恒川光太郎のレビュー一覧

  • 異神千夜

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    相変わらず読みやすい事この上ない。
    集中するとサクサク行ける。

    鼬にも似た金色の獣にまつわる話。
    鎌倉時代から現代までを巡るテーマに沿った4作。
    特に連作短編というほどでもない。
    どれも好きだけど、一番好きなのはラストかな。

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    2022年10月27日
  • 異神千夜

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    ネタバレ

    一冊読み終わる頃には郷愁や切なさで胸がいっぱいになっていた。初めて読む物語でも、大人になるにつれ失ったものを再び取り戻すような感覚が懐かしさに繋がっているのだろうと思う。子どもの頃夢見たファンタジーが詰まっているのだ。
    現実と幻想を繋げて、世界の地図を広げてくれるような本だった。

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    2022年08月03日
  • 月夜の島渡り

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    南の島に伝わる伝承のような短編。
    全ての短編において現実世界の中に怪異がふと顔を覗かせている。
    全て全く違う話ではあるもののキーワードでは繋がりを感じる。泉や、胡弓、山羊など。そして共通項として死が深くストーリーに絡まっている。
    生という日常の対立効果として死という未知なる異界・存在が際立つことで、この不思議な話に引き込まれていく。
    この小説の色は黒に近いグレーかな。
    そもそもホラー文庫から出発されてはいるけれど、恒川作品の中では明るい話が少なくて、個人的には星3つ。


    ・弥勒節
    ある楽器で弥勒節を引いたらヨマブリが吸い取られる。
    ヨマブリは瘴気みたいなもの?
    ヨマブリに触れたり当たったりしたら最悪死に至る。最終的に弥勒節でヨマブリの存在自体を吸い取ってしまった。最後まではっきりとヨマブリがなにかわからないけど、うやむやなところがこの世に存在する都市伝説みたいで本当にありそうに感じた。
    ・クームン
    クームン→廃屋に住みつき靴紐を愛する清潔感なさそうな男性。鳥には好かれる。言葉は話せず身振りのみ。
    一見あきらかやばい存在だけど、実は妖怪?幽霊?願いを叶えてくれたり守ったりしてくれる存在でもある。沖縄のお話。
    ・ニョラ穴
    ニョラという軟体動物の妖怪が洞窟の奥にいる。
    ニョラの臭いを自覚したら白昼夢に陥るらしい。
    こうやって民話のような伝説は語り継がれていくんだなと感じる作品。


    ・夜のパーラー
    現代のお話。これまでのような都市伝説のような話ではなく、生と死の人間くささが感じられる。
    おばあが妖怪のような人間なのか、人間のような妖怪なのかは謎だけど、1番怖いのは人間ですね。
    というかここまで全ての話で死が密接に関係している。
    ・幻灯電車
    昭和初期のお話。
    幽霊電車が今回の不思議体験ネタ。
    乗客はのっぺらぼうで車掌はヤギのような角がある。
    今回も生と死が根幹にあった。
    死が近くなると幽霊電車が現れるのかな?
    ・月夜の夢の、帰り道
    読み終わってからタイトルを読み直して納得。
    小学生の頃、旅行先の祭りで宣告されて運命。それ以降の主人公の未来は結果的に夢だった。夢とは少し違くてその運命を受け入れた通りの現実でもある。その運命を過去の自分達が否定すること、強い意志を持つことで語られる主人公の現実は消滅し、また小学生の視点に戻った。 
    ・私はフーイー
    フーイーという女性が50年おきに蘇りを繰り返す話。50年おきだから必ずフーイーを知っている知人がいる。そして、フーイーが接する死の瞬間に立ち会うもう1人の男もまたフーイーと同じく蘇りを繰り返していた。

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    2022年07月17日
  • 白昼夢の森の少女

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    2022年、3冊目は、恒川光太郎の編集モノ。単著未収録の短編、掌編、11編収録(3編は、アンソロジーで既読)。自分はランダムに読みススめました。

    今回は、気になったモノを幾つか紹介。

    白昼夢の森の少女:表題作。植物に侵食された少女の話。人と植物(樹木)との時間感覚、死生感の違い。

    傀儡の路地:ドールジェンヌ、彼女が抱えた人形の言葉には、どんなに理不尽でも、抗うコトが出来ない。個人的感覚だが、ラストに向かい、主人公の切なさが増して行く。

    銀の船:あらすじ割愛。コレは既読作で、もぅ5回以上再読してる、何度読んでも色褪せない大好物。恒川光太郎との出会いの一編、その思い入れも含めて。

    ダーク・ファンタジー、SF、実話怪談等々、ヴァラエティーに富んでいるが、全体的な統一感はない。

    ★★★★☆評価と迷ったが、掌編
    にあまり入り込めず、「『夜市』の次は
    これを読め!」の帯叩きが納得いかず、★、-1。

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    2022年06月11日
  • ヘブンメイカー

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    一般小説家がなろう的な異世界転移物に挑んだ2作目。 1作目と同様にやり過ぎなほど何でも願いを叶える設定でありながら、物事が簡単にはいかないようにするバランス感覚が流石。 1作目と違って今回は2つの視点から描いているのも良かった。

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    2022年06月02日
  • 無貌の神

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    所謂リアリズムの範疇には収まりにくいことくらいしか共通項のない、様々な傾向の小説を集めた短編集。ハッピーエンドとは言えないように思うが、読後感が爽やかな「死神と旅する女」「カイムルとラートリー」の二作が印象的。

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    2022年05月10日
  • 月夜の島渡り

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    沖縄が舞台の7つの怪異譚。 沖縄に訪れた時、観光地から一歩外れて静寂で少し不気味な道に迷い込んだことを思い出した。 異界への入口があちこちにありそうな沖縄の雰囲気と、恒川さんの筆致の相乗効果で、現実と怪異の境目が曖昧になる。 「月夜の夢の、帰り道」が特に好き。

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    2022年05月05日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    坂東眞砂子さんの『正月女』と恒川光太郎さんの『ニョラ穴』が印象的。
    平山夢明さんと小林泰三さんのはもう何度も作品読んだことあるけど、相変わらず好き。

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    2022年04月17日
  • 南の子供が夜いくところ

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    一家心中の運命から救われた少年が、彼を救った魔女(?)に連れられて南の島で暮らし始める……。こう聞かされても、今時の読者はそこまで甘いだけに話を想像することはないだろうが、それでも大方の予想を超えて、血なまぐさく、暴力に満ちた連作集。全体の雰囲気から少しズレているような「十字路のピンクの廟」や、スーパーナチュラルな出来事が起きない「蛸漁師」なんかが好み。

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    2022年04月10日
  • 雷の季節の終わりに

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    ネタバレ

    昔話のような、この独特の世界観。次元が違うどこかに存在する穏。閉鎖的で、ちょっと息苦しさを感じる。トバムネキの母親、そんな理由で鬼衆にお願いされちゃうとか、どんだけ閉鎖的なの。酷いよ。

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    2022年04月07日
  • 無貌の神

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    一時期よく読んでいたが、この作者の作品を読むのは久しぶり。6篇の短篇集。
    ホラーまではいかないが、怪談・寓話・民話・都市伝説の絶妙な混ざり合いが好き。
    裏表紙にある暗黒童話が言い得て妙。

    神と呪いは紙一重な「無貌の神」現代社会がチラ見えするところが逆にとても遠い場所にいるように感じられる。

    「死神と旅する女」日常生活を送るには劣っている者が持っている異様な素質、と書くと少年漫画のようだ。読んでいる時には思わなかったが。
    時を超えて歴史に干渉する話はどうにも好みである。

    「カイムルとラートリー」読後の切なさと爽快さが良い。途中の展開も読みたいところではある。

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    2022年02月13日
  • 月夜の島渡り

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    とにかく語り口が絶妙。沖縄独特の空気感がとてもよく出ていた。奇妙だけどリアル、不気味なのに癒される、そんなファンタジー。

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    2022年01月23日
  • 金色の獣、彼方に向かう

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    再読。面白かったです。
    金色の獣、作中では鼬か鎌鼬っぽかったけど、「鼬行者は筒に入れてた」というので管狐を思わせたし、あるお話では巨大だったりしました。
    中国から窮奇という邪神が渡来してきたのが始まりなのかな。「異神千夜」は博多が舞台で元寇があるので身近でした。方言がそれほどおかしくないのは沖縄に住まれてるからかも。歴史に上手く怪異を組み込んだ作品が好きなので楽しく読みました。
    「風天孔参り」も好き。風天孔に入った人はどうなるんだろ…救済なのか永遠の絶望なのか単なる消滅なのか、明らかにされないところが死と同じで気になりました。
    4篇とも獣は出てくるけど、それぞれテイストが違っていました。気付いていないだけですぐ側にありそうな闇や畏怖。恒川ワールド、好きです。

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    2021年10月31日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    あまり好みの内容ではなかった。

    ただ、正月女の話はばあちゃんに聞いたことある話に良く似ていた。「正月」という所が「西の女」という話だった気がするけど、昔話なんてそんなもんか。ちょっとゾッとしたけど。

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    2021年09月26日
  • 夜市

    購入済み

    幻想的な異界

    「イーフィーの植物図鑑」で異才を放った作家さんのダークなファンタジー。

    本当に暗かった。
    でもじめっとした暗さではなく、
    人間の希望のことを反対側から描いてるような暗さ。

    霊的な次元のことが曖昧ながらも描かれている。

    個人的にはイーフィーの明るい世界の方が断然好き。

    #ダーク #ドロドロ #シュール

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    2021年09月25日
  • 雷の季節の終わりに

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    ネタバレ

    ここではない、どこか。

    にんげんではない、なにか。

    世の中に潜む穩の仕事人。
    今日狙われたりして。
    明日意外に強い自分が生まれたりして。

    すごい想像力。
    別の本も読んでみよう。

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    2021年09月21日
  • 無貌の神

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    文通仲間との、文通読書会の今回の課題図書。
    短編集で、どれも異界のものがしっかりとした存在としてこの世に存在する。
    顔のない神様は人を食べ、その神様を倒したときは神様を食べる人たち。彼らは神様とひとつになることを麻薬のような救いに感じている。
    無罪の罪で島流しにあった男は、差し入れられた青天狗の面をつけ、虐げた武家の人間を人外のものに憑かれたように襲っていく。
    女の子が出会った男は、世界の流れを変えることで絵を描く。彼女に小刀を渡し、77人を切れば家に返すと、約束した。彼女はたくさんのさまざまな人間を斬り、そして彼女は未来、戦争で焼かれなかった東京の土を踏む。
    廃墟と化したマンションに落ちてきた風は、ひとりの少年と交流をしていくうちに、空へと帰る術を失う。そして自身の消滅を感じながらひとつの時間足を踏み入れていく。
    一匹の崑崙虎の子供が、身を守るために身につけた『言葉』とともにさまざまな人の手に渡り、そしてたったひとりの王女様と檻を出ていく物語。
    それぞれが独立している短編。そのどれもが世界が確立され、その中へと強く手を引かれて入り込んでしまう。物悲しさや、怖さとともに、あたたかさが内側にシミを作る。淡々とした文章と、ドラマチックな内容。あっという間に終わってしまう長さが口惜しいくらいだった。そしてどれもが美しい。結晶を作り出す作家さんだとおもった。

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    2021年03月20日
  • 雷の季節の終わりに

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    3.5

    普通の人間は行くことができない、地図に載っていない町、穏(おん)

    穏やかな町だから、穏。
    この閉鎖された町で暮らすのは果たして幸せなのか。

    話を読み進めていくうちに、この町に行きたいか行きたくないかわからなくなってきます。

    ちなみに私は行かないです笑

    とある人が死んだところからガラッと展開が変わって面白かった。

    時系列とか話してる人がコロコロ変わるから、理解力がある程度必要。

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    2021年02月02日
  • 異神千夜

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    4本の短編集。どの本も生と死の狭間にいるような…不思議な話だった。金色の毛に白い筋が入った美しい鼬が共通で出てきてそれがまた神の使いなのか?夢使い?とにかく死の世界との懸け橋とも言うのか…感じたことを伝える文章力がないことがもどかしいが、とにかく現実世界にいるようで異世界にいるような本当に不思議な話。

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    2021年01月05日
  • 秋の牢獄

    購入済み

    タイムリープ目当てだったが…

    タイムリプ作品を探して発見したが、ホラー作品だった。どれも後味が良くない作品で、自分にはあまりはまらなかった。どこか超自然的な内容があって世にも不思議な物語のような感じもした。

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    2020年12月06日