今村翔吾のレビュー一覧

  • イクサガミ 地

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    ネタバレ

    章ごとに、少しずつ残りの参加人数が減っていく中、黒幕が判明する。

    戦を優位に進めるためには、如何にして人に早く情報を伝えることが大切であるかが分かる。

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    2025年11月01日
  • 夏の戻り船 くらまし屋稼業

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    余命わずかな老人の最後の願いを叶えるため、壮大な仕掛けでもって人をくらます物語。
    戦闘シーンの迫力は後の「イクサガミ」シリーズを思わせる。
    時代小説でありながら、少年漫画のような疾走感と爽快さを併せ持つ一冊でした。

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    2025年11月01日
  • 幸村を討て

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    2025年度、大阪ほんま本大賞受賞を機に手に取った。
    大賞発表後すぐに買いに行ったのに、数ヶ月積んでました…( 'ᵕ' ; )

    大阪ほんま本大賞仕様の本書は著者近影が、めっちゃかっこいいんです♡
    大阪近郊にお住まいの方、見掛けたら是非手に取って見てみてください(*ˊ ˋ*)

    舞台は大坂夏の陣。
    真田幸村の企みを読めず、翻弄される諸将たち。戦を終え、ある疑問を持った家康は真相を探り始め…。
    戦国最後の戦いを通じて描かれる、親子、兄弟、そして「家」をめぐる、切なくも手に汗握る物語。

    戦国時代って、理解するのがすごく難しい…!
    名前変わるし、寝返るし、婚姻関係複雑すぎるし…

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    2025年10月29日
  • 人よ、花よ、 下

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    楠木正成の息子楠木正行の物語も、いよいよ下巻。
    正成の息子という冠をつけるのもどうかと思うほどの正行の成長に、行く末を見守りながら、下巻を読み進めた。
    思えば、天皇が二人存在し、天皇同士の思惑以上に、それを利用する者、振り回される者、祭り上げられる者、大きなうねりの中で、まだ20代前半の若者が、似たような状況下にあった親の思いを理解しつつ、なんとか信念を達成しようとする行動力に胸を打たれた。正直、南北朝時代はあまり分かっていない中で読んだこともあり、当時の状況を知るだけでも十分堪能できる作品とも言えた。
    なお、これは物語外ではあるが、このあとの「直義」vs「高師直・師泰」、「直義」vs「尊氏」

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    2025年10月28日
  • 春はまだか くらまし屋稼業

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    人情味あふれる主人公が、今回は幼い少女をくらます物語。心に余韻を残す結末が心地よい。
    裏稼業でありながら、人を救うように姿を消させる。その巧みな手際が魅力的で次作も楽しみとなる一冊でした。

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    2025年10月27日
  • イクサガミ 地

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    幕末の時代背景や複雑に絡み合う人間関係が『蠱毒』の物語にさらなる深みを加えていて引き込まれた。明治初期の混乱も、史実を丁寧に調べ上げたうえで描かれているのがわかり、史実とエンタメが見事に融合している。大久保利通や前島密といった明治の偉人たちが登場し、物語はまさにオールスター状態。共闘を選んだ主人公たちが全員生き残れるのか、緊張感が高まる。ラスト2冊も早く読も。戦いのスケールも大きいこの作品の世界を藤井監督がどう映像化するのか楽しみだな。

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    2025年10月27日
  • 塞王の楯 下

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    長く続く攻防戦にハラハラ。
    彦九郎側からの目線も、仕事や平和に対する気持ちが分かって、最初の印象が変わっていった。
    最後の匡介と彦九郎のやり取りがよかった。

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    2025年10月26日
  • 立つ鳥の舞 くらまし屋稼業

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    くらまし屋シリーズ第七弾は湯島天神芝居小屋が舞台。なんと赤也が役者として育った濱村屋の若き主人二代目吉次(赤也の義弟)が依頼主で平九郎は悩む。
    天王寺屋と濱村屋が娘道成寺対決をすることになったことが発端だがその裏には老中の政治的思惑も働いていてなかなか複雑。
    赤也は最後の舞台に立つのだが、その時の一節「ーこれにて。赤也が心の中でそっと別れを告げたのは、舞台であったか、それとも亡き父であったか。いや、歩むかもしれなかった、もう一つの人生かもしれない。」拍手喝采の舞台でやっと自分を完全にくらましたんだな、と感動した。

    世の中映画「国宝」が大評判だがここにも女形をテーマにした感動作があるよ、と言い

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    2025年10月25日
  • 塞王の楯 上

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    ネタバレ

    主人公の匡介は、幼い時に一乗谷の城下で織田信長に攻められ、両親と妹を喪った。
    その時に出会った石垣職人の飛田源斎に命を救われ、いつかは彼のような鉄壁の石垣を造りたいと思いながら日々修行を積む。
    彼ら”穴太(あのう)衆”は、最強の石垣を造る集団として有名だが、秀吉の世は太平へと向かい…。

    読みやすくてサクサク読める。
    なので、気がついたらクライマックスにたどりついていなかった。
    だって上巻なんだもん。

    最強の楯(石垣)と至高の矛(銃)作りの二つの集団。
    どちらも最高のものを作ることによって、戦のない世の中を作れると思っている。
    一瞬、銃で「戦のない世」を作るって何だ?と思ったけれど、これが高

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    2025年10月24日
  • 塞王の楯 上

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    関ケ原の前哨戦の一つ、大津の籠城戦を描いた歴史もの。

    武将や忍者などを主人公とする歴史作品が多いなかで、本作は石工の技術集団である穴太衆を中心に据えて、武将を脇役に回してしまっているところがユニークです。

    ライバル役にはこれまた鉄砲職人集団である国友衆をおいて、主人公の石垣とライバルの大砲という、矛盾(ほこたて)の技術勝負を魅せるというシンプルな構成で、なんとも分かり易い。

    脇役の武将たちも、ちょっと盛り過ぎ感はありますが、敢えてキャラを強く立てて、いい味を出してくれています。

    創作部分が多く、エンタメに大きく寄せているのは読者の好みの分かれるところでしょうが、割り切って読めば単純に面

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    2025年10月23日
  • 茜唄(下)

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    勝者の名前を冠した「源氏物語」(!)ではなく、元号を冠した「治承物語」でもなく、敗者の名前を冠した「平家物語」となった謎が、(フィクションではあろうが)鮮やかに解き明かされる。

    上巻では謎であった西仏に物語を語って聞かせる人物が知盛の妻希子であることが終盤で判明する。真相を聞いて頼朝が悔しがる場面は痛快だ。

    歴史の転換点にいる人、転換点を作ったひとは、ただ必死に生きただけで、当人にその自覚はない、という表現がある一方、今村作品には、「先々まで、百年後・千年後まで、見通したひと」がまま登場するので、ほんの少しだけ「後付け史観」を感じるけれど、全く新しい平家物語を読めたので、総合評価で星4つ。

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    2025年10月22日
  • 塞王の楯 下

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    今村翔吾はほんとに。息をつく間もなく戦いが続く。だからずっと休憩できず、読み続けるしかなくなる。そして泣く。イクサガミ程の悲しみはなかったけど、イクサガミよりも、歴史上の人物をもっと調べて知りたくなった。時代小説が好きになってきた。

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    2025年10月22日
  • 茜唄(下)

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    平家物語誕生秘話。なぜ源氏と平家なのか。源家と平家ではなく、源氏と平氏でもなく、源氏と平家。この違いが分かりやすく描かれている。知将と呼ばれる知盛の正に知将の呼ばれる由縁、やはり平家物語は美しい滅びと再生の美学。

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    2025年10月21日
  • 花唄の頃へ くらまし屋稼業

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    最後まで読んでから、もう一度序章を読んだ。

    炙り屋との最後の戦いが迫ってきている感がある。

    ばかボンにはイライラした。こういうやつは死んでも治らない。

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    2025年10月21日
  • 蹴れ、彦五郎

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    自分好みの歴史小説、今村ワールド素晴らしい、歴史の教科書に出て来ない登場人物もあるが、今川氏真や武田義信、北条氏規、著書では歴史の影に見え隠れする主人公達が生き生きと描かれており、短編集ではあるが、その奥に見える其々の歴史や成り立ちが、大河の様な奥深さを感じてしまう。
     どの物語のどこを読んでも、安心感と云うか今村ワールドの安定感を感じてしまう。「じんかん」や「茜唄」「八本目の槍」などの名作と同じ位の、「人」の描写「心」の動きに心を奪われる。
    個人的に7話「晴れのち月」の矛盾や葛藤、哀しみに心惹かれる。
     今村翔吾ワールド今後も楽しみたい!
     

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    2025年10月21日
  • 湖上の空

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    夢を追うのはめちゃくちゃにかっこいいなと純粋に思わされた。私も夢を持ちたい。
    今村さんの本もっと読むぞ〜

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    2025年10月20日
  • 人よ、花よ、 下

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    あまり詳しくない南北朝時代の魅力が、よく描かれている。まだまだ深堀りの余地がありそうだ。
    最後の章が少し唐突に感じられたものの、怒涛の展開はさすがだった。

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    2025年10月19日
  • じんかん

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    松永久秀の一代記。戦国時代の人物ではかなり気になる存在なので読んでみた。
    予備知識が少ないのでどこまでが史実でどこからがフィクションかはわからず。同じく神仏を信じぬものとして胸の熱くなるところもあったが娯楽小説の域を出ず。もう少し深いところまで届いて欲しかった。

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    2025年10月19日
  • 戦国武将伝 西日本編

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     西日本の各都道府県に縁の武将のエピソードを取り上げる短編集です。

     取り上げられた武将たちは近畿・中国・四国・九州などから24人。誰でも知っている有名な武将から、その地域にはこういう人がいたのか、と改めて知る武将まで様々で、歴史の授業だけでは見えてこない姿が魅力的(?)に描かれています。
     今作は連作短編集ではなく、あくまでそれぞれ別の文献などを元に抜き出されたエピソードが紹介されている短編集です。しかし、隣接した領地同士の場合はお互いに様々な思惑や政治的やりとりがあったりして、同じ武将が登場した両陣営を覗き見ることができる話もあり、とても読み応えがあります。特に秀吉は何作にも登場し、諸将

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    2025年10月18日
  • 教養としての歴史小説

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    歴史小説が身近に感じる一冊。
    昔と今を重ねて昔の偉人から教養を得る。
    教養こそが人生を豊かにし、楽しませてくれる。

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    2025年10月18日