マイケルポーターの戦略論は必須古典でありながら、なかなか手がつけられずにいたが、この本に出会ったことでようやく糸口が見えた。
まず、ポーターは競争の定義をしている。彼は、最高を目指す戦いは消耗戦となる未来しかないため、独自性を目指す戦いこそがあるべき競争としている。
そんな競争において、有名な5
...続きを読む Forces分析で現在地を見極めた上で、ここから説明する戦略を考えるべし、としている。
戦略とは、特別な価値提案(Value Proposition)と、特別に調整されたサプライチェーンがあり、すべての顧客を満足させない、トレードオフを含むものであるべし、としている。
忘れてはならないのはポーターは、利益を目指すことを良しとしており、指標としてはROICを見る事を是としている。
優れた戦略に対して、適合性と継続性が備われば百戦危うからずであるが、意外と継続性が軽視されるケースが多い。
柔軟であることや、すべての顧客を満たそうとすることは一見良さそうな方向性に見えるが、ポーターからすると愚策であり、真の戦略はやらない事を決めると言われる所以はここにある。
総花的にならず、凛と咲く一輪の珍しい花になることが求められている。