三上延のレビュー一覧
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ネタバレビブリア古書堂その後シリーズの第三弾。
また別の鎌倉の古書店がからんだお話。
跡取り息子が病気でなくなり、その蔵書を売ろうとする古書店主の父と、
それを止めようとする跡取り息子の元妻。
元妻に相談された栞子は、自分の代わりに扉子を古本市に送り込む。
古本市には、古書店主の孫で扉子の後輩にあたる少年も参加しており、
扉子と共に古本市を手伝い、商品をだまし取ろうとした犯人を捕まえる。
古書店主はなぜ蔵書を売ろうとしているのか。
元妻はなぜそれを止めようとしているのか。
亡くなった跡取り息子が、
旅先で記憶喪失になり一時行方不明なっていたことと関係しているのか。
栞子の変人ぶりが扉子にも遺伝子 -
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ネタバレビブリア古書堂その後シリーズの第二弾。
新作が出たと思ったらⅣでⅡとⅢを読んでいなかったので、
あわてて読む。
横溝正史の幻の長編「雪割草」をめぐる、過去と現在のお話。
栞子と大輔が結婚したての頃に、
新聞の連載小説を切り抜いてつくった「雪割草」が盗まれたのを、
探し出した話と、
その時に発見されなかった直筆原稿を9年後に探し出すお話。
「雪割草」の持ち主、元男爵家の人々が仲違いしたままだし、
栞子の母が雪割草を読むために直筆原稿を捏造したのではと示唆されているラストもあって、
ミステリーの結末としてはあまり感じが良くなかった。
栞子と大輔の娘扉子が、
同じく本好きの少女であり古書店の娘 -
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ネタバレ相変わらず碌なことをしない智恵子さん。
彼女の目的が栞子さんの目論見通りなのか、まだ分からないなというのが個人的印象。
扉子編にはなっているし、確かに栞子さんの不在は長いのだが、扉子さんの立ち位置は全体的にちょっと一歩引いていた感じ。
初日の事件についての活躍はお見事だったけど、段々と栞子さんにシフトした感じ。
最終日は大輔くん視点で栞子さんによる謎解きと、かつてのスタイルで懐かしくなりました。
展開は大変胸くそでしたが。
今回は古本市が舞台のせいもあって、作中に出てくる本も映画パンフに樋口一葉のまさかの手紙の例文系本、そして三大奇書と名高い『ドグラ・マグラ』
粗筋をざっくりとしか知らない -
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ネタバレ感想
妹からクラクラ日記を手に入れた栞子と、突然現れた母親。大輔から栞子にデートして欲しいとの申し出。サイドストーリーの方が気になる。本筋かもしれないが。
問題の解決と共に、母親のことなどで新情報があり、進展があった。キャラクターの人間関係やその人となりが少しずつ明らかになる点も気になる点である。
あらすじ
昔の常連客だった人から、相談事があると屋敷に呼び出された。そこには依頼人の来城を託っていた鹿山という男性が集めた江戸川乱歩のコレクションが集まっていた。来城は金庫の中にある貴重なコレクションを見たいといって、栞子に金庫を開けるように依頼する。
金庫を開けるにあたって先代の鹿山明を知る -
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ネタバレ昭和初期の神楽坂が舞台。存在感の無さに悩む大学生、甘木くんと、偏屈な大学教授、内田先生は、行きつけのカフェーで同席したのを機に親しくなる。先生の背広を間違えて着てしまった甘木くんは、何故か怪異に遭遇するようになり、内田先生とともにその謎に迫っていく。
短編集ではあるけど、順番に読んでかないとダメなやつ。最初はまあまあ怖いかな、という感じなのが、読み進むうちにどんどん怖さが増してきて…。ドッペルゲンガーの話でヒェ〜となり、若くして亡くなった伊成くんの話では悲しみも加わって、胸が締め付けられる。
私は内田百閒を名前くらいしか知らなくて、読み終わってから調べてみた。偏屈で借金大王で、鉄オタで…夏