恒川光太郎のレビュー一覧
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ダーク寄り、余韻はあっさりめの恒川ワールド短編集。
「死神と旅する女」は、読んだことがある作品でした。刀を手に幻のような旅と、殺し。好きだったやつです。どこで読んだんだろう…アンソロジーかな…
「十二月の悪魔」が、主人公も読者も突き放すようなストーリーで新鮮でした。
「カイムルとラートリー」は、短い中に人の一生の儚さを感じる、恒川先生らしいなと思う作品。ずっと味わっていたい。
それにしてもラートリーが片思いしていた相手に別れを告げるシーン、そこら辺の少女漫画(例えです)の100倍切なくって、悶えた。あの短い台詞で彼女の長年の生活や心の内を想像できてしまう…すごい…恋というより、自分の中の柔らかい部分、そして故郷を捨てる苦しさが詰まってる。 -
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妖怪たちが様々な品物を売る不思議な市場「夜市」。ここでは望むものが何でも手に入る。
そんなあらすじに興味が湧いて手に取った一冊。表紙のデザインもお洒落ですね。
角川ホラー文庫ですが、全く怖くありません。その点は安心して読めました。
作者の恒川光太郎さんは初読みの作家さんですが、なぜか私は勝手に昔の人だと勘違いしており……。2005年にデビューされた、まだまだ現役の方でした。
表題作の「夜市」と書き下ろしである「風の古道」の2編が収録されており、どちらも雰囲気が非常によかったです。
何気ない日常だったはずなのに、ふと”綻び”に気付いたのがきっかけで、似ているようで少し違う世界に紛れ込んでしまう。そんな設定と、やはり日本の夏は相性がよいのでしょうね(夏休みやお祭りがあるから?)。
特に「風の古道」の世界観には心惹かれました。大変そうだから行ってみたいとは思わないけれど、そこに魅入られてしまう人がいることもわかります。
また、ホラーファンタジーのようでちょっとした謎もあり。面白い作家さんだなと感じました。
どちらも100ページ未満でさくっと読めますし、体感温度も少し下がった気がします。……嗚呼、小説に描かれる夏は涼しそうでいいなぁ。。 -
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ネタバレ角川ホラー文庫ベストセレクションの第二弾。今回も8名の作家の8作品だった。特に印象に残ったのは以下の3作品。
「骨」小松左京
なにかに突き動かされるように庭を掘り続ける主人公の姿が最後に悲しみを誘った。何かを思い出しかけているという描写がよかった。
「或るはぐれ者の死」平山夢明
こんなにも悲しい話だとは思わなかった。自分だけでも死者を埋葬しようとしたその清らかな心は悪意に踏み躙られる。
「人獣細工」小林泰三
この作品が最も衝撃だった。自分と父の秘密を探らずにはいられない、そのはやる気持ちが痛いほど伝わってくる。凄まじいラストだった。 -
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南国の島で繰り広げられる世にも奇妙な話が7つ収録されておりましたが、いずれも話にのめり込む事が出来ず、よく分からないまま終わってしまった感じがありました。
わたしはカタカナの名前を覚えるのが苦手なので、タカシとユナ以外あまり把握できていなかったせいもありますが…。
ユナは120年も生きているみたいですが、一体何歳まで生きられるのでしょうか?
わたしも死ぬまでにやりたい事や、読み切れない本がいっぱいあると思うので、あの白い果実を食べて長生きしたいです( ˘• ₃ • )ズルイ
そう言えばこの本を読んで初めて知ったのですが、カニって人肉を食べるんですね(゚ω゚)
そしてタコはカニを食べるのも初めて知りました。
カニは食べられそうになったらハサミで抵抗しないのかな…?タコの足ってハサミで切れそうだけど意外と切れないもんなのかな…? -
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ネタバレ短編ですが、時間も空間も広がりがあって、お話が終わった後もあの描かれた世界は続いていくんだろうなと感じさせられました。
特に中盤以降の3篇が好き。
「夜行の冬」は錫杖の音に導かれる旅、「鸚鵡幻想曲」は鸚鵡の鮮やかさにやられるけど結構シビア。
アサノは命取られなくても、この先まともに生活は出来なそう。怯えて暮らすんだろうな、それは長く続くから死よりも苦しそうです。
そして「ゴロンド」。恒川さんの描く人でないもののお話は壮大で好きです。ファンタジーかつ、自然の厳しさ美しさが感じられます。人間のことだろう〈毛無し猿〉の醜さ滑稽さも。
角川ホラー文庫の恒川光太郎作品ですが「上品な文章だね」と言われてた方がいて、確かに…と思いました。