瀬戸内寂聴のレビュー一覧

  • 源氏物語 巻七

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     いよいよ、一つの山場を迎えた感のある、巻七。あまりに重要なネタばれが多いため、最初から順番に読みたい方は、くれぐれも『作品紹介』は読まないようにして下さい。

     この巻は、子を思う親の心の闇(本当に闇なの?)が多かったのが印象深く、それが、心のままにならない人の世の儚さと繋がっているように思われるが、「本当にそうなのか?」と、私だったら刃向かいたくなる。


    「柏木(かしわぎ)」
     『元々、寛容な人柄で、やや情に溺れやすい面があって、あまりにもお心が弱々しくやさし過ぎた』彼は、「玉鬘の君」から、『この方だけを親しい姉弟だと思っていた』と言わしめる程の人間描写を再実感することで、前巻とはまた異

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    2023年10月30日
  • 源氏物語 巻七

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    ついに雲隠まで来てしまった…。御法での紫の上の死去、それで腑抜けてしまった光源氏の姿を幻で描いて、実際に死んでしまった描写を描かないで本文の無い雲隠を挟む紫式部のセンス、すごい。

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    2023年10月19日
  • ひとりでも生きられる

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    初出は1973(昭和48)年刊行ということで、なんと50年も前。まだ瀬戸内が得度(出家)する前だったので、その当時はもちろん瀬戸内晴美という名前。1978(昭和53)年、集英社文庫。2014(平成26)年改訂(新たに「寂聴人生相談」加筆)。
    令和になり、瀬戸内自身も亡くなって2年になろうとするが、今なお胸に響く。

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    2023年10月08日
  • 源氏物語 巻一

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     漫画の『あさきゆめみし』は過去に二回ほど読んだ。その他関連本も多少読んだからなんとなく知った気になっていたが、現代語訳そのものは読んだことがなかった。たださんの本書レビューに触発されて、私も源氏読んでみることにした。
     角田光代版が最も新しく、これは絶対読みやすくて面白いだろうなという予感があった(角田さんの『曽根崎心中』がとても好きだから)が、瀬戸内寂聴版を自分でもパラパラと見てみた感じ、「これは紫式部が書いたままの文章なんじゃないか」「古文をそのまま読んでいるのに脳内で理解できてしまってるんじゃないか」と、そんな錯覚さえ起こしてしまうような文体が魅力的で、全十巻と長いのだけど、これに決め

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    2023年10月06日
  • 源氏物語 巻一

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    全10巻の為、今後自分が混乱することを防ぐためにも、あらすじを主としたレビューです。
    その為、いつもにも増してめっちゃ長いです。
    スミマセン。

    ①桐壺
    冒頭の「いつの御代のことでしたか、……」
    それだけでもう、これこれ!と、心は平安京へ。

    帝のあまりの寵愛ぶりに妃たちが妬み、
    桐壺は酷い苛めを受けていた。
    「打橋や渡り廊下の通り道のあちこちに、汚いものなどを撒き散らし……」
    えー引くわ。。。
    妃たちよ、気品や気高さはどこ行ったー!
    元々桐壺は、腺病質で弱々しく、気苦労の耐える間がなかったとある。
    更に桐壺の部屋は帝の清涼殿から一番遠い淑景舎。
    可哀想に。
    いつの時代も苛めは身勝手で残酷で醜

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    2023年09月16日
  • 日本の美徳

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    同じ年に生まれた瀬戸内寂聴、ドナルド・キーンのお二人とも貪欲に生きて、96歳の時に対談した記録。静かな火花を散らせながらお互いの今を語っているところに圧倒される。いくつになっても今この時を大切に生きていくことの意味を思い知らされた。96才のキーンさんが101才の親友にニューヨークで会った時のエピソードに胸を打たれた。もうこれが最後の出会いだと何度も「I love you」と言いながら抱き合ったとのこと。そんな切実な瞬間がこれからの私に何度訪れるのだろうか。

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    2023年09月10日
  • 今を生きるあなたへ

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    瀬戸内寂聴と瀬尾まなほの対談。瀬戸内が亡くなる直前の2021年夏収録、同年12月刊行。
    その収録から、もう2年も経つ。当時はコロナ禍の真っ只中であった。

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    2023年08月24日
  • 寂聴 九十七歳の遺言

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    瀬戸内寂聴が97歳になった2019年刊行。平成の天皇(現在の上皇)が皇太子(現在の天皇)に譲位され、元号が平成から令和になった年。
    その年からまだ4年しか過ぎていないのが、今では信じられないほど。もちろん、コロナ禍になる前。
    「愛」についての瀬戸内の思い。生涯の信念であった「生きることは愛すること」という思いは、令和の時代を生きる若い人たちにも受け継がれていってほしいと思う。

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    2023年08月21日
  • 源氏物語 巻三

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     巻三は、26才~31才までの源氏を描いており、ここにきて、ようやく自己を見つめ直す機会も頂いたかに思えた彼が、ここから心機一転やり直していこうとするのかと思いきや・・・。


    「須磨(すま)」
     須磨とは今で言う、神戸市須磨区と思われ、前回、見事なしくじりをしでかした源氏は、早速、「弘徽殿の大后」の策略により、彼が謀反を企んでいるとして、まずは官位を剥奪された後、次は流罪だと予想し自ら須磨へ都落ちする。と、こう書くと、ついに覚悟を決めた、堂々たるさっぱりとした姿を予想されるかもしれないが、実際は、「ああ、なんか最近嫌なことばっかりだなあ。もうこんな所いたくないよー。でも、だからといって、女の

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    2023年08月17日
  • 源氏物語 巻二

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    源氏物語初心者の私にとって、瀬戸内寂聴さんの『源氏のしおり』は、とても興味深い上に面白くて好きで、今回は、「恋愛の手順」。

    なんでも平安時代の姫君にアタックするには、まず、その周りを固めている女房たちをなんとかしなければいけないのだが、それ以前に、顔や姿をみだりに見せてはならないので、男たちは、女房たちの口コミだけを頼りに、どうしようかなと考えなければならないのは、なんとも悩ましく、姫君の立場からしたら、私はこの人が良いですといった自己主張が出来ないそうで、「なんで?」とは思ったが(少年愛は当たり前だったのに)、これは、政略結婚の意味合いが最も強かったからだと言われれば、どうしようもない。

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    2023年08月05日
  • 私たちはどう生きるか コロナ後の世界を語る2

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    金田一秀穂さんは
    日本語は緊急事態に向かないと言う

    緊急事態を宣言します、には
    本当に緊急事態なの?

    緊急事態宣言を発出します、だと
    ああそうですかとどこか他人事

    日本語の得意は落とし所を探す事

    ロックダウンより20時閉店
    和を持って貴しとなす、それでいい

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    2023年06月27日
  • 95歳まで生きるのは幸せですか?

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    寂聴さんの幸せについてが非常に印象深かった。
    自分だけが良い自分ぢゃなくて良かったではなくみんなが幸せだから幸せ!仏教的な考え方だけど大事だと思う!

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    2023年06月19日
  • 秘花

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    瀬戸内寂聴、面白いよ!?
    世阿弥の生涯について書かれた一冊。読み応えは文句なし、ただ源氏物語は言わずもがな、古今集など古典の教養力が問われる…。古典に通じていればもっと読みやすいであろうと思われる。でもこの教養力を試される感がまた良い。

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    2023年06月04日
  • 秘花

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    彼岸を感じさせながら、現身の人間の臨場感をもよびこむ世界。
    苦しんで、苦しんで、解脱の境地に達したかのようにみえて、ふたたび苦しみ、それでも能役者および作者としての矜持を保ち続けようとする。
    矜持を持ち続けるために必要な生のエネルギー。死に向かう心ではなく、あくまで生ききろうとするエネルギー。 -解説 川上弘美

    わざわざ語らなくとも、内にあるもので十分に魅力は滲み出てくるということ。
    むしろ語ることによってその魅力が些末なものになってしまうこと。
    「秘」であるからこそ奥ゆかしく、思わず手が伸びてしまうようなものなのだと思う。
    めまぐるしい人生のなかでも一際輝く世阿弥の生き様はまさにそれで、こ

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    2023年05月24日
  • 源氏物語 巻三

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    ネタバレ

    源氏の凋落と復権、娘が産まれたり六条御息所が亡くなったりと盛りだくさんの内容だったのに絵合の章の描写がめちゃくちゃ綺麗で目に浮かぶようだった。
    娯楽の限られた平安時代にリアルタイムで連載されていたとしたら、もう脳にズドンだと思う。

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    2023年05月21日
  • 源氏物語 巻二

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    二巻の時点で光源氏が自分の年齢まで到達してるんだけど、この先々まで"凄い"んだなと。あと既知の部分がここで出尽くしてしまった。
    妻の葵の上と頼りにしていた帝が亡くなって憧れの藤壺も出家して、これからどうなっちゃうの〜!?って感じでここで区切ったの上手いなと思った。それにしても節操ねえな。

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    2023年04月02日
  • すらすら読める源氏物語(上)

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    有名な源氏物語。原文対訳を読んだ後、解説を読むことで、曖昧な部分も理解することが出来ました。中、下も購入してどっぷり浸かりたいと思います。

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    2023年03月19日
  • 今を生きるあなたへ

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    初めて瀬戸内寂聴さんの本を読んだ。仏様がいつも見守ってくれていると考えることで自信を持って生きられるとか、周りの目を気にしすぎずに直感に従ってやりたいことをやってみるとかいろいろためになる言葉があった。一人一人に何か才能があって人と比べてはいけないというのも改めてそうだなと思った。小さなことに感謝して無常の世界に希望を持って生きることが大事だなと思った。

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    2023年01月07日
  • 夏の終り(新潮文庫)

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    映画「あちらにいる鬼」がとても面白かったので、面白かったのに、本書を紐解いた。映画は、中年を過ぎて男と確かに別れるために尼になるまでの、男と瀬戸内寂聴とその妻の不思議な三角関係を、淡々と描いたものだった。

    本書も、著者と不倫男とその家庭との不思議な三角関係が出てくるが、映画の不倫男と本書の不倫男は現実でも別人である。むしろ、映画の前日譚だった。知っていて紐解いた。

    1960年代。未だ不倫が不貞と言われていた時代だ。刊行年は昭和38年(1963年)。瀬戸内晴美(寂聴)が、新進の小説家として台頭していた頃。もしかして未だ井上光晴(「あちらにいる鬼」での不倫男)にも会っていないのかもしれない。晴

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    2022年12月13日
  • いのち

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    もう一回生まれ変わるとしても、また女に生まれてもいいかななんて思えました。わたしも女として最後まで生きたいナ

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    2022年11月28日