櫻井祐子のレビュー一覧
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仕事に関する9つの嘘と言うものを読みました。まず1つ目はどの会社で働くかが大事と言うところです。よく働きがいランキングと言うランク付けがありますが、これ自体は何か数字や指標になっていないと言うところもあり、外から見て理解するのはとても難しいのです。つまり、どの会社で働くかと言うよりも、たとえ悪い会社であったとしても、その中のより良いチームに入ると止めにくくなります。世の中のほぼすべての仕事はチームワークで成り立っています。
2つ目の嘘は、最高の計画があれば勝てるということです。アメリカの特殊部隊がゲリラに連敗したのはなぜであるか、計画を立てただけで、満足してしまったからです。計画策定という言葉には甘美な響きがあります。計画は必ず変更になると言うことを肝に銘じて動く方がよっぽど理想的です。
3つ目の嘘は、最高の企業は目標を連想させると言うところです。ノルマがあるからダメになってしまいます。残念な話ですが、どんな大企業も目標自体が生産性を上げたと言うエビデンスはありません。さらに言えば、目標を上から貸すことが生産性向上につながることを示す証拠は何一つないのです。皮肉なことに目標そのものが天井の働きをしてしまいます。そして、その強制力は不正を横行させるのに最もです。
目標を優先しすぎると、現状の進捗状況がわからないままになってしまいます。さらに言えば、各業務も難易度がバラバラであるので、評価のしようがありません。
第4の嘘は最高の人材はオールラウンドであることである。実はあのメッシもサッカーでは左足しか使いません。強みを正しく定義すると得意なことではありません。これはあくまで能力にしか過ぎず、実際の成長と言うものは、欠けている能力を獲得できるかどうかではなく、既に持っている能力のインパクトをどれだけ高められるかにかかっている。
つまり、最高の人材と言うのは、同じ人、揃いの能力に安住するオールラウンドではなく、その正反対であると言うこと。 -
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「選択の科学」の著者シーナ・アイエンガーが13年ぶりに出版したこの本は、イノベーションを生み出す方法を示そうとする意欲作。
イノベーションは「既に知っているものの組み合わせ」によって生まれるというものは、ヨーゼフ・シューペンターの「新結合」やクレイトン・クリステンの「関係なさそうな事柄を結びつける思考」を踏襲している。
また、良いアイデアを生み出すには「解決すべき課題の定義」が重要であると言う点についても、クリステンセンの「ジョブ理論」と根底を共有している。
以上のように、イノベーションに必要な要素・理論という意味では新規性はない。
その上で、この本の最大の価値は、イノベーションを生み出す方法について、誰にでも使いこなすことができそうなわかりやすい手法に落とし込んでいることだ。
その手法の肝となるツールが、「選択マップ」である。
まずは課題を決める。良い課題の判断基準は2つ。
1.自分はこの課題を実際に解決できるだろうか?
2.自分はこの課題を本気で解決したいのか?
課題を決めたら、より小さなサブ課題に分解する。大きく考えるために、小さく考える。
次はようやくアイデア出し。サブ課題を解決するアイデアを考える。このとき、全く新しいことを思いつく必要はない。領域内と領域外の先行事例を見つければよい。領域内とは、自分の課題と同じ業界・製品の事例、領域外とは、自分の課題とは関係がない事例のこと。
これらのアイデアを組み合わせることで、筋の良い解決策に最短ルートで辿り着けるという。
以下は著書で紹介されていた具体的な事例。
キング牧師は「アメリカの人種差別と隔離をなくすには」という大きな課題に対して、ガンディーの非暴力・非服従運動に倣って人種分離された市営バスへのボイコットを呼びかけた。
GEは「家電の卸販売からオンライン販売へ移行するには」という大きな課題に対して、「家電をオンライン販売するには」というより小さな課題に縮小したうえで、社員向けのオンライン金融商品提供をヒントに「社員とその家族にオンライン販売する」というアイデアにたどり着いた。
NASAはコロナ禍で「人工呼吸器不足を緩和する装置をつくるには」という自分達が力になれる正しい課題を設定し、「医療従事者が扱いやすく、医療サプライチェーンに負荷をかけない人工呼吸器」というさらに具体的な課題に落とし込み、VITALを開発した。
要するに、課題は大きくとらえる(Think Bigger)だが、その課題を実現可能な方法にまで細分化することが肝要であるということと理解した。
また、良いアイデア得るための「良い手段」とされてきたことは、最新の研究によって否定されているものも多くあるらしい。
以下、気になったもの5つを記載。
①ブレスト(ブレインストーミング)では創造的なアイデアは生まれない。
集団力学が創造性を妨げる。忖度やさまざまなバイアスが「グループシンク」(集団で性急に合意形成を図ろうとして、誤った結論を導き出してしまうこと。集団浅慮)を誘発してしまう。複数人でアイデアを出し合うのであれば、事前に個人でじっくり考えたものを持ち寄るほうがよい。
ヘンリー・フォードは自動車の量産ラインを作るためにブレストは行わなかった。使えるアイデアを世界中から探してくるようにエンジニアに命じたことで、食肉処理工場の「動くライン」にヒントを得た。
②クリエイティブなオフィス空間は、役に立たない。
スタートアップがガレージから始まるように、創造性に必要なのは白い無地の壁。それから気が散るものがなく一人でじっくり考えることができる環境と休憩所などの人と気軽に会える場所。
③シャワー中に浮かんだアイデアは思ったほど役に立たない。
最高のアイデアが生まれるのは、頭を働かせている間、タスクに取り組んでいる最中。
推理作家アガサ・クリスティは、『オリエント急行殺人事件』を風呂場で思いついたが、その背景には何時間も机に向かって構想を練り、執筆に励んだからこそ、探偵物語の構想を得た。
④根本原因分析の限界。
なぜ?を繰り返す根本原因分析は、機械のような自立型システムには適している。しかし、社会的な課題、「ウェイターの仕事では収入が足りない」と言った問題を解決するには、分析を掘り下げれば掘り下げるほど課題が大きくなってしまう。シフトを十分に入れられていない、不況、労働者を過小評価する社会、チップが少ない・・・・。
⑤MECEの限界。
複雑な課題はさまざまな要因が複雑に絡まり合っている。全体として漏れがないリストはいつまで経っても実現できない。 -
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ネタバレ久々に読み返した。定期的に何度も読み返したい本。キャリア、人間関係、罪人にならない。
衛生要因と動機づけ要因がある。衛生要因で仕事を選ぶとドツボにハマる。自分にとっての動機づけ要因は何かを早く見つける。創発的戦略と意図的戦略のバランスをとる。戦略が成り立つには、どんな仮定の正しさを証明する必要があるか。で、戦略の正しさがわかる。自分のキャリアについてまだ考えがまとまらないうちには、人生の窓を開け放し、創発的戦略を大事に。ピンときたら意図的戦略が意味を持ってくる。戦略があっても資源を配分して実行していないと意味がない。自分の資源が流れている場所に、つまり資源配分プロセスに目を配るべき。
ひかげがひつようになるとおもったそのときに苗木を植える。人生の投資を後回しにするリスク。何もしなくてもうまくいく、は間違い。その重要性に鑑みて、しっかりと資源を配分してメンテナンスする必要がある。ただちには見返りが得られないかもしれない。家族も声高に叫ばない。気をつけよう。そのミルクシェイクは何のために雇ったのか。自分に求められている用事はなにか。子どもの経験を奪わない。アウトソーシングしすぎて機会を奪わない。能力の理論は、子どもに困難な挑戦を与えることの必要性を教えてくれる。子どもに厳しい問題を解決させ、価値観を養わせる。心から打ち込める機会を与える。経験させることを人任せにしない。子どもが人生の困難に立ち向かうときにそばにいて優先事項をアドバイスする。経験の学校に通わせる。正しい資質はない。優秀かどうかはそれにまつわる経験をしたか否かが重要。エリートと技術屋の例。文化をどのように形成するか。文化があれば、自分がいない時にも子どもが困難に立ち向かっていける。繰り返し問題に立ち向かうことで文化を形成していく。文化は自動操縦装置。どのような文化を家庭に形成するか話し合おう。
100%守る方が98%守るよりたやすい。
企業が自らの目的と使命を十分に考え抜くことは、まずない。このことが、企業の挫折と失敗を招く、最も重大な原因の一つなのだろう。(ピーターFドラッカー)
目的は自画像、献身、尺度の3つ。自分のなりたい自分を考え抜き、その実現のために何が必要か考えるとともに実行、確かめる尺度をもつ。
あなたが、人生を評価するものさしはなんだろう。 -
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切り口が秀逸かつ普遍的すぎる、全商売人が目鱗だろう名著。「多動力」を始め、「まず動け」宗教が蔓延っている日本でこそ読まれるべき米国ベストセラー経営書。
建築家といった分かりやすい対象に限らず、多くの人と予算が動く、商業クリエイター、マーケターにとって必読すぎる一冊。
骨太なアカデミック知見と最新データの組み合わせで、「大規模プロジェクトとは何か?」を根本的に捉え直す。
最後の最後に飛び出す、原発開発と風力発電発電の大きすぎる違いの話が衝撃的だった。
それぞれの商売人が「私にとってのレゴは何か?」を見つけることから、始めていきたい(本書を読まないと意味不明な文章だけど、非常に核心的な指摘だった)。 -
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21世紀はまだアメリカ時代の幕開け。
まだまだ始まったばかり。
世界大戦で疲弊したイギリスの海軍拠点を手に入れ、世界の海を支配したアメリカは、まだ青年期。地政学的にどこを見ても盤石。
よし、まだまだ米国株は買いですね。
しかし、ロシアについて大局で当たりまくってる。2009年に書かれたものだが、15年後の現在では。衝突がポーランドやバルト三国ではなく、ウクライナであったことが違うぐらい。資源輸出国としてロシアは力をつける。衝突は冷戦時よりも局所的で、アメリカは軍事支援のみ行い、ロシアを疲弊させる。
そしてロシアの自壊。これは時間の問題。 -
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・高すぎる報酬は逆効果
・仕事における有意味感がやりがい、やる気を高めるのも下げるのも簡単
・労力をかけてイケアの家具を作ると過大評価する、楽に作れるホットケーキミックスは失敗
・自分のアイデアが一番のバイアス
・復習は人間の奥深い本能、必要になることがある
・順応はプロセス中断で遅くなる、よって良いことは小刻みに、やなことは一気に終わらせるのがいちばん
・合理的な施工は感情移入を阻害する、貧困であえぐ国の情報は団体の数値的なものよりも個人の境遇を伝えたほうがいい。
・感情→行動→習慣
になるため一時的な感情での行動はおすすめしない
相手を知るためには経験したことがないカヌーのデートでどう行動するか見る(今後未経験の結婚生活をするための下記のバイアスに引きつられないため)
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ネタバレMBAを取得した人、そして家族がいるビジネスパーソンに薦めたい本。
・自分を真に満たすのは、報酬などの衛生要因ではなく、やりがいや成長などの動機づけ要因である。
・意図的戦略と創発的戦略をバランス良く使い分ける必要がある。そして、戦略が成功するために必要な仮定は何か?の観点で、検証することを忘れてはならない。
・目に見える短期的な成功だけに資源を配分するとやがて失敗する。長期的に重要な、しかし回収に時間がかかる家族や子育てにこそ早期から投資しなければならない。必要になってから慌てて投資を始めても遅い。
・パートナーが私のパートナーとなったのは、どんな用事を片付けるためだろうか?その目的を適切に理解すべし。
・子どもに様々な習い事をさせることで、能力に重要な3要素のうち「資源」は与えられるが、それを使いこなす「プロセス」を養うことの欠如につながりかねない。過度なアウトソースにより、資源ばかり与えていないだろうか。そして、アウトソースによって成長した子どもは、果たして自分の子どもと言えるのだろうか。
・子どもに必要な力から逆算し、適切な「経験の学校」の講座を受けさせること。
・企業文化を形成するかのごとく、我が家に適切な教育方針に沿って、一貫した態度をとろるべし。
・1回だけなら、は通用しない。限界費用だけに目を向けていると、全体が見えず、結局は総費用を支払う羽目になる。
・人生の目的を持つこと。なっていてほしい自画像を描き、献身し、評価する尺度を持つこと。自分にとって最も重要な尺度で評価すること。