櫻井祐子のレビュー一覧
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面白かった。読むべき。
後半、加工食品や食品メーカーへの警鐘強めなメッセージになっている点はご愛嬌。
ざっくりとこれ読んで知れる事は2つ。
1. 人間以外はどうやって必要な栄養素を選別して適切な食べ物を食べているのか?
2. 虫や動物は必要な栄養量に従って食料を摂取できるのに、なぜ人だけは食べ過ぎるのか?
一時期クワガタを飼育ブリードしていたので特に1.は興味深かった。
クワガタの場合、どれだけ大きな個体を羽化させるか?がとても重要な要素になっており、そのために幼虫時期に食べさせるエサは何が良いのかはとても大きな関心事です。
この本で述べられているタンパク質量による食料摂取量調整は結構重要な要素なんだと思います。
幼虫を太らせるために糖質過多なエサをあげ過ぎると羽化しなかったり途中で力尽きたり。タンパク質過多だと多分早生ミニサイズになるんだろうな。
飼育している当時、この話を知っていたらこのあたりの話を考慮して飼育してみたかったです。 -
Posted by ブクログ
イーロン・マスクとピーター・ティールが何者でも無かった時代から始まる、PayPal創業ストーリー。シリコンバレーを拠点とするITスタートアップは、どのようにして大きな成功を勝ち取れるのか。俗に言う「ペイパルマフィア」達が、その類まれなる知能と情熱と労働時間を惜しげもなく注ぎ込む様子から、まさに "start-up" のリアルを感じられた。
以下、面白かったポイント。
- いまやTwitterの別名と認識されているx.comというドメインに、若きイーロン・マスクがどんな夢を見ていたか?そしてその夢はどのように頓挫したのか
- x.comとPayPalによる熾烈な競争、合併、2度のクーデターとCEO交代
- 巨大オークションプラットフォームe-bay上での決済シェアを拡大することのリスクとリターン、圧倒的な顧客体験でエンドユーザーを味方に付けてプラットフォーマーと戦う
- 事業存続を脅かす国際的なクレジットカード不正利用と、それに対抗するための不正対策技術の商用化
- 「黒字化したら髪を青く染める」と約束したり、パーティーで逆立ちしながらビールを飲んだり、同僚とのチェス十面指しで一人に負けて悔しがるピーター・ティール
- 前日にPayPalのイベントを開催してPayPalのTシャツを配り、e-bayのイベントの参加者をPayPal Tシャツだらけにした話
- e-bayによる買収後のカルチャーギャップ。PayPalのある社員はスプレッドシートに仕事内容と一日の時間配分をまとめさせられた
世界を変えたいと願う若者に起業を勧めたくなる一冊。 -
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BIG THINGS どデカいことを成し遂げたヤツらはなにをしたのか?
著:ベント・フリウビヤ, ダン・ガードナー
訳:櫻井祐子
本書では、プロジェクトの失敗と成功をもたらす、普遍的な要因が考えられている。その要因とは、人間の心理メカニズムと権力である。
心理と権力は、高層ビルの建設からキッチンのリフォームまで、あらゆる規模のプロジェクトに影響を及ぼす。誰かがビジョンを描き、それを計画に落とし込み、それを実現しようとするときには、心理と政治の影響が避けられない。
ビジョンを計画に落とし込み、首尾よく実現させるためには、「ゆっくり考え、すばやく動く」が最も大切である。
構成は以下の10章から成る。
①ゆっくり考え、すばやく動く
②本当にそれでいい?
③根本を明確にする
④ピクサー・プランニング
⑤経験のパワー
⑥唯一無二のつもり?
⑦再現的クリエイティブ
⑧一丸チームですばやくつくる
⑨スモールシング戦略
⑩見事で凄いものを創る勝ち筋
自身の周りでは「BIG THINGS どデカいこと」を成し遂げようと切磋琢磨されている方がたくさんいる。成し遂げるには道は一つではなく、パターン化されるものではない。しかし、過去から学び、それを仲間に今に活用することはできる。
キーワードである「ゆっくり考え、すばやく動く」。もちろん何が「ゆっくり」で何が「すばやい」のか、そもそも「どデカい」とは何かに対しても仲間を思い浮かべながら読み進めていた。
出来るなら、「どデカいこと」を成し遂げるのを傍観するのではなく、おかがましいことかもしれないがそれを近くで出来るなら中から共に励みたい。 -
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・イノベーションを生み出すプロセスの構造:課題を明確かつ具体的に定義する→次にそれを重要な部分に分解する→各部分を解決する既存の方法を探索する→それらの解決策を全体として調和して機能するように、新しい方法で組み合わせる
・人間が把握できる項目は「7個プラスマイナス2個」
・制約がなければ、あなたのアイデアはただの「騒音」で終わってしまう
・課題:誰かが欲しがっているが、手に入らずに苦労しているもの
・「この新技術をどう活用すべきか」など、解決策を押し付けることが間違った課題解決で多いケース。技術は課題を解決するためにあるのだから、課題を定義することが先に来るべき
・課題の階層を上げ下げして、解決可能性とインパクトを考慮したモチベーションが最大になる「スイートスポット」を探す
・何かを本気で考えるためには、柔軟性を持って、それをいろいろな方法で捉え、捉え直すことが欠かせない。課題を何度も定義し直すことでこそ、それをほんとうの意味で理解し、価値あるものを生み出すのに必要な知的、精神的エネルギーを費やす意欲が自分にあるかどうかを判断できる
・課題を解決するための第一歩は、あなた自身と他の人達が目的をはっきり理解できるような方法で課題を定義することから始まる
・経験上、適切なサブ課題を選べたかどうかの判断基準にしているのは(フレームワークでMECEにできたかではなく)「これらのサブ課題を一挙に解決するアイデアがあったら、既存の解決策よりかなり良いと言えるか」である
・外部者は、あなたの解決したい課題に思い入れがないから、フラットな目で課題を捉えられる
・理性や合理的手法によって課題を解決することはできるが、その課題は一体何のために解決するのだろう?もちろんあなたの望みを叶えるためだ!
・「顧客第一」ではなく、あなたの望みを第一に考える
・一般的な知的能力よりも感情的知性のほうが、起業家の成功を予測する有効な判断材料になることが示された。自分の感情に向き合い、それを意識すれば、自身と力を与えてくれる解決策を選べる可能性が高まる。だからこそ、Think Biggerでは望みを比較することを重視する
・臆面もなく盗む文化を広める
・多くの領域にまたがって探索し、先行事例の戦術を収集し、それらを組み合わせて新しいイノベーションを生み出す能力ーそして好奇心ーがThink Biggerの柱である
・好奇心を指針にしよう。ただし、特定分野の専門知識を身につけることと、全く無関係な分野を好奇心の赴くままに探索することのバランスを図ることが大事だ
・アイデアに含まれる「原材料」の組み合わせにおいて、親近性(なじみ深さ)と新規性(目新しさ)のバランスが取れたアイデアはより創造的と評価される
・急いで生み出したアイデアの価値は低い
・多様な文化を理解する人は、柔軟で開かれた心を持っているから、創造性が高い。
・新しいアイデアを考えるときには、最初に遭遇する情報がベンチマーク(基準点)となって、最終的なアイデアの新規性と有用性に大きな影響を与えることを、頭に入れておこう。想定内のものに遭遇するか、想定外のものに遭遇するかによって、その後のアイデア創出の道筋が全く変わってくる
・このアイデアはすべてのサブ課題を解決するだろうか
・市場の競合製品・サービスよりも全体として優れているだろうか
・あなたとチームメンバーはこのアイデアを気に入っているか
・他人はあなたのアイデアをどう「見る」のか
・人は判断に迷うときには、社会的影響を受けやすくなる
・SNSのせいで、ありとあらゆるものを評価することが、世の中の習慣になってしまっている
・アイデアは、多くの人がそれを理解し、共感し、自分のものにしてこそ、「大きな」アイデアになる。アイデアを見守る一人ひとりが、それに自分なりの理解を与えるうちに、アイデアそのものが、構想者が想像もしなかったほど大きくなっていく -
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私はポジティブ心理学は面白いなと思っているので、時々関連書を読んでみている。タイトルのJOYFULに加えて、「感性」も気になるし、「神経科学×心理学の知見を網羅」という帯のフレーズも気になって買ってみた本。
といっても、この本はポジティブ心理学の本ではない。むしろ私にとっては、それこそがこの本をオリジナルなものに感じさせる。彼女が教えてくれるのはハピネスとかウェルビーイングとかではなくて、その瞬間その瞬間の喜びを感じる方法について。
それが10分類されて語られているけれど、特に光の彩度から受けるエネルギーの話は鮮やか。この視点があるから普通の自己啓発本とも異なっていて、憧れを感じさせてくれる。 -
Posted by ブクログ
筆者は1969年カナダのトロントで生まれ、両親はインドのデリーからの移民で厳格なシーク教徒。そのコミュニティで育ち、学者となった彼女が選んだテーマは『選択』。豊富な事例と緻密な論考が紹介されています。
この本はずっと気になっておりましたが、やっと読み終えることができました。 いや、本当に歯ごたえのあるものでございました。ここまでの本を読んだのは本当に久しぶりのことでございました。
本書は2011年11月27日(日)からNHK教育で放映の始まった『コロンビア白熱教室』のテキストであります。僕自身はこの番組を1.2回程度しか見たことはありませんが、もし機会があれば一度全てを通してみてみたいと思っております。
厳格なシーク教徒の家庭に育ち、なおかつ全盲というハンディキャップを持ちながらコロンビア大学ビジネススクールにて教鞭をとるというシーナ・アイエンガー教授は『「選択」こそが、人間に活力を与える。』というスローガンの下に20年間に渡って、ずっと「選択」をテーマに研究し、さまざまなユニークな実験や調査をおこなってきた方で、その成果が本書に凝縮されております。
冒頭に掲げられている
「選択権を持つことは生き物の基本的欲求である。」
という言葉を膨大なエピソードや情報を提示して検証を重ねる文章と考証には本当にひきつけられるものがございました。
その一例として野生のアフリカ象の寿命は56歳ですが、動物園のそれは17歳。という本当に驚くべき事例が記されており、動物園の動物には、過剰な毛づくろいや、意味もない往復運動などの神経症状をみせる動物が多いのだということが紹介されてあって、そういわれてみれば確かに動物園の象にはそんな行動が見られることが多かったと思います。
その理由は、野生のときのような、「選択」ができないからだそうで、こういう事例を提示されると、『自分で自分の運命を選ぶ』ということがいかに重要なことだということを思い知らされました。
その法則には人間にも当てはまるそうで、人間にも同じようなことが言えるそうで、本書では英国の20歳から64歳の公務員男性1万人を追跡調査して、さまざまな職業階層と健康状態の比較を行うというものがありました。ここまでのことを調べ上げる筆者の執念には本当に驚くものがありましたが、その結果は『「モーレツ上司が、心臓発作をおこして40代でぽっくりいく」という予想と真逆の結果が出ていた』のだそうです。
そう考えると本当に空恐ろしいモノを感じましたが、『職業階層が高ければ高いほど、寿命は長かった。これらは、職業階層の高さと仕事に対する自己決定権の度合いが直接相関していた』ことに理由があったそうで、多くのビジネス書なんかにかかれてあるような
「やりたいことがあったら、早いうちに出世しろ。」
というのはある種の真実なんだな、ということでございました。
このほかにも、僕は本書を読むまで知りませんでしたが、産業界に広く応用されているといわれる「ジャムの法則」という事例も紹介されてあって、筆者がドレーガーズという高級スーパーマーケットを舞台に1995年に行った実験で、「豊富な選択肢は売り上げをあげる」というお店の方針を実証しようとするものでした。
ところが、実際のところは逆の結果が出て、24種類のジャムを売り場に並べたときと、6種類のジャムを売り場に並べたときでは、前者は後者の売り上げの10分の1しかなかったという話で、この話は様々な分野に応用されておりますが、僕は故スティーブ・ジョブズがグーグルのラリー・ペイジがCEOに復帰する際、
『いまのグーグルは何でもありだけれどもし5つだけ残すのなら何を残す? 大事なものは選択と集中だ。余計なものは切り捨てて、大事なものに全てを集中させるんだ。』
と死の床で語っていた場面でした。
このほかにも本当に面白い事例は紹介されていて、彼女のルーツに関する話も興味が引かれるのですが、ここに書かれていることは日々、何かを『選択』しなければならない全ての人間にとって、重要なヒントになることは間違いないと言えると思っております。
※追記
本書は2014年7月10日、文藝春秋より『選択の科学 コロンビア大学ビジネススクール特別講義 (文春文庫 S 13-1)』として文庫化されました。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ特にこだわりなく手に取ったのだが、仕事に非常に生かせる内容だった。いや、タイミングが絶妙だったのだ。たぶん一年前、もしくは半年前でさえ、本書を読んだとて「ふーんなるほど」で終わったかもしれない。上層部が「このVUCAの時代にうんたらすんたら」、「仮説思考でうんたらすんたら」、「悩むより動けうんたらすんたら」、まぁそう言う割には形になるプロジェクトの方が少ないのではと言う印象が拭えなかったのだが、なるほど本書が指摘する「早く考えゆっくり実行する」パターンが多いのだ。
同僚やら上司やらに、目をかっ開いてこれを読めと言いたくなるが、言うたとて読むわけもないので、私だけがこっそり本書に追随しようかと思う。
ということで、以下、デカい物事を成功させる秘訣を個人的にメモ。
1. マスタービルダー(プロジェクト実現に必要な経験値全てを持つ人)を雇う。もしくは自らの実践知を生かす。
2. 良いチームを選ぶ。マスタービルダーに選んでもらうとなおよし。優れたチームならアイデアが更に改善される。
3. プロジェクトを行う目的、最終ゴールから考える。フローの右から考える。
4. 小さいパーツを積み重ねて大きな成果を出す。
5. ゆっくり考え素早く動く。
6. 外の情報を取り入れる。ほとんどのプロジェクトは唯一無二ではなく、何らかのカテゴリーに含まれる。過去のデータからリスク予測する。
7. リスクに目を向ける。リスクは起こさないような対応策を立てる。
8. プロジェクト成功に必要な人材、予備費を含む資金が十分得られないなら、そのプロジェクトから手を引く。
9. チームメンバーやステークホルダーと友好な関係を築く。
10. SDGsを意識する。
11. 思い込みや過信が一番のリスク。つまり、自分自身。 -
Posted by ブクログ
タイトルは内容をミスリードしている。どでかい事を創造するのは、とにかくやってみる事が肝要、という楽観バイアスをタイトルから想像させるが、著者が伝えたいのはその全否定。
プロジェクトマネジャーとしてのスタンスは、著者の主張に激しく同意する。
残念だったのは、日本語訳がamateurなところ。同じ訳者の優秀な訳本を過去に読んできたので、何で?って思う。
Think Slow, Act Fast
ゆっくり考え、すばやく動く
「見たものがすべて」だと、つまり必要な情報や知識がすべて手元にあると思い込んではいけない
1.マスタービルダーを雇おう
2.よいチームを用意しよう
3.なぜ?を考えよう
4.レゴを使ってつくろう
5.ゆっくり考え、すばやく動こう
6.外の情報を取り入れよう
7.リスクに目を向けよう
8.ノーと言って手を引こう
スティーブ・ジョブズ「私は自分がしてきたことと同じくらい、してこなかったことに誇りを感じる」
9.友好な関係を築こう
10.地球をプロジェクトに組み込もう
11.最大のリスクはあなた -
Posted by ブクログ
タイトル通り巨大プロジェクトの例が多い。しかし、プロジェクトの規模にリスクとリターンが比例するだけであって、中小のプロジェクトでも計画通りにゴールにたどり着くためのポイントは同じである。
自社のこれまでを思い返して深く頷いてしまうような金言が多かった。
〈学びのポイント〉
・ゆっくり考え、すばやく動く。
・マスタービルダーを雇う。百戦錬磨には千金の価値。
・政治的影響と心理的影響がプロジェクトの始動を急かす。都合の良い見積もりをさせる。
・ITプロジェクトはファットテール。
・バイアスを排除するために、独自性バイアスにとらわれず、過去のケースを参考にする。
※参照クラス予測法(RCF法)
・Whyから始めよ。フローチャートを逆から埋める。
※例 プレスリリースとFAQを企画段階で書く(ジェフ・ベゾス)
・なぜ、という問いが意味を持つのは、心理的安全性が保たれ、意思決定者が聞く耳を持っているときだけ。
・スモールシング戦略。巨大だと完成まで便益を生まない。モジュール性。小さいもので大きいものを作る。
・初の試みはチャンスよりリスクが大きい。先行者利益はほぼ幻。
・最初から貯金を多く持つ。経験がない時点で「赤字」。
・最大のブラックスワン・マネジメントは(十分な計画に基づいて)プロジェクトを早く終わらせること。
・コストは予想を上回り、便益は予想を下回る。
・最低入札が最低コストとは限らない。 -
Posted by ブクログ
2025年
作品 No.2
いやーハッとさせられた。
自分のことをもう一度見つめ直そう、家族や友人との時間をもっと持とう、そしてその時間を抱きしめようと思えた。しかしだからといって、仕事はどうでもいいのではなく、いまの仕事にもっと真剣になり、さらに自分の人生の目的を叶えるような仕事をしようと強い強い決意がみなぎってきた。
2025年の第一歩を飾るには相応しすきる一冊。まだ今年2冊目だが、2025年ベストの予感…
仕事、友人、家族、そして自分自身とどう生きていくか。
この本は、人生を生きる上での軸、その価値をはかるための確固たる自分だけの“ものさし”について教えてくれる。
ビジネススクールの先生だから、経営手法などを解説し、それを人生に援用するだけに終始するかと思ったら、そんなテクニックだけでは終わらせない。
確固たる手法と人生の本質を学ぶことができた。
何より自分だけの人生を生きるためのエネルギーをくれる。この本を読むと心から熱いものが込み上げてくる。
人生の目的は何か。
急がなくていい。
少しずつ見つけていきたい。
迷ったときにはまたこの本を読み返そう。