三上延のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレちょっとラストが駆け足の感があった気はするけど、これ以上引き延ばしても意味はないのかもしれない。
結局、ジャンがヴィクトルの名を奪い取ることでつけた決着。そう来るかーと思いました。
ジャンがジャンであるまま、ヴィクトルと対決するのかと思っていたのでね。でも、そうじゃなかった。
ただ、ヴィクトルにもヴィクトルの正義と主張があり、それがあまり語られることがなかったのが残念。もちろん、これはジャンの物語なので、必要以上にヴィクトルのことが語られる必要はないと思うのだが。
ヴィクトル側からでも一本物語が書けるよね、と思ってしまった。
ラストはクリスとの淡い想いを実らせる感じで、よかった。その後、姫 -
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Posted by ブクログ
これまたツボでした。
設定と挿絵が好み、てのもありましたが、いやはや参った。
とりあえず、クリスが凄いツボです…
このクリスについては今回は置いておいて(ぇ、
主人公・ジャンには双子の兄にコンプレックスを抱く弟として、
今ガンダム00好きもあって、ライル君を思い出しました。
「俺は兄さんじゃない」
セリフまで一緒だし。
今回をはじめ物語で双子の葛藤を見るに付けいつも思うのですが、
大概兄に弟がコンプレックスを抱いており、
ほぼそんな双子の100%が兄を兄さんとか敬称で呼んでいます。
葛藤も抱くよなぁ…ほんの数分~数時間しか生まれた時間に違いがないのに、
兄と弟として扱われるのです。
おの -
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Posted by ブクログ
太宰治自家用の「晩年」をめぐって大けがをしてしまい入院をした、五浦大輔。
退院しだいぶ回復してきたころ、ビブリア古書堂のバイトに復帰した。
取引に訪れた道具商の男が、買い取った太宰治自家用の「晩年」を売りに、
訪れたが・・・。売買に応じた際に渡された別の一冊が元で、洋書の古書
に対する謎と運命に対峙することになっていく。
今回は7巻で 前作のあとがきを読んだ人ならわかる通りの、最終巻。
とはいえ、今頃読めば、分かり切った第2期があることは明白なので、
そこには触れず、五浦大輔と篠川栞子、そして篠川智恵子の生い立ち、
ビブリオ古書店の事件手帖の総決算と言ってよいのかな。
とんでもない、賭けに出 -
Posted by ブクログ
旅先で偶然出会った人と食べ物を通して、人生観が変わり、前向きになれる話を集めたアンソロジー。トラブルと偶然は旅につきもの。毎回すぐに「禍転じて~」になるとは限らないが、ターニングポイントとして意識されている。
全7話の中で、私は「夢よりも甘く」が最も気に入った。育ててくれた亡き祖母の思い出話。少女はそれが作り話であると薄々気づくのだろうが、大人になっても大事に温め続けている様子(例えば身近な人に指摘されてムキになる場面)が胸に刺さる。現実を知ってしまい、旅行中はコレといった良い出来事もなく、疲れ果て打ちひしがれて、旅が終わりに近づく。このまま静かに物語が終わるのかと諦めかけたところで、帰国後に