あらすじ
太宰治の『晩年』を奪うため、美しき女店主に危害を加えた青年。ビブリア古書堂の二人の前に、彼が再び現れる。今度は依頼者として。 違う『晩年』を捜しているという奇妙な依頼。署名ではないのに、太宰自筆と分かる珍しい書きこみがあるらしい。 本を追ううちに、二人は驚くべき事実に辿り着く。四十七年前にあった太宰の稀覯本を巡る盗難事件。それには二人の祖父母が関わっていたのだ。 過去と現在、まるで再現されるかのような奇妙な巡り合わせに、薄気味悪さを感じる二人。それは偶然か必然か? 深い謎の先にある真実とは?
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血縁関係、人間関係、複雑過ぎやしないか。
晩年を探す過程で明かされる事実が濃すぎる。
田中嘉雄さんはもう居ないけど何があったのか分かってよかった。
後悔は残るけど憎んだまま終わるのは嫌ですからね。
田中敏雄に五浦大輔と従兄弟だと伝える事になるとは。
従兄弟だから、血が繋がっているから、似ているから、田中敏雄は五浦大輔が何処までも追いかけるという言葉を否定しきれない。
久我山寛子は窃盗を古書好きになるために是としているようで、田中敏雄は古書の為なら窃盗もやむを得ないようで。
とんでもないですね。
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久我山の妻に嫌われてるのは智恵子さん関係だろうなとは思ったが、そういうことか
最初にくれって言わずに暴力なのは悪意100%
田中はヤバいけど甘いところがあって嫌いになれない。俺騙されてる。
血縁がストッパーになると良いんだけど
久我山ファミリーはヤバいしヤバい
鶴代さんが可哀想でしょ!
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コレまではどちらかというと横の繋がりでしたが、とうとう縦の繋がりまで沢山出てきてもう大変
人物相関図を自分の手で描き起こしたくなります
栞子さんも素敵ですが妹の文ちゃん可愛いですね
もっと沢山出てきてほしいです
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6巻は太宰治。1巻で死守した『晩年』の初版本が再び狙われる。このシリーズを読んでいると、古書マニアは皆コレクションの為なら犯罪も厭わない危険な人種という偏見が助長されそうな程、狂った人間ばかり出てくる。田中敏雄も保釈中なのにさらに犯罪を重ねようとするが、そこまでする魅力が稀覯本にはあるのか。一般人には理解できない。文香が栞子と大輔の関係を鎌倉中に広めまくっているのが面白かった。彼女が唯一のまともな人間に感じるのは気のせい?
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こんな形で、田中敏雄と和解?共闘するようになるとは、意外だったな。
栞子さんの祖父は、お母さん寄りではなく、栞子さんと同様な考えて、依頼を解決していた方で良かったです。
次は、いよいよ最終巻。次も楽しみです。
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まるまる一冊太宰治についてのお話です。
ミステリーとして読むと、この巻が1番自分には面白かったです。
太宰治の「葉」の一文
お前はきりょうがわるいから、愛嬌だけでもよくなさい。
お前はからだが弱いから、心だけでもよくなさい。
お前は嘘がうまいから、行いだけでもよくなさい。
が凄く心に響きました。
太宰治の本もそのうち読みたいと思います。
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このシリーズの中ではザ・ミステリーな長編。
太宰の作品は私も有名どころしか読んだことがないが、好みか好みじゃないかがはっきり分かれるのも なぜか妙に惹かれる魅力があるのも分かる。それを全部栞子さんが代弁してくれた。
太宰治の『晩年』『駆込み訴へ』を巡るお話。とても惹き込まれました。
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再び太宰治を巡るお話。太宰の作品の魅力はその波乱万丈な人生に起因するものが多いと思っているのだけど、だからこそこんなにも長い間読み継がれて多くの人を惹きつけるんだろうな。古書を介して人間の因果も巡る物語、謎解きも面白かった
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古書店店主の篠川栞子と過去のトラウマで長時間読書ができなくなってしまった
バイト店員の五浦大輔とが、古書が絡んだ事件を解決していく物語の第6巻。
毎回、文豪や大作家の本をめぐっての事件だが、今作では1巻に登場した、
文豪の本とそれに絡んできた犯人等いろいろ長い年月のわだかまりなどを
解決していく。
この文豪の作品はいまだに、知名度1・2を争う作品しか読んでいなかったので、
タイトルを言われて、短編集のタイトルか1作品のタイトルかが判断が付かなかった
ということは、残念であるが重要なことにはならないので、6巻を読もうと
思ってる人は、同じ境遇であっても気にせず楽しめます。
知っていた方がより楽しめるので、先に読んでおくと・・・、と言っても
ネタバレになるのであえて言いません(笑)。
5巻を読んだ人なら分かる2人の関係に、ある人物のおしゃべり好きが
ある意味迷惑なことになって、そこも絡んでくる展開に!?
そういうところも楽しみつつ読んでみてください。
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ビブリア古書堂の事件手帖6 ~栞子さんと巡るさだめ~
著者:三上 延
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**あらすじ**
累計600万部突破、驚異のミリオンセラー! ビブリオミステリ第6巻。
太宰治の『晩年』を奪うため、美しき女店主に危害を加えた青年が、今度は依頼者としてビブリア古書堂に現れる。彼の求めるのは、署名はないが太宰の自筆と判明しているという、別の『晩年』。
その探索の過程で、二人は四十七年前に起きた稀覯本の盗難事件にたどり着く。なんと、それには二人の祖父母が関わっていたという。
過去をなぞるかのような不思議な巡り合わせ。果たしてそれは偶然か、あるいは必然か——。
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**感想**
シリーズ第6巻では、「過去と現在」「家族と記憶」「運命と選択」といった重層的なテーマが、太宰治の『晩年』という実在の文学作品を軸に丁寧に編み上げられていきます。
神奈川県内の古書店というニッチな舞台設定が、かえって物語に静かな重厚感を与え、物語の奥行きを深めています。栞子と大輔が本を追いかけながら辿る過去の足跡は、予想もしなかった人物同士のつながりを浮かび上がらせ、読者の心を揺さぶります。
とりわけ印象深いのは、本という「モノ」を通して、過去の記憶や感情、そして因縁までもが現代に影響を与えるという構造です。今巻で明かされる祖父母たちの物語は、まるで過去が再演されるようで、どんどん引き込まれていきました。
また、栞子と大輔の関係も徐々に深まりつつあり、単なる依頼と解決の繰り返しではない、人間的な成長や絆の描写も見どころのひとつです。しかし、過去の因縁がこの先の二人の関係にどのような影を落とすのか、次巻への期待が高まります。
次巻が最終章と銘打たれているだけに、物語の終わりが近づいているという実感もあり、読者として心して見届けたい気持ちになります。
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過去の事件で因縁のある相手から受けた「以前のものとは違う『晩年』を探してほしい」という依頼と四十七年前に起きた太宰治の古書を巡る盗難事件が繋がっていき、この一連の出来事は偶然かはたまた必然か探りながら読み終えた。次巻で最終巻なので楽しみ。
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2014年出版。シリーズ第6巻目。太宰治の古書と、ドロドロ渦巻く欲望と策謀。本格的ミステリー?っぽい物を好む訳では無いので、少し疲れたが、やはり面白かった。
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シリーズ6作目。
中盤ぐらいまでなかなか話が進まなかったが、後半一気に急展開を迎えた。
しかし、欲深い人間の思考はこうも理解できないものなのか。
登場人物の血縁関係がややこしくなってきてもうわからない笑
次がラストのようなのでそこらへんもハッキリしてくるだろう。
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読み始めたら、いきなり五浦君が入院しているので、どうしたんだー、また田中か?と思いつつ読み進めると、まさかの展開。「走れメロス」の実体験が発端となった太宰治と檀一雄の話し面白かった。太宰さんそりゃあヒドイよ!
本に夢中になって電車降りるの忘れそうになった。7作目読むまでの「待つ身も辛い」
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怒涛の6巻でした。
登場人物が増えすぎて、これ誰?と何巻か前を確認したりもしました(^_^;)
今回は大輔の祖父のことが分かってきて、1巻と話がつながっていました。
最後の7巻でどう締め括られるのか、楽しみです!
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第1巻で、太宰治『晩年』を手に入れるために栞子を襲撃した田中敏夫が本作で再び登場。しかし、今回は『晩年』を奪うためではなく、依頼人としてビブリア古書堂に訪ねる。第6巻では、太宰治にまつわる作品を取り扱い、それと同時に大輔の祖父母に関する衝撃的な事実を目の当たりにする。
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太宰治の「晩年」を巡る戦い?古書を手に入れるために手段を選ばない者たちと栞子と五裏の戦い。だが最後に栞子の新たな血縁に関する新情報が発覚し展開が急に加速した。
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最初の1巻の話が、この巻で完結した。
読みながら一緒に推理するタイプではないので、読み進めながら「なるほど!」と驚いてたんだけど、黒幕はこの人だったのかと意外だった。
また田中が大輔を従兄弟と認識したうえで、唯一の血縁者だからと攻撃の手をやめるところとかは、血が繋がりの大事さを感じた。
そしめ大輔が気付いた栞子さんのルーツにはマジか…となってる。そんなところで繋がるのか、世間は狭い
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同一の著者に関する古書を取り上げた、長編系の2冊目です。一冊をかけて、著者とその著作のことを時間軸として深く掘り下げつつ、物語を編み上げているのが印象に残りました。
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シリーズも6作目となりましたが、ますます面白くなってきました。
今回は、シリーズ1作目に登場した太宰治の「晩年」とそれにまつわる人が再登場します。
太宰治の秘密にも迫っていて、長編として楽しめました。
栞子と大輔の関係にも注目です。
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なぜ大輔は怪我をしているのか?それに関わった事件を解決していくお話し。
太宰治の「晩年」がまた出できたので栞子にも危険が迫るのではと心配にもなりました。
お話しの始めの頃に、紙で指示を出している所や随所に伏線があり、ミステリーとしても、大輔と栞子の二人の関係にも楽しめるお話しでした。
このシリーズは読み進めていく程に面白くなっていくなと感じましたが、昔の登場人物が出てくるので、自分の記憶力のなさに呆れてしまう感情も出てきて、読んでいて、良いのか…悪いのか…複雑な気持ちです。
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今回は主役の五浦さんが大活躍?な印象でした。
今まで本とは無縁な傍観者で、栞子さんの付き添いのような位置関係だったのに。
(外堀を埋められて当事者にならざるを得なくなってきたのかも)
本の謎解きをめぐる人間関係が、実は血縁まで巻き込んでいた、という展開が巧妙です。
最終巻はどうまとまるのか(まとまらないのか(笑)?)
楽しみです。
読み返して
作者さんを知らずに読み進めていましたが
途中の恋愛進行描写で男性と気付きました笑
内容は以前に読んでいたはずですがまたハラハラしました。
続きも楽しみです。
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ここからが読んでいない話。太宰治に関する話。あついの復活。ただ大輔との関係とかはちょっと無理があるし、そんなに簡単には進まない気がする…。
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<目次>
略
<内容>
今回は太宰治の話。古書でそんなに命かけるのかわからないけど、高価になるのは何となくわかる。ついに大輔くんも被害者に。そして登場人物がつながっていく。古書店と大衆食堂を接点に…
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一巻丸々太宰治づくしで色々知れる部分があった。周りの狭い世界で色々な事がドロドロと繋がり合う感じ。折角思いも繋がった事だし最後良い方向で丸まってくれることに期待。7へ
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ある古書を巡る謎が明かされる展開は、読み応えがあった。そして、ますます複雑になる人間関係は、続編へ期待が膨らむばかり。栞子さんと大輔のちょっとしたやり取りも読んでいてキュンとした。
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感想
古書を巡る壮大なストーリーだが、本がいくら好きでも本を巡って命のやり取りをするなんてどうなのだろう。
あらすじ
田中敏雄が祖父の持っていた太宰治の晩年の稀覯本を手に入れる依頼を栞子にする。栞子は田中の祖父について調べるため、当時を知る人間をあたる。47年前にある事件が起こっており、その真相を暴くことに。それは奇しくも栞子の祖父がかつて解いた謎であった。