三上延のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
メディアワークス文庫創刊15周年記念企画のアンソロジー第2弾です。本書に対して失礼かもですが、日頃の読書の箸休め(あ、漬物ではなく和物ですね、アンソロジーだけに…)感覚で選書し、するする読めました。
6名の作家が、「神様×本」のテーマに時々謎解きを加え書き下ろした短編集です。内容はいかにも日本人特有ですね。それは、神を否定しないけれども特定宗教を信仰しない「無宗教」からくるのかと…。何にすがるかは人それぞれね、だからこそ関心も楽しみも多岐で、許容範囲も広いんでしょう。
実際に関係する神様も、全知全能の神、キリスト教、日本の神様、本の神様、都合のいい人まで様々で、内容もコメディタッチで -
Posted by ブクログ
まず読んで気になったのがプロローグの冒頭の「春先の小糠雨が音もなく北鎌倉に降り注いでいる。」という文章だ。エピローグにも同じ文が出てくるのだけれど、プロローグでは回想から始まる扉子の事件手帖、エピローグは智恵子の事件手帖、全て同じ文なのは何か意味があるのか、これから起きることの布石?大輔君の事件手帖を合わせると3冊の事件手帖があるってこと?
サブタイトルの「虚ろな夢」は何のことを指しているのだろう?記憶喪失になった康明の事、智恵子の計画のこと?うーん分からない!
今回の本の依頼主の最後の行動はちよっと極端過ぎてて共感出来なかった。形見の本を燃やすとかあり得ないでしょ。本は楽しむものだと思うんだ