ネタバレ
Posted by ブクログ
2019年06月14日
お金*行動経済学
「合理的に非合理」よりも好き.
(行動経済学が身近なところで生きるのはお金に絡むことが多いから)
消費者からあの手この手で商品を買わせようとする現代の消費文化とそのトリックを行動経済学というメガネを通して可視化,賢い行動を啓蒙している
・相対性:「X%OFF」はその支出を肯定す...続きを読むる根拠になり得ない場合が多い.絶対値で価値判断をする.
・メンタルアカウンティング
お金に色はついてないのに心の中で勘定項目をつけりことで合理的でない収支をつけてしまう
賢く使えば貯蓄や蓄財に使えるが,しばしば欲に身を委ねる時の言い訳にしてしまいがち.
・出費の痛み
出費は痛みを伴う(MRIなどにも出る)
自分が月1で作っている収支計画はまさにメンタルアカウンティングそのもの.支出の痛みを抑えたり,支出一つ一つに思い悩まないという認知負荷を取り除き,かつ,事前に決めた貯蓄のノルマを達成するのにひと役買っているが,「自由費,交際費」にカテゴリされたものについては財布の紐やその多寡の判断が鈍っているのは間違いないだろう.
不動産の売却価格の見積もりを複数のプロに依頼⇨売却希望価格でアンカリングされた見積もりを提示⇨今見ている不動産も相手が提示した価格で考えてしまうな⇨こちらが独自算出した収益性などから算出した価格を指値とすれば納得のいく買い物ができるんじゃないか.
自分が不動産をいくつも見てしっくりこないのは「自分自身でプライシングする」というばのとができてないからなんだなあ
・所有物の価値の過大評価,授かり評価
・サンクコスト
自分なら面白くない本の損切りとか
・損失は同額の利益よりインパクトが強い⇨損失を抱えた時に思い出して脱塩漬け
知識がない人ほどアンカリングに影響されやすい
ハーディング:群衆と同じ行動をとること
自己ハーディング:内なる群衆=過去の自分の意思決定と同じ行動をとること
自分はハーディングはあまりないが自己ハーディングは強いんじゃないだろうか
公正さと労力⇨本質的な価値に影響しないことがプライシングに関わる.⇨苦労や公正さがあるように見せかけて支払わせるor苦労や公正さを見抜く.上の不動産の例でもただ機械的に指値をしては相手に不公正さを感じさせ取引にならないだろう.
⇨自分は苦ではない(低コスト)だが他者にとってはそうではないものが儲かるのは,この労力・公正さのバイアスがそのまま利ざやになるからだろう
ネットビジネスは背景の苦労が見えづらい.⇨自分のアプリももっと「苦労」を発信した方がいいな
消費体験における言葉や儀式の魔力:
食べ物の味は食べ物で決まるが,その評価(いくら出すか)はそれだけで決まらない.高級さや美味しさ,健康さを感じさせる料理名がいい例
職人風・手作り・オーガニック・採れたて・新鮮・昔ながらetc
士業の肩書きなども
公平さと労力:透明さが価値になる
儀式や魔力:不透明さが価値
先払いはお得:
3ヶ月後の旅行代金の支払いはその旅行までの期待感という価値をもたらす.
無料のアドバイスはない
(有料だから良い商品というわけでもないが...)
これは家族にも読ませたいシリーズ