櫻井祐子のレビュー一覧

  • イノベーションへの解

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    教科書での説明で、わかった気になっていたが、実際に本を読むと「なるほど」と思わされた。破壊的イノベーターの市場への浸透の仕方、既存ベンダの合理的な逃走等々。まさに、そうだと思わされる。コーポレート・スタッフが合理性を求める中で、ひたすら破滅への道を歩む危険があるのが感じられた。早速、「イノベーションの最終解」も読み始めた。

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    2014年11月17日
  • ずる 嘘とごまかしの行動経済学

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    人々の行動の不合理性を行動経済学の視点から考察してベストセラーとなった『予想どおりに不合理』『不合理だからすべてがうまくいく』に続く著者の第3弾。本書ではさらに突っ込んで不正行為について述べている。不正と言っても紙面を賑わすような汚職や粉飾決算などの話ばかりではなく、身の回りのちょっとした「ずる」について、人はどんな時に不正を働くのかを検証したものだ。人々を不正行為に駆り立てるものは何なのだろう。
    簡単な問題を解き自己申告した正解の数によって報酬が支払われるという実験を行い、様々に条件を変えて正解数のごまかし(報酬金額の不正な上積み)がどれくらいの割合で起こるかを調べると実に興味深い結果になる

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    2014年07月21日
  • ずる 嘘とごまかしの行動経済学

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    この本は怖いです。全部あたっている。ホントすいません。私はずるい人間です。「人を動かす」がオモテだとすると、この本はダークサイドから人の行動を説明している。人(私も)は正直でありたいと思いながら、その一方でずるをして得をしたいと考える。そんなとき、「つじつま合わせ係数」を柔軟に変化させることで、矛盾を解消しようとする。ばれない程度に、そこそこ正直者を維持しながら。その係数はどんなときに大きくなる(ずるをしやすくなる)のか、小さくなる(ずるをしにくくなる)のか、面白くかつショッキングな実験を通して分析解説されている。

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    2014年11月09日
  • イノベーションへの解

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    顧客そのものではなく、顧客が置かれている状況、求めている成果でセグメントする。

    ニーズは片付けるべき用事。

    シェークは朝はドライブのお供に、夜は子供へのご褒美に雇われていた。同じ商品でも求められている成果が違う。これが属性でセグメントできない理由。

    シェークは競合のシェークの売上を奪ってもシェア獲得にならない。単なる値引き競争を生むだけ。無消費や仕方なく使われている他の商品の売上を奪う必要がある。(求人なら派遣?)

    コダックの使い捨てカメラ。画質はイマイチだったが、ユーザーは『写真が1枚もないこと』に比較の基盤を置いたため、この画質で満足した。(シェークのカロリーが気にならないのと同じ

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    2014年01月27日
  • イノベーションへの解

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    前書「イノベーションのジレンマ」の改訂版と内容が一部重複しているので、本書だけ読んでも全体がわかるかな。
    製品やサービスを改良・改善していくのには持続的な技術と破壊的な技術があって、持続的なのか破壊的なのかは「相対的」なもので、ひとつの技術がある企業にとっては持続的でも別の企業から見ると破壊的となることがある。
    いままでの成功体験からつながるのは持続的であるが、この持続的な技術はいつかは顧客の要求レベルを超えてしまい、顧客はその性能向上に価値を見出さなくなり、価格の上乗せを拒否する。
    破壊的な技術は最初は(主要な)顧客の要求を満たさないかもしれないが、いつかは満たすようになる。
    破壊的な技術は

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    2013年11月21日
  • ずる 嘘とごまかしの行動経済学

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    誰でも、「ずる」不正行為をする。しかし、自分が悪い人間だとは思いたくない。そこで「自分は正直でまっとうな人間だ」と思うための物語を紡ぎ出す。

    人間はどういうときに、ずるをすることが多いのかということを、さまざまな心理学の実験をすることで、解き明かしていく。このさまざまな実験を考え出すということがすごい。「なるほどなぁ。でも、どうやってこんな実験を考えついたのだろう」と思ってしまう。
    これこそ創造性だろう。

    忘れるといけないのでメモしておこう。

    「ずるを助長する要素」
    正当化の能力
    利益相反(サービス提供者がふたつの方向に引き裂かれる状況):歯科医のCAD/CAM機器の例
    創造性(知能は

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    2013年11月15日
  • ずる 嘘とごまかしの行動経済学

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    ○シリーズ3作目。過去のシリーズの中で一番面白い。
    ○過去の著作で触れられた実験について詳細に述べつつ、人間の「ずる」さについて特化しているため、内容を理解しやすい。

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    2013年08月12日
  • イノベーションへの解

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    『イノベーションのジレンマ』『イノベーションのDNA』と併せて読むと理解が深まる。非常に説得力のある研究成果です。

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    2013年07月15日
  • イノベーションへの解

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     「イノベーションのジレンマ」に続くクリステンセン教授のイノベーション論第2段。前作が「破壊的イノベーション」の理論構築を主眼に述べられていたのに対して、本作では実践面でのポイントを解説している。
     クリステンセン教授は2011年のThinkers50で「最も影響力のある経営思想家」のトップに選出されている。「破壊的イノベーション」戦略論が多くの人を惹きつけるのは、そのダイナミズムからだろう。「破壊的イノベーション」は市場を動的に捉えているだけでなく、組織の中での意思決定プロセスも組織力学を考慮した提言をしている。
     また「イノベーション」という経営戦略論の最先端分野を扱いながら、ドラッカー、

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    2013年06月30日
  • イノベーションへの解

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    あらゆるビジネスにおいて「核」となり得る書。
    この本を参考にして書かれたであろう本がどれだけあるか。
    まさにハーバードの授業のように多くのケーススタディを基にした示唆が多い。
    訳本にありがちな難解な言い回しも多いが、大枠だけでも頭に入っていると、他のビジネス書との関係性が次々と出来上がり、頭の中で図式化されて行く感じがする。

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    2013年05月05日
  • ずる 嘘とごまかしの行動経済学

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    ダニエル・カーネマンのファスト&スローが認知、判断など広く扱っているのに対しこの本で扱うのは「ずる」の心理学、そうは言っても重なる部分はかなり有ります。

    どういうときに人はずるをするのか、アメリカのゴルファー1万2千人の調査ではライの改善について「平均的なゴルファーがボールを10センチ動かすと非常に有利になる場合動かす可能性はどのくらいか?」聞いた所、クラブを使って動かす場合23%、ボールを蹴る場合14%、手で動かす10%と言う回答だった。(日本のプライベートコンペだとそもそもリプレースOKとしている場合が多いので質問自体が成り立たないかも・・・)手を使うと心理的抵抗が大きいというわけである

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    2013年05月02日
  • イノベーションへの解

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    これ、凄いな。なぜ、今まで読まなかったんだろう。この理論で、そうとう、日本のメーカーの苦境も、今後の展開も予想できそうな。スマホとタブレットが充分な品質になると、アップルは厳しいか。

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    2013年04月28日
  • イノベーションへの解

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    《本書のテーマはビジネスにおける新たな成長を生み出す方法である。》

    イノベーションを方向づける力。個人ではなく、事業構築に携わる人々に作用する力を理解する事が、予測可能性をもたらす。

    アイデアが形成されるプロセス:中間管理職のアイデア選別に加わる力。資金を勝ち取る計画を優先する。

    ★理論とは「どのような条件下で、何が、何がを、何故、引き起こすか」の言明。⇒状況によって理論が異なる。⇒属性ではなく、状況によって分類することが重要。『状況による』ということ。

    理論はどのように構築されるか。三つの段階を経る。
    ①理解の対象となる現象を記述することから始まる。
    ②現象をいくつかの区分に分類する

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    2013年04月14日
  • イノベーションへの解

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    ミドルマネジメント層以上の実務家を対象とした指南書。
    ビジネスにおける普遍的な事象とその解決策を鋭い切り口で考察している。
    手元に置いて何度も読むべき内容であると感じた。
    HBSの存在感際立つ良書。

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    2013年04月02日
  • ずる 嘘とごまかしの行動経済学

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    これは実験倫理学ですな。



    非常に味が悪くて読むとうっとなるが非常に重要。注は原書にもない。

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    2021年01月05日
  • イノベーションへの解

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    持続的イノベーション・・・後発が勝負するのは厳しい。以下の2型に突然打ち破られる可能性あり。顧客はそこまで必要としないまでの質、機能となる事あり。
    ローコスト型破壊
    新市場型破壊

    企業の継続的な成長の為に成熟した産業の中で駆け回っている。

    ベストプラクティス=処方箋ではなく、何が何を何故引き起こすのか解明した上で、適切に分類する事。

    信頼できる理論の絶対条件とは、どのような行動が成功を導くかという言明の中で、企業のおかれた状況の変化に応じて、これがどのように変化するかが説明されている事だ。

    セグメンテーションは属性ではなく状況で分類する。

    無償費に対して既存技術を適用
    顧客はある用事

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    2012年11月28日
  • イノベーションへの解

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    前作『イノベーションのジレンマ』でセンセーショナルに提示した破壊的イノベーションの起こし方について書かれた本である。
    健全な経営による持続的イノベーションを否定する訳ではなく、新成長事業を構築する為には、破壊的な機会を首尾よく活用することが重要であるとしている。
    破壊的イノベーションには2種類あると定義している。「過保護された」顧客を低コストのビジネスモデルで攻略する【ローエンド破壊】と、無消費との対抗となる『新市場型破壊』の二つである。
    特に、【新市場型破壊】が対抗する無消費を見つける為の興味深い記述は以下の部分である。

    ”顧客の生活にはさまざまな「用事」がしょっちゅう発生し、彼らはとにか

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    2012年07月19日
  • THINK BIGGER 「最高の発想」を生む方法:コロンビア大学ビジネススクール特別講義

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    複雑な問題を解決し、最大限の価値を引き出すために、新たな選択肢を生み出す方法。
    それは、無益な組合せを排除して、ほんのわずかしかない有用な組合せをつくること。つまり、見抜き、選択すること。
    課題定義は、"解決するのに意味がある程度には大きく、解決できるほどには小さい"のが良い。

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    2025年12月13日
  • スタンフォード大学の人気教授が明かす 教養としての権力

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    権力の手に入れ方、手に入れた権力をどう有効に活用するか「権力の法則」が書かれた本。

    ・いい人と思われようとしすぎると、
    ルールを破ることも大胆な行動に出ることもできなくなる
    ・目的達成のためなら、必要な他人の求める自分になる
    →支援と引換に与えるのは「同類意識」。

    権力が無い状態から獲得するには、
    ①目的・目標を明確にする
    ②目的・目標達成のために既存ルールは一旦思考から外して行動する
    ③目的・目標達成のため以外で、他者の顔色を伺いすぎない
    という事が大事なのかなと思った。

    ③に関しては、自分がどこまで長期視点で他者への影響を考えられるかによって、行動が変わるなとも思うが、他人の顔色を伺

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    2025年12月11日
  • サム・アルトマン:「生成AI」で世界を手にした起業家の野望

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    オープンAI、サムアルトマンを中心に書かれている伝記のような内容。
    日本にいると、オープンAIに代表されるchatGPTの技術革新の話題にしか触れられないが、その裏で起きていた組織の軋轢やサムアルトマンの人間性に触れることができる。
    これらを読んで、イノベーションは技術的な要素もある一方で、その技術を発信する人(組織)に起因するものなのだと思った。リーダーに求められるのは、技術的な力ではなく、組織をまとめ上げるカリスマ性や未来を指し示すリーダーシップなのかもしれない。

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    2025年12月10日