【感想・ネタバレ】イノベーションの最終解のレビュー

あらすじ

『イノベーションのジレンマ』『イノベーションへの解』に続く第三弾、最終章がついに完結!
本書は、ハーバード・ビジネススクールの看板教授のひとり、クリステンセン教授が、「イノベーション」という言葉を世に知らしめた『イノベーションのジレンマ』、イノベーション・マネジメントの新基準を示した『イノベーションへの解』などで展開してきた理論を、さまざまな業界に応用し、イノベーションがもたらす破壊を予見するための手法を示した画期的到達地点である。
具体的には業界全体の動向を判断するための理論的枠組みを提示し、ビジネスチャンスのありか、競争相手の実力、戦略的判断、非マーケット要因の見きわめ方を詳述し、業界全体の未来を見通すレンズを提示する。
実際に第二部では、教育、航空、半導体、医療、情報通信、そして海外でのイノベーションという、六つの非常に異なるトピックを分析し、イノベーションの理論が実際に役立つことを示す。
本書は新しい概念や枠組み(市場外の要因を分析するための動機づけ/能力の枠組みなど)を紹介してはいるが、理論構築に関する本ではない。理論を活用して、将来への洞察を得るための本なのだ。

※本電子書籍は同名出版物を底本として作成しました。記載内容は印刷出版当時のものです。
※印刷出版再現のため電子書籍としては不要な情報を含んでいる場合があります。
※印刷出版とは異なる表記・表現の場合があります。予めご了承ください。
※プレビューにてお手持ちの電子端末での表示状態をご確認の上、商品をお買い求めください。

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Posted by ブクログ

破壊的イノベーションは、新しい価値提案を実現するものだ。破壊的イノベーションには、新しい市場を生み出すもの( 新市場型)と、既存市場を大きく変えるもの( ローエンド型)の二種類がある。ローエンド型の破壊的イノベーションが起こるのは、既存顧客が使いこなせる価値に比べて、製品・サービスが「性能過剰」になり、したがって高価になりすぎたときだ。

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2019年01月04日

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破壊的イノベーションが起こるシグナルと起った後の変化(統合化とモジュール化)と政策など外部要因による影響などについてと全2作のまとめの意味も。この1冊でも前の2冊の内容を振り返っているのでまかなえるかもしれないけど、前の2冊を読んでおいたほうがただ学者が言っているだけと割り切れない何かを感じれるかも

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2015年08月03日

Posted by ブクログ

良い理論ほど実践的だ、とはよく言われるが使いこなせるだけの読解力が要求される。 使いこなすためには、自分のもつ事例で研究しなくてはならない。これらが私の率直な感想だ。幸いクリステンセン教授の扱ったメインの事例が情報通信業界なので、とても有意義だった。 新しい技術潮流で格好の事例を見つけたので、研究してみたいと思う。

経営学理論の教科書としては最高だと思う。論旨の構造が洗練されていて、変化のシグナル、競争のバトル、戦略的選択、環境要因を含めた影響分析の有機的な関係性の論じ方は、やはりハーバードがトップレベルの大学なんだなぁと感じさせる。ちょっと難解すぎたり、アメリカに偏っている感も否めないので、4つとしておこう。

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2020年08月02日

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ネタバレ

◆イノベーションの主要な概念
①破壊的イノベーションの理論
②資源・プロセス・価値基準の理論
③ジョブ理論
④バリューチェーン進化の理論
⑤経験の学校の理論
⑥創発的戦略の理論
⑦動機付け/能力の枠組み

◆概要
既存の企業と新規参入企業の社内外環境の違いから、既存企業がハイエンド向けの持続的イノベーションに囚われると同時に、新規参入企業が、ローエンド向けの破壊的イノベーションに取り組むのかを、更に航空機、教育、医療、通信、半導体業界の事例から、理論と対応指針を解説

◆考察
・組織の判断は資源・プロセス・価値基準に則って合理的になされるからこそ破壊的イノベーションが生まれるスキが生じてしまう。
・一見合理的な判断材料の中には、顧客の要求は考慮されないことが多い。
・エンジニアとして、①VC高度化、②剣と盾の追求、③ステークホルダーとの連携したビジネススキームの仕組みを作る力が求められる
・イノベーションとそれを具現化するためのバリューチェーンの高度化も必須。
・変化のシグナルを察知するだけでは片手落ち。それをスピーディに機会に変えることができる組織が生き残る。

◆第一歩
VC高度化のビジョンの具体化

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2020年01月01日

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ネタバレ

「イノベーションのジレンマ」からはじまり、「イノベーションの解」と続き、それらのシリーズ最終巻となるのが本書。
「イノベーションのジレンマ」では破壊的イノベーションからどのようにして自身の身を守るか、そして「イノベーションの解」では、逆に破壊的イノベーションを使って、既存企業にいかにして戦いを挑めばいいのかが述べられていた。
本書では、外から業界全体や、その業界内で何が起きているのかを解析、そして予測するために、理論を用いる方法を詳しく解説しています。

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2016年09月24日

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実際は「最終章」として書かれた本ではないそうですが、名著の「イノベーションのジレンマ」を読んだ後に読むと、つながりがよくわかります。アンケートを実施することばかりに注力して、稚拙な分析をもとにをエビデンスだと言い張られそうな時、または、理論をベースに未来を見たいと思ったら、おすすめです。
違う訳の本もありますが、「ジレンマ」から読む方は、こちらの訳を読む方がいいと思います。

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2015年10月29日

Posted by ブクログ

イノベーションを起こせる企業と起こせない企業、その謎の解明の長い物語の最終解にあたる本書ですが、前2冊を補完するような内容になっています。ので、本書から読むのでしたら、付録に前2冊での主要な概念が載っていますので、そちらを理解してから読まれることをお勧めします。
しかしながら、1冊目「イノベーションのジレンマ」で既存企業は新興の破壊的イノベーションに勝てない理由を明確にされ「じゃあ、どうすれば良いの?」と絶望を感じました。2冊目「イノベーションの解」でその解への希望を持ちそれでもその困難さにぞっとしました。さらに「解」に踏み込んだ3冊目の本書で大分すっきりしたと思います。イノベーションを起こすにはどうすれば良いのか。どんなアンテナを張っていれば良いのか。具体的な例(教育・航空・半導体・医療・通信)の解説と共に身につけることが出来ると思います。

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2015年01月20日

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イノベーション3部作の最終巻。競争戦略論としても示唆に富んでいた。原書発行から10年も経過してようやく翻訳されたのは、少し残念。

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2015年01月15日

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クリステンセンの「イノベーション」シリーズ最新刊、とはいっても2004年までのデータなので通信業界の話など少し古い感は否めない。
非常にまとまった形で論旨が展開してあるので、「イノベーション」をはじめて勉強する人にとっては、これまでのシリーズの中では一番読みやすいと思う。

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2014年12月14日

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『イノベーションのジレンマ』では大企業がイノベーションを行えない理由、『イノベーションへの解』がイノベーションを起す理論だったのに対して、企業や業界に着目してイノベーションを分析的に見る観察眼の指南書、前半が分析方法を説明し、後半がその分析方法を用いた教育、航空、半導体、通信などの業界の分析の実例、前半がことのほか私には難解でした。

以下メモ的抜書き
RVP理論:資源・プロセス・価値基準が合わさって企業の組織としての強み、弱み、死角を決定。VCE理論:バリューチェーン進化の理論、統合化を進めてほとんどの活動を社内で行うもしくは狭い範囲の活動に特化集中して、それ以外の付加価値活動を他の企業に提供してもらう。統合化アーキテクチャーは柔軟性に欠け、相対的に対応が遅くなる。モジュール型はアーキテクチャーは、分業を容易する反面、製品に要する時間や対応の早さ、利便性という面での性能が犠牲になる。

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2014年10月19日

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イノベーションは偶発ではない、戦略である。本書では持続的イノベーションと破壊的イノベーションを明確に区別し、破壊的イノベーションのメカニズムを概説する。

破壊を生み出す「無消費」と「過剰満足」のセグメントや、「剣と盾」と称する動機の非対称性など洞察の鋭さが光る。第2部では特定産業が取り上げられており、医療や教育、国家というおおよそイノベーションとは程遠い分野についても理論が当てはまることを検証している。付録の理論構築ステップも面白い。

「イノベーションの最終解」としつつ、更なる理論のブラッシュアップが楽しみである。

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2014年10月16日

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本書ではイノベーション理論をもとに、新たな価値を創出する「イノベーション企業」がビジネスで生き残るための考え方を学ぶことができます。

起業を志す人が増えている中で、ビジネスとして成功を収めるためには業界の動向にも気を配る必要があります。

チャンスを逃さないための戦略構築が、イノベーションを成功させる秘訣です。

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2014年10月09日

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「イノベーションの最終解」(Seeing What's Next: Using Theories of Innovation to Predict Industry Change)は、「イノベーションのジレンマ」、「イノベーションの解」に続いて2004年に出版された「シーイング-ワッツ-ネクスト(Seeing What's Next)」の新訳。

2005年9月
「明日は誰のものかーイノベーションの最終解」(宮本喜一訳)
2014年7月
「イノベーションの最終解」(櫻井裕子訳)

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2014年10月09日

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クリステンセン。2004年ごろまでの分析を元にした理論だが、2014年時点でもよく当てはまる。具体例の解説が米国ローカルなのが解りにくい部分もあるが、米国市場の勉強というテキストにもなる。おなじような仕事をする人にとって、ひと通り読んであることを前提とされる書であることは間違いない。職場の人で読んだことがある人はいるのかな?

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2014年09月23日

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クリステンセンのイノベーションシリーズの完結編。

「イノベーションのジレンマ」、「イノベーションへの解」に続く作品です。

解説によれば「イノベーションのジレンマ」は破壊的イノベーションに直面した優良企業は正しい経営を行っていたにもかかわらず敗れ去ってしまうことを解説しています。「イノベーションへの解」はその破壊的イノベーションを起こすためにはどうしたらよいか、それを構築するための戦術指南書といっています。そして本書「イノベーションの最終解」は破壊的イノベーションの兆しを見つけて次に起こることを見通すための兵法書といっています。

本書の前半はその見通すためのツールについて説明されており、後半は実際にさまざまな業界でその未来がどうなのかが語られています。

ツールとしては3つ
  変化のシグナル を識別する方法
  競争のバトル を評価する方法
  戦略的選択 でそれぞれ何ができるか
これらを駆使して、教育、航空、半導体、医療、情報通信、など業界を分析しています。

本作で興味を引かれたのが2つ。
一つ目は変化のシグナルででてくる顧客について。
変化のシグナルを捉えるには、3つの顧客集団を評価する必要があるとして、「無消費者」「満たされていない顧客」「過剰満足の顧客」のそれぞれの兆候を見る必要があるといっています。そして、それぞれの顧客集団からどのようなイノベーションが展開されるかが語られています。
自分たちの業界の顧客はいまどういう状態にあり、新規参入はどの顧客にたいして何を与えようとしているのか?を注意深く見ていく必要があると感じました。

もうひとつが競争のバトルで出てくる非対称性について。
非対称として動機付けの非対称、スキルの非対称を解説しています。
新規参入企業は非対称な動機付けの「盾」に隠れて参入する一方、既存企業はその技術を既存のプロセスと価値基準に詰め込んでしまう。
新規参入企業は成長して改良を進め、既存企業は闘争する。そして、新規参入企業は非対称なスキルという「剣」を利用して、最終的には、破壊的イノベーションで新規参入企業が打ち負かしていくことを解説しています。
それぞれの段階のシグナルを見出すことがとても重要。
そして、その非対称性の剣と盾を持っている企業がいたら要注意となります。

本書の付録として、主要な概念のまとめが載っており、おさらいとしては至れりつくせり。その付録さえ読めば
破壊的イノベーションの理論ってなんだっけ?
とか
資源、プロセス、価値基準の理論ってなんだっけ?
とか
がわかります。これがあれば、前作の2冊は必要ないのでは(笑)

さて、最後にひとこと。
前作同様、読みにくかった。
自分の頭が悪いのもあり、読むのにとても時間がかかりました。
さらに、なんか事例が古いなぁって思っていたら、なんと、本作は2004年に書かれている!!10年も前の作品だったんですね。なぜ、2014年に翻訳して出すんだ!!っと思ったら、いろいろ大人の事情があったようです。(解説に語られています)
しかし、まとめの一冊としてはとても重要な一冊でした。
この一冊だけでたぶん十分(笑)
お勧め!

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2014年08月09日

Posted by ブクログ

イノベーションとはどういう風に起きるかを徹底的に分析した本。

正直この本は難しい。
難しすぎるのではないかと思う。

くまなく理解するというよりはそのエッセンスしか理解できなかったのが正直なところだ。

ただ、興味深かったのも事実だ。
また琴線に触れることがあったら手に取ってみたい。

【エッセンスまとめ】
- イノベーションには3種類ある
=> 持続的イノベーション、ローエンド型破壊的イノベーション、新市場型破壊的イノベーション

- 経営状態を資源、プロセス、価値基準から分析する。

- 能力と動機。特に「動機」に企業間で非対称性が生じている時、新企業は既存企業を破壊する可能性がある。
=> 特に、既存企業に詰め込みを招き、その既存企業が非対称的な動機で隠れて参入する。(その後、既存企業は撤退する。)

- 業界は、相互依存型からモジュール型に移行する傾向がある。

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2025年05月07日

Posted by ブクログ

ネタバレ

クリステンセン氏のイノベーションシリーズの最新巻
読んでいて、事例の分析に感じる部分が多く、読んでいて興味をひかれる部分が少なかった
事例集から参考程度に調べるには良い本かもしれないが
読み物としては少し退屈に感じた

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2019年05月05日

Posted by ブクログ

クリステンセンのイノベーション3部作の3作目。

タイトルは「最終解」となっているが、内容的には、1〜2作から連続していて、業界が今後どういう競争状態になるか、破壊的イノベーションが起きやすいかどうかを予測するための方法論とそれに基づく予測という感じ。

内容的には、このシリーズは、だんだん難しくなっている感じがして、かつ真面目な積み上げ的な分析に思えてします。

なんだか、ポーターの分析を読むときに感じる疲れがある。

タイトルに惹かれるが、クリステンセンの本としては、最後に読んでよかったなと思った。

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2017年12月18日

Posted by ブクログ

日本語版の初版が2014.7.だったので、新し目の本と思って読んでたら、原書はその10年前のものと途中で気づき、やや残念。。
「イノベーションのジレンマ」ほどの衝撃はないものの、まずまず楽しめた。

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2015年06月21日

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