今村翔吾のレビュー一覧
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豊家に仕える五奉行。
長盛、長政、正家、玄以、三成。
それぞれ秀吉との出会い。
守っている、心ざしの奥にある譲れない信念。
まつりの壱 北野大茶会
土木担当 増田右衛門尉長盛
〜あなたの才は泰平にこそ使って下さい〜
まつりの弍 刀狩り
司法担当 浅野弾正少弼長政
〜刀を攫いとうござる〜
まつりの参 太閤検地
財政担当 長束大蔵大輔正家
〜あなたの才はこれです〜
まつりの肆 大瓜畑遊び
宗教、朝廷担当 前田民部卿法印玄以
〜ちょうすく孫十郎〜
まつりの伍 醍醐の花見
行政担当 石田治部少輔三成
〜きっと一人では成せぬような難題を、共に乗り越えてゆく仲間となる〜
このあとに、やってく -
購入済み
歴史・時代小説は、歴史的事実(?)という枠の中での創作という難しさがあると思っています。それも松永久秀という有名な武将を取り上げることは、より枠組みが堅固と言ってよいと思います。
本作は、松永久秀の物語を縦軸に、久秀と織田信長の関係を横軸にしており、信長の一般に流布されている性格等と異なる一面をも書かれていて、良い作品と思います。 -
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終戦記念日を間に挟み私は平家と源氏の戦いの物語を読んでいた。
この時期、メディアでは戦争の話が多く流れる。
日本国内でも古くから戦いが繰り返されていた。
戦う目的は、それぞれあっただろう。
ただただ勝って力を見せつけたい者
戦うこと自体が好きだった者
守りたい物があった者 などなど
この物語の主人公、平知盛は身体こそ弱かったものの頭が良く、こと軍師としての才能は抜きん出ておりあの源義経さえも一目置く存在だった。
彼の目指す世は、平家の存続だけではなく
互いが見張り合い、拮抗した三つ巴の世界。
命を懸けて、守ろうとしたものの答えは1000年後にある。物語の言葉を借りるならば
「ある者は勝者 -
アクションは迫力満点
アクションは前作以上に迫力満点で、各キャラの決着が丁寧に描かれています。
終盤の展開は予想を裏切りつつも納得感があり、読後感は爽快。『天』『地』から続く疾走感とドラマ性は、エンタメ時代小説の頂点ともいえます。
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購入済み
エンタメ性抜群
息をのむバトルと心理描写、魅力的な新キャラが織りなす展開にページをめくる手が止まりません。一気読み必至です。
幕末の時代背景を活かしつつ、エンタメ性抜群で、漫画『バガボンド』や『鬼滅の刃』好きにはお薦め。完結編への期待が膨らむ傑作です。
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購入済み
少年漫画のようなエンタメ
圧倒的な疾走感と迫力のバトルシーンが魅力で、少年漫画のようなエンタメ性と、王道ながら新鮮な展開で、続編への期待が高まる傑作です。
幕末から明治への過渡期の侍の葛藤が融合し、一気に引き込まれます。
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祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。驕れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。猛き者もつひにはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。
平家物語は源平合戦における敗者・平氏の視点から描かれている。歴史は勝者に都合の良いように残され伝えられていくのが常であり、実際に吾妻鏡のような源氏・得宗視点の歴史書も編纂されている。なぜ平家物語は語り継がれ、また作者不詳の説話として琵琶法師などによる語りが900年後の私たちまで伝えられてきたのか。謎が多いこの平家物語に対して、今村翔吾さんの大胆な仮説が彩りを加えていく。
治承・寿永の乱については近年かなり検証が進 -
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蹴鞠と和歌を愛す北条氏真が、天下人信長に示した心意地を描く表題作をはじめ、歴史の中で輝く才を描いた八編。
作者がこれまで書き溜めてあった作品集とのことで、「ぼろ鳶」などの長編シリーズや「幸村を討て」などの歴史小説のエッセンスが詰まっているように感じました。
また、作者にとって初めての短編集ということでしたが、どの作品も一つ一つ読みごたえがあり、ぜいたくな歴史物語でした。
どの主人公もこれまでの歴史であまりスポットを当てられなかった人物ばかりで、新たな視点で歴史を味わうことができました。
戦国時代を扱った作品が複数あり、それぞれの人物を通して描いてあることで、立場やタイミングに