ミステリーの結末としてはあまり感じが良くなかった。
栞子と大輔の娘扉子が、
同じく本好きの少女であり古書店の娘と知り合う「獄門島」の話がはさまっていたのが、救いかな。
「雪割草」が長い間幻の長編であり、最近発見されて発刊されたのが
本当のことなのには驚いた。
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読みやすさは健在です。
老若男女様々な人に愛された作家の書籍には、例えば三國志や水滸伝のように、様々な版があるんだなぁ、と思いました。また、作者の没後に作品が発掘されて刊行されるなど、根強いファンがいると、作品が広がり深まっていくことにも感じ入りました。
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シリーズは親子で一通り読み進めていて、これも母から借りました。
久しぶりでしたがだんだん登場人物も思い出した…というかどこから読んでも登場人物の関係をいつも説明してくれてありがたい。
今回も面白かったです!
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「扉子と──」とあるが扉子のことはまだよくわからないが、栞子同様、一度読んだ本の内容を忘れないというのは羨ましい。
お父さんな大輔がなかなか良かった。
子供が読む本に口を出してくる先生は、「空は青で塗りなさい」という先生のようで嫌だな。
見守りは必要だと思うけど、年齢制限がないのが本の良いところではないか。
猟奇的な本ばかり読み、現実世界に影響を及ぼしているとかだったら心配にもなるけれど。
孫に会うことさえ思惑ありきな智恵子はやはり好きになれないな。
オーディオブックが普及してきた今の時代なら大輔も本が読める(聴ける)かな?
栞子に話してもらうのも楽しいだろうがネタバレなしのようだし。
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栞子が小4の時の読書感想文についてでてくる話
2巻 第一話 アントニイ・バージェス『時計じかけのオレンジ』(ハヤカワNV文庫)
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第2シリーズの2作目。
今回は横溝正史。獄門島や病院坂など既読の作品が絡んでいて楽しく読めました。扉子の成長の著しさが微笑ましかったですが、近づく祖母の知恵子の企みが気になってちょっと不気味。
横溝正史コレクション
大輔と栞子の娘である扉子が祖母である智恵子に大輔の記したビブリア古書店の事件手帖二冊を持ってブックカフェに来るように頼まれるところから物語は始まる。扉子は智恵子を待つ間に活字病患者としては当然のように手帖の中身を読んでしまう。中身は2020年に発見された横溝正史の雪割草に関わった両親の事件簿だった。
まずはじめは行方不明になった幻の本を二人が探すことになり、栞子がいつもの神通力のような推理力でお互いを罵っている双子が犯人であることを当ててしまう。使われたトリックは推理小説好きじゃなくても推察出来るトリックだったのだが、一緒に保管されていたはずの横溝正史の生原稿が行方不明になって完全解決にはならないまま事件が終了してしまう。
数年後、扉子がたまたま他の古本屋で見つけた朝日ソノラマ版の獄門島を見つけたことで扉子の特殊能力の片鱗を見せ始めることになると同時に雪割草の装丁本と生原稿にうっすらと関連性が発生する。
いがみ合っていた双子が死んだことで物語はまた動き出す。遺品を処理するために訪れた二人は横溝正史の偽の生原稿を見つけてしまう。この偽の生原稿がなんなのか?と調べるうちにコレクション欲強く盗んでしまった真犯人にたどり着くことが出来る。
と事件の全貌を扉子が読み終えたところで智恵子が扉子の目の前に座っていることに気がついた。そして智恵子は扉子に特殊能力が遺伝していることを確かめる質問をし、それに完璧に応えることで智恵子に目を付けられてしまう。
しかし、私は活字病患者だが本の所有欲もコレクション欲もないのでこのシリーズの犯人達の気持ちはどうしても理解できない…
ちなみに…「目を離した隙にあいつらはいくらでも増殖する!放っておくと全てが終わる」すみません…私もそうです…
「奴は息をするように本を読む。いつでもどこでも本を読む…つまり相当のポンコツだ!」…すみませんポンコツです…
「階段や玄関に腰かけて読む、着替えている最中にも読む、朝起きてベッドの中でも読む。本を持ち込まないのは風呂とトイレぐらい」…すみません!玄関やベッドはもちろん、トイレにも風呂にも持ち込んでいます…( ̄▽ ̄;)
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久々のビブリア古書堂シリーズ。シリーズを最後まで読んでいないので大輔と栞子が結婚したり、娘がいたり母親と和解してたりと知らない事がたくさん。本に関する話は相変わらず楽しい。
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横溝正史『雪割草』?・『獄門島』・『雪割草』?。寂しい者同士なのにいがみあう一族、盗まれたという存在も不明の本。扉子が取り置きした本、売れない古書店とブックカフェ。本に挟まれていたという直筆原稿、裏に獄門島のエピローグ。
横溝正史3部作。題材の小説を模すような状況、並行するストーリー、読んでみたくなるようなあらすじの語り、取り扱う本のジャンルがすごい。
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<目次>
略
<内容>
新シリーズ2冊目。扉子ちゃんを中心に。今回は横溝正史。多彩な才能に恵まれた人だったんですね。ノンミステリーの新聞小説をめぐる謎。岡山県倉敷市真備町には、金田一さんはじめ、横溝正史シリーズの人びとの銅像もあります。
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本作品までの栞子と大輔の関わり方も読んでいて楽しかったけれど、扉子が加わってさらに物語が面白くなっている。本作の横溝正史に関するストーリーもなかなか面白かった。
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感想
今回は横溝特集。プロローグで扉子がもう高校生になっていたのでビックリした。前巻では6歳だったのに!扉子が謎解きするには時間進める必要があったか。
あらすじ
上島家に大事に保管されていた横溝正史の未発表の小説にまつわる話。もぐら堂で取り置きしていた扉子の獄門島の行方を追う話。3話目は横溝の雪割草について1話目で明らかにならなかった真相について9年後に明らかになるという話。
Posted by ブクログ
横溝正史を取り扱うという企画は良かったが、「ビブリア〜」自体に"飽き"が来ているため読み通すのにかなりの忍耐力を要求された。
ここ迄来たから、一応お付き合いはしますけれどね。