あらすじ
ビブリア古書堂に舞い込んだ新たな相談事。それは、この世に存在していないはずの本――横溝正史の幻の作品が何者かに盗まれたという奇妙なものだった。
どこか様子がおかしい女店主と訪れたのは、元華族に連なる旧家の邸宅。老いた女主の死をきっかけに忽然と消えた古書。その謎に迫るうち、半世紀以上絡み合う一家の因縁が浮かび上がる。
深まる疑念と迷宮入りする事件。ほどけなかった糸は、長い時を超え、やがて事の真相を紡ぎ始める――。
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Posted by ブクログ
素直になれないじゃなくて我が強過ぎた双子。
読みたいだけならこんな大きな騒ぎにせんでもと思うけど読みたいが言えない人達だもんな。
初子さんと春子さんがした事はもちろん簡単に許されるような事では無いけど、創太くんがしたことはあまりにも酷い。下心も罪を擦り付けたのもおぞましい。
直筆原稿が盗られてなかったらと思うとやるせない気持ち。
智恵子さんは扉子を育てようとしている?
Posted by ブクログ
ビブリアは、物語の中の時間と本が発行された現実の時間がどんどんズレていき、7巻ではそのズレが最大になり本の中の時間はゆっくり進んでいた。
8巻では、本が発行された時間と物語の中の時間が一致し、2018年、扉子が9歳になる年だった。
そして、この9巻は2020年発行で、本の中の時間で現実の時間に近いのは第二話で、2021年、扉子が小学校3年生、9歳になる年。プロローグとエピローグに至っては、扉子は高校生になっているので、1年生と仮定しても2028年ということになる。現実よりも未来が描かれたのは、初めてですよね。
扉子が大輔が書いた事件手帖を読んているという設定なら、過去でも、未来でも自由に書けるようになったのだな、と思います。
中学生の頃、横溝正史の角川文庫を読みまくっていたので、懐かしい気持ちで読めました。少年少女向けにリライトされた作品があったとは知りませんでした。
Posted by ブクログ
2012年本屋大賞の続編
横溝正史の巻
テレビドラマでは何度か見たけど
横溝作品を読んだ事がないから今度読んでみよう、と思わせる作品。
備忘あらすじ -----
仲違いしている双子姉妹の物語。
仲悪い双子姉妹が共謀して息子の渡米を遅らせようと画策してたという話。
裏で糸引いているのは、
智恵子さん。なんで何時もこんな事するの?フィクションとは云え怖い。。
Posted by ブクログ
ビブリア古書堂その後シリーズの第二弾。
新作が出たと思ったらⅣでⅡとⅢを読んでいなかったので、
あわてて読む。
横溝正史の幻の長編「雪割草」をめぐる、過去と現在のお話。
栞子と大輔が結婚したての頃に、
新聞の連載小説を切り抜いてつくった「雪割草」が盗まれたのを、
探し出した話と、
その時に発見されなかった直筆原稿を9年後に探し出すお話。
「雪割草」の持ち主、元男爵家の人々が仲違いしたままだし、
栞子の母が雪割草を読むために直筆原稿を捏造したのではと示唆されているラストもあって、
ミステリーの結末としてはあまり感じが良くなかった。
栞子と大輔の娘扉子が、
同じく本好きの少女であり古書店の娘と知り合う「獄門島」の話がはさまっていたのが、救いかな。
「雪割草」が長い間幻の長編であり、最近発見されて発刊されたのが
本当のことなのには驚いた。
Posted by ブクログ
「扉子と──」とあるが扉子のことはまだよくわからないが、栞子同様、一度読んだ本の内容を忘れないというのは羨ましい。
お父さんな大輔がなかなか良かった。
子供が読む本に口を出してくる先生は、「空は青で塗りなさい」という先生のようで嫌だな。
見守りは必要だと思うけど、年齢制限がないのが本の良いところではないか。
猟奇的な本ばかり読み、現実世界に影響を及ぼしているとかだったら心配にもなるけれど。
孫に会うことさえ思惑ありきな智恵子はやはり好きになれないな。
オーディオブックが普及してきた今の時代なら大輔も本が読める(聴ける)かな?
栞子に話してもらうのも楽しいだろうがネタバレなしのようだし。
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栞子が小4の時の読書感想文についてでてくる話
2巻 第一話 アントニイ・バージェス『時計じかけのオレンジ』(ハヤカワNV文庫)
Posted by ブクログ
久々のビブリア古書堂シリーズ。シリーズを最後まで読んでいないので大輔と栞子が結婚したり、娘がいたり母親と和解してたりと知らない事がたくさん。本に関する話は相変わらず楽しい。