櫻井祐子のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
本書を読むまで、B29は日本の迎撃など相手にしないような高度からやすやすと爆撃を行っていたものかと思っていた。実際には、航続距離ぎりぎりだし、照準器の精度や気流の問題等で高高度からの爆撃では効果を上げることができず、やむを得ず低空から、やむを得ず夜間に爆撃を行ったのだということがわかった。そして日本中に行われた空襲が、マリアナ諸島にいる「現場指揮官」だけの判断だったということにも驚いた。200ページほどの著作で、たいへんコンパクト。著者は、理想主義者vs現実主義者の戦いとして、ノンフィクションを物語化しているので、ところどころ牽強付会なところもあるのかとは思うが、読みやすさには貢献していると思
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Posted by ブクログ
精密爆撃から無差別爆撃へ。B29による日本への空襲。なぜ大量殺戮へ発展したのかを描く。
アメリカ空軍は元々は陸軍。補助兵力だった航空機を主力兵器に。第一次世界大戦の塹壕戦、総力戦への反省から航空機によるピンポイントでチョークポイントとなる工場等の目標を狙う昼間の高高度精密爆撃。戦争による双方の犠牲を最小にする最良の手段と考えられていた。その一団がボマーマフィアと呼ばれた。
実際には精密爆撃は成功せずやがてハンセル将軍からルメイへの指揮官交代を機に低高度夜間の都市無差別攻撃へと方針は変換する。
本書は戦略爆撃の思想からどのように変化したかの裏側を描く。
現在は高性能誘導弾の発達によりある -
Posted by ブクログ
成長企業、ベンチャー企業には大変参考になると思う。NETFLIXの事業成長と、それに伴って組織がどのように変え、どのようなHRM制度を導入し、「自由と責任の文化」を築いたかがよく書かれている。ケースとして秀逸。変に取り繕ったりもしていない点も評価できる。
【メモ】
・どんなレベルの従業員も、自分とチームの任務だけでなく、事業全体のしくみや会社が抱える課題、競争環境などを大局的に理解することを望み、必要としている。
・給与調査の情報は現在の市場状況の後追いでしかないから、それだけをもとにオファー金額を決めるべきではない。
・事業の現状から考えて支払える金額だけでなく、その人材が将来もたらすかも -
Posted by ブクログ
硬直化した現代日本の人事諸制度に、疑問を投げかけ、人が働くためには何が本当に必要なのかを問いかける書です。
事業環境の急激な変化に柔軟に対応できる、ハイパフォーマンス文化を育むための方法を、あらゆるレベルのチームリーダ向けに説明する本である。
ハイパフォーマーだけで固められたチームをすぐに作りだすこと。そのために不適な従業員については、正直に事情をはなして退場してもらう。といっています。
・ネットフリックス文化の柱は、「徹底的に正直であれ」
・20世紀に開発された複雑で面倒な人材管理手法では、21世紀の企業が直面する課題に立ち向かえるはずがない。
・インセンティブをベースとする、ベストプ -
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ネタバレ最近、上流思考の重要さに気付く。
改めてそれに特化した本を読んで、更に勉強が出来た。
印象に残った事が四つ。
一つ目、問題にただ対応するだけの状態が続くと、問題を防止出来る事を忘れる。
慣れが当たり前になる事で、問題と感じる頭をどんどん鈍らせる。
今の職場でも、これらを多く感じる。それを正すのは、何故?を繰り返す事だと思う。何故それをしているのかを考える事で、仕事の本質と、その間違いに気付く様になる。
二つ目、警察のくだり。
泥棒を捕まえることにしか眼中にない警官が多い。不良少年を説得しましたというより、この男を逮捕したという方が分かりやすい。
何も起こらなかったという事を、どうやって証明す -
Posted by ブクログ
ネタバレ問題が起きる前に未然に防ぐ、現在の状況に課題を見つけることの重要性、方法が解かれている。
特に問題が常態化すると目に見えなくなるという言葉はまさしくその通りだと思った。旧態依然としたプロセスに新人が新しい目で、どうしてこうしているのか?と聞いた時から改善が始まるのはよく耳にするストーリーだと思う。
メモ代わりに本書に記載されいる七つのポイントを下記に記載する。
ポイント
1.しかるべき人たちをまとめるには?
2.システムを変えるにはどうしたらいいか。
3.テコの視点はどこにあるか
4.問題の早期警報を得るには?
5.成否を正しく測定するには?
6.害を及ばさないためには?
7.誰が起こっていな -
Posted by ブクログ
お金によって無意識に翻弄される頭と心がわかる本です。
更に、それを熟知した企業による誘惑やお金を払わせるための販売方法を知ることができるので、「なぜかお金が貯まらない」という人にはおすすめの一冊です。
「お金にまつわる失敗エピソード→失敗の原因→解説」というシンプルな構成になっているので、複雑な内容を扱いながらもわかりやすくなっています。
文章は洋書特有のくどさがありますが、クスっと笑えるジョークで基本的には面白く読めるかと思います。
習慣化しているカフェのコーヒーや、見ていないけど支払い続けているサブスクサービス、セールで購入した本当は不必要なものなど、自分の周りにも見直した方が -