櫻井祐子のレビュー一覧
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原題『Eat Like the Animals』の方が内容を良く表している。「栄養幾何学」の概念を立ち上げたオーストラリアの生物学者2名が30年の研究成果をまとめた本。帯には“圧巻ノンフィクション”とある。正直、経過記述は冗長な感じがしたが、その成果はまさに圧巻だ。
「タンパク質欲が満たされなければ、動物はそのまま食べ続ける。いったん十分なタンパク質が得られれば、摂食を促していた食欲は止まる(p360)」
年代によって変化する自分の「タンパク質ターゲット」を意識し、「超加工食品」は極力避けよう。かみさんからは「私が出すもの食べてれば大丈夫」と言われているが。 -
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ネタバレ良いことをする時は今すぐ喜びや満足感が得られない。→現在バイアス
追求そのものを楽しくする
意志力を過信するのをやめる→困難な目標にもっとうまく取り組める
人は楽しくなければやらない
大人は子供よりも後回しにする回路が発達してるが、基本は子供と変わらない
誘惑ハンドル(抱き合わせ)
→運動しながら楽しい本のオーディブルをきく
※差の数値微妙そうだけど
賞賛や評価が継続につながる
くだらないと感じた瞬間台無しになる
自分にとって有益な行動が、都合よく楽しいものであることはほとんどない
経済学の原則
→拘束よりも自由 制限よりも柔軟
だけど人はこれに反する選択をすることがある
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Posted by ブクログ
9章だけでも読む価値がすごくあった!!
今まで時折感じていた問題の根底にある性質を説明してくれている
1、高い報酬は逆効果
-を避ける、プラスをゲットするに関わらず
成績(特に単純作業じゃなくて認知スキルが要求される場合)と報酬の関係はたいてい逆U字型
実力以上にがんばらなくてはならないという大きすぎるプレッシャー、過剰な緊張(社会的なプレッシャーも含めて)は逆効果
労働時間が増えこそすれどもフローの状態をもたらしたりするわけではない
◯過度な緊張やプレッシャーを取り除く工夫をする
2.働くことの意味
ただ苦痛や労力取り除いて楽をできればいいというわけではない
コントラフリーローディング -
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個人的には数字の表現の仕方としてこんなものがあるのかと面白かった。
(以下事例)
太陽系の一番近い恒星(プロキシマ・ケンタウリ)との距離は、太陽系をコインとするとサッカーコートの対角線にあるのと同じ。
(4.25光年)
100万秒は12日、10億秒は32年
パキスタンはカリフォルニア(日本)の2倍
カリフォルニアの経済規模は世界5位
エベレスト8849mに対し、人をトランプ6枚とすると二階建てと同じ高さ
地球上に存在する水のうち、人間や動物が飲める水の割合は0.025%
全ての水を2lのペットボトル一本分とすると、真水全てで50ml、その大部分は氷河なので自家製角氷2個にも満たず、溶ける3滴ほ -
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食欲とは何なのか、食欲をコントロールして健康的な身体を維持するにはどうするべきかについて、昆虫(バッタ・ショウジョウバエなど)やその他動物(イヌ・サルなど)に対する実験を元に考察した本。研究の経緯や手法についても分かりやすく記述されており、知的好奇心を満たす内容であった。
筆者によると、食欲を支配しているのはタンパク質だという。動物は一定の量のタンパク質を満たすように食事をする。したがって、高タンパク質の食事であれば炭水化物や脂肪が減って摂取カロリーが少なくなる。一方、低タンパク質の食事であれば炭水化物や脂肪を過剰摂取して摂取カロリーが多くなる。ただし、高タンパク質の食事も一長一短である。ハ -
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おもしろかった。人間だけでなく、動物や昆虫などすべての生きものはタンパク質欲が満たされるまで食べることを止めない。ただしタンパク質が必要だからと言って高タンパク低炭水化物の食事を続けると、寿命が短くなってしまうという。低タンパク高炭水化物(質のよいもの)の食事だと寿命が延びるそうだ。
特に印象的だったのは、食品企業の生き残り戦略だ。企業が作り出す加工食品は食物繊維とタンパク質を削ぎ落し、我々の体に備わる食欲システムのブレーキを解除してしまうように設計されていた。だからいくら食べても必要なタンパク質が満たされず、必要以上に食べ続けてしまう。さらに砂糖などの中毒性のある添加物を加え、パッケージも -
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数字の「翻訳」とは、数値を分かり易く、覚えやすく、理解できる「範囲」に変化させると言うこと。それは人間の脳が瞬間的にイメージできる数値とは基本的には二桁の10までと言い、もしくは例え言葉・物体で置き換えることで理解度を深めようとする目的の書籍なのだ。最近は富に数値データが多く「心理的麻痺」(数値が大きくなると鈍感になる)を起こしていると言う。例えば:「0.034165」は「10人中3人強」と言い換えたり、「49分の2」は「25人に1人」、「12.5%の人々」は「8人に1人」など数値を丸まることも印象付けするには大切だと言うことになる。「数値の翻訳」をまとめると3点:「なるべく小さい整数を利用す