恒川光太郎のレビュー一覧

  • 真夜中のたずねびと(新潮文庫)

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    各ストーリーの登場人物同誌の関係性が薄めの連作短編集。

    単行本発売時の「好書好日」のインタビューでも語られているが、これまでの恒川作品の最大の特徴といえば、幻想、ホラーファンタジー。デビュー作「夜市」から続く安定のスタイルを今作品は敢えて角度を変えて現実を描いている。(エッセンスとして多少 非現実的な要素は含まれている。)

    どこにでもいるような普通に生きている人間が、ある日突然何かのキッカケで生活が反転するかもしれない可能性。各主人公が背負う重たく影を持つ現実と、再生へ向かう心理描写がどこかキッパリと清々しく、その対比が絶妙なバランスで読みやすかった。

    とはいえ、個人的にはやっぱり従来の

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    2023年05月25日
  • 真夜中のたずねびと(新潮文庫)

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    夜市は忘れられない名作であったことから、久しぶりに著者の本を手に取った。
    ここのところ似たような本ばかり手にして貪るように読んでしまったので、新しいものは得られなかったけれど、その勢いで久しぶりに著者の本を読めてよかった。

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    2023年05月20日
  • 真夜中のたずねびと(新潮文庫)

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    これまでに読んだ恒川作品とは一味違ってファンタジー要素が希薄。ダークな雰囲気はそのまま、現実世界を舞台にしたミステリー風の連作はどれもサスペンスフルな展開で、著者の新境地を感じさせた。

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    2023年05月04日
  • 無貌の神

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    じんわりと不気味さがあるが不快ではない、不思議な感じが良かった 全話面白かった 特に神様の話と死神と少女の話は面白かった

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    2023年04月20日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    角川ホラー文庫ベストセレクションのアンソロジー。
    小松左京の「骨」は既読でしたが、久々に読んでも怖いと思った。震災の後の大洪水というくだりが東日本の震災のことを書いてるようで、それが1972年に書かれていたというところにまた戦慄。
    坂東眞砂子「正月女」何かのアンソロジーで読んだか、それとも同じような別の話だったか…ホラーというよりイヤミス的な面白さだった。
    小林泰三「人獣細工」のラストが一番おぞましかった。
    これは角川ホラーセレクションの第二弾らしい。
    第一弾「再生」の方も読みたい。

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    2022年11月20日
  • 竜が最後に帰る場所

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    前作南の子供が、個人的に低評価になってしまったので、期待して閲覧。

    夜行の冬、鸚鵡幻想曲はそれぞれ一冊で読みたいくらい面白かった。

    特に夜行は、行く先々でのエピソードを連作短編集で作ってほしい。

    それくらい設定が良かった。

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    2022年11月19日
  • 竜が最後に帰る場所

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    ファンタジーだけど自分が知らないだけで実際にはあることなのかもしれない。そんな短編集。とてもきれいな文章で読みやすく、きつい内容のものもあるのに穏やかで水彩画のようだと思いました。

    風を放つ
    比較的日常に近いところでのファンタジー。マミさんがなんだか本当に存在しているのかわからないふんわりした妖精のような感じなのと読後感もなんだかふんわり。

    迷走のオルネラ
    DVが物語の中心なのでやや手に汗握る展開からスコーンと静かな蒼い月に意識を持っていかれる。最後は春の暖かな空気にまた持っていかれるがラストは考えさせられる。

    夜行の冬
    絵画的でもありホラー的でもあり。冬の美しさとグロテスクな闇とパラレ

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    2022年11月08日
  • 異神千夜

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    相変わらず読みやすい事この上ない。
    集中するとサクサク行ける。

    鼬にも似た金色の獣にまつわる話。
    鎌倉時代から現代までを巡るテーマに沿った4作。
    特に連作短編というほどでもない。
    どれも好きだけど、一番好きなのはラストかな。

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    2022年10月27日
  • 白昼夢の森の少女

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    常川光太郎としては、内容もページ数も小粒な作品の集まった短編集だった。ホラーというよりSFよりの作品が多く面白かったが、永遠に埋もれてしまう可能性がある作品を集めて文庫化してくれたことが喜ばしい。

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    2022年08月11日
  • 異神千夜

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    ネタバレ

    一冊読み終わる頃には郷愁や切なさで胸がいっぱいになっていた。初めて読む物語でも、大人になるにつれ失ったものを再び取り戻すような感覚が懐かしさに繋がっているのだろうと思う。子どもの頃夢見たファンタジーが詰まっているのだ。
    現実と幻想を繋げて、世界の地図を広げてくれるような本だった。

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    2022年08月03日
  • 白昼夢の森の少女

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    『夜市』を読んだとき、その妖しい光景が目の前に広がるようで魅了されました。本作の第1話『古入道きたりて』でそれを思い出し、1冊まるごと没入間違いなしだと思ったけれど、この第1話より気に入る話は最終話までついぞ出て来ず。ノスタルジーを感じるホラーというよりも、もう少し新しい印象を受けます。あとがきを見てみると、著者の意向のみで書いたというよりは、テーマを与えられて書いたものが多いよう。

    『夜市』のほうが好きとはいうものの、やはりこの著者の文体には引き込まれます。昭和、平成、それぞれのキャッチフレーズを考える。

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    2022年07月28日
  • 月夜の島渡り

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    南の島に伝わる伝承のような短編。
    全ての短編において現実世界の中に怪異がふと顔を覗かせている。
    全て全く違う話ではあるもののキーワードでは繋がりを感じる。泉や、胡弓、山羊など。そして共通項として死が深くストーリーに絡まっている。
    生という日常の対立効果として死という未知なる異界・存在が際立つことで、この不思議な話に引き込まれていく。
    この小説の色は黒に近いグレーかな。
    そもそもホラー文庫から出発されてはいるけれど、恒川作品の中では明るい話が少なくて、個人的には星3つ。


    ・弥勒節
    ある楽器で弥勒節を引いたらヨマブリが吸い取られる。
    ヨマブリは瘴気みたいなもの?
    ヨマブリに触れたり当たったりし

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    2022年07月17日
  • 白昼夢の森の少女

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    2022年、3冊目は、恒川光太郎の編集モノ。単著未収録の短編、掌編、11編収録(3編は、アンソロジーで既読)。自分はランダムに読みススめました。

    今回は、気になったモノを幾つか紹介。

    白昼夢の森の少女:表題作。植物に侵食された少女の話。人と植物(樹木)との時間感覚、死生感の違い。

    傀儡の路地:ドールジェンヌ、彼女が抱えた人形の言葉には、どんなに理不尽でも、抗うコトが出来ない。個人的感覚だが、ラストに向かい、主人公の切なさが増して行く。

    銀の船:あらすじ割愛。コレは既読作で、もぅ5回以上再読してる、何度読んでも色褪せない大好物。恒川光太郎との出会いの一編、その思い入れも含めて。

    ダーク

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    2022年06月11日
  • ヘブンメイカー

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    一般小説家がなろう的な異世界転移物に挑んだ2作目。 1作目と同様にやり過ぎなほど何でも願いを叶える設定でありながら、物事が簡単にはいかないようにするバランス感覚が流石。 1作目と違って今回は2つの視点から描いているのも良かった。

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    2022年06月02日
  • 無貌の神

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    所謂リアリズムの範疇には収まりにくいことくらいしか共通項のない、様々な傾向の小説を集めた短編集。ハッピーエンドとは言えないように思うが、読後感が爽やかな「死神と旅する女」「カイムルとラートリー」の二作が印象的。

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    2022年05月10日
  • 月夜の島渡り

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    沖縄が舞台の7つの怪異譚。 沖縄に訪れた時、観光地から一歩外れて静寂で少し不気味な道に迷い込んだことを思い出した。 異界への入口があちこちにありそうな沖縄の雰囲気と、恒川さんの筆致の相乗効果で、現実と怪異の境目が曖昧になる。 「月夜の夢の、帰り道」が特に好き。

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    2022年05月05日
  • 恐怖 角川ホラー文庫ベストセレクション

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    坂東眞砂子さんの『正月女』と恒川光太郎さんの『ニョラ穴』が印象的。
    平山夢明さんと小林泰三さんのはもう何度も作品読んだことあるけど、相変わらず好き。

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    2022年04月17日
  • 南の子供が夜いくところ

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    一家心中の運命から救われた少年が、彼を救った魔女(?)に連れられて南の島で暮らし始める……。こう聞かされても、今時の読者はそこまで甘いだけに話を想像することはないだろうが、それでも大方の予想を超えて、血なまぐさく、暴力に満ちた連作集。全体の雰囲気から少しズレているような「十字路のピンクの廟」や、スーパーナチュラルな出来事が起きない「蛸漁師」なんかが好み。

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    2022年04月10日
  • 雷の季節の終わりに

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    ネタバレ

    昔話のような、この独特の世界観。次元が違うどこかに存在する穏。閉鎖的で、ちょっと息苦しさを感じる。トバムネキの母親、そんな理由で鬼衆にお願いされちゃうとか、どんだけ閉鎖的なの。酷いよ。

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    2022年04月07日
  • 無貌の神

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    一時期よく読んでいたが、この作者の作品を読むのは久しぶり。6篇の短篇集。
    ホラーまではいかないが、怪談・寓話・民話・都市伝説の絶妙な混ざり合いが好き。
    裏表紙にある暗黒童話が言い得て妙。

    神と呪いは紙一重な「無貌の神」現代社会がチラ見えするところが逆にとても遠い場所にいるように感じられる。

    「死神と旅する女」日常生活を送るには劣っている者が持っている異様な素質、と書くと少年漫画のようだ。読んでいる時には思わなかったが。
    時を超えて歴史に干渉する話はどうにも好みである。

    「カイムルとラートリー」読後の切なさと爽快さが良い。途中の展開も読みたいところではある。

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    2022年02月13日