三上延のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2026 07/16
《断章》が大輔さん以外の一人称だったので、大輔さん以外の登場人物の心の内を知れたのが興味深かった。特に栞子さん。栞子さんの本音は謎に満ちていたので、語られた内容はこれからの展開に重要かもしれない。
『家族』がテーマだったのかな。
拗れてしまった絆を解きほぐして心を解放する話。常に一緒にいるから『家族』ってわけでもない。結局は言葉にしないと思いは伝わらない。
一回逃げる選択をしたら、これからの人生にその選択肢が加わる。そして安易に選ぶ。選んだことを後悔したり悩んだりしているうちに月日なんてあっという間に過ぎていく。
志田さんは電話をかけたのだろうか。
慎也くんはお父さんときちんと話し合ったのだろうか。
澄夫さんは連絡しないことを選んだ。でも未来ではわからない。いつか「俺と距離を置きやすいだろ。誤解されてるぐらいがちょうどいい」の考えを変える日がくるかもしれない。
栞子さんと智恵子さんの『家族』の行き着く先は想像できない。結局は、分かり合えないまま終わるんじゃないかとも思える。それだけ智恵子さんの存在は、普通に生活している人たちの中では異質なものだから。
栞子さんは、自分がお母さんとそっくり同じ人間になって、大切な人を傷つけてしまうことをなによりも恐れていたから、大輔さんのことが好きになっても、答えられなかった。
自分の気質と智恵子さんの呪縛から自分を解き放つ為に、栞子さんは頑張ってる。ものすごく頑張ってる。智恵子さんと対峙して戻って来た。
なのに、大輔さんはあっさりと「俺も一緒に行けばいいじゃないですか」の一言で栞子さんの恐怖を飛び越えてくる。
「栞子さんが追いかけたいほど面白いもんなら、俺にとってもきっと面白いですよ」って、栞子さんにしたら魔法の言葉だよ。コミュ障で人見知りの栞子さんからしたら、そんな自分を認めてくれる人は白馬に乗った王子様だよ。
ここが、お父さんと大輔さんの違いなんだなって思った。
「ずっとここで君を待つ」と「一緒に行く」
大輔さんは、ずっと側にいてくれる人。
今回は、断章の度に智恵子さんへの恐怖心が底なし的に深まっていった。いやだぁ、この人本当に恐い。文章からでもわかる威圧感。この人だけ生きている世界が違う感じがする。千里眼の持ち主?ってくらい洞察力が超人的。でも、その得体の知れない超人も、大輔さんには警戒してそう。大輔さんは操れないと理解しているから、排除する為に何やら画策してきそうな予感がする。。。
智恵子さんに完全に敵認定された大輔さん、気を付けて!
そして、不穏な終わり方、、、
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Posted by ブクログ
扉子シリーズ5作目。
少し刊行までに間が空いた気がするが、小さかった扉子も今作では高校2年生。恭一郎と言う後輩も出来た。
今シリーズでは栞子と大輔が海外に買付に行っている間、1週間ビブリア古書店の留守番を任されて扉子の活躍が描かれる。
栞子が大人しく、思慮深いタイプだったけど、扉子は対照的。相談事などは両親が帰ってからと伝えると言う約束を悉く破って、古書に関する謎に奔走する。
今作ではシャーロックホームズ、中原中也などの謎が描かれるが、全てトリックが違い、作者の引き出しの数と知識量に圧倒される。
チェックマークに似た謎のマークについては、今後も描かれるようなので、そちらも気になるところ。 -
Posted by ブクログ
ネタバレどこかで評判を聞いたのが頭の中に残っていたので、見かけた時に購入。
一話につきひとつの事件(?)を解決するお話が集まっているが、全体を通してストーリーは緩やかに進んでいく作りでした。
全体的にとても読みやすく、情景が想像しやすくて良かったです。また実在する古書にまつわる話なので、本好きとしては親しみやすかったです。
登場人物の言葉遣いや行動が「アニメやテレビドラマっぽい」と感じてしまう。個人的にはあまり好みでは無い点ですが、この作品はそこまで嫌悪感を感じませんでした。
第二話で実際に大切な本を盗んだ人との関わり方、第四話で酷い事件を企てた犯人との関わり方に違和感。あまりにもカラッとしすぎでは…と感じてしまう。これも、個人的な嗜好で、リアリティというより納得感があるかないか、で判断してしまう自分の癖かもしれない。
でも、栞子さんや大輔くんのキャラクターは(アニメっぽいとはいえ)好きな雰囲気なので、続きも読んでみたいと思っています。