瀬戸内寂聴のレビュー一覧

  • 瀬戸内寂聴の源氏物語

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    以前にも口語訳された源氏物語を読んだ事があるが、この瀬戸内寂聴のものは大変読みやすかった。初めての人でも面白く読めると思う。

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    2009年10月04日
  • 蘭を焼く

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    『蘭を焼く』瀬戸内晴美//

    怖いくらい女がつたわる。濃すぎて咽せる。おばあちゃんの白粉の匂い。まだ 私には早かった。と思ったけど、女である事を未だに軽くとらえてる私には、ずっと、
    届かない世界かもしれん。けど、このなんともいえない匂いが、女の匂いだってのは
    少しは、ほんの少しは知ってる。

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    2009年10月04日
  • 孤独を生ききる

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    いろいろな種類の孤独をとりあげ、最後には誰もが逃れられない老いの孤独で締めくくり。
    途中で寂聴節炸裂してたけど。仏陀や一遍上人、西行などの残した、孤独を突き詰めた果ての孤独についての言葉が印象深いです。

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    2009年10月04日
  • 愛死(上)

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    上下巻。3〜4年ごとに読み直す。読むたびに号泣。毎回号泣ポイントが移動している。愛する人をいたわり、分かり合うことの素晴らしさ。

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    2009年10月04日
  • 釈迦

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    寂聴先生による読みやすく美しい描写の釈迦伝。これで釈迦の教えがまるわかり?
    弟子のアーナンダによるこまやかな視点で描かれている

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    2009年10月04日
  • 寂聴 源氏物語

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    ネタバレ

    『源氏物語』は谷崎潤一郎の訳で何回か挑戦して挫折しているけど、これはいけるかな?って読んでみた。やっぱり前半は辛い…。しかし事件が色々起きるようになってくれば、徐々に面白くなってきた。次は谷崎潤一郎訳に再挑戦。

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    2025年12月21日
  • 愛することば あなたへ

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    いろいろな本から切り取った言葉を1ページごとに貼り付けている。
    仕事のことで元気づけてほしくて手に取った。
    でも、女性向けの内容。
    しかも恋の話が多い。
    書いてあることは間違いないことばかりだけど、自分にはあまり関係なかった。
    人間関係や恋愛に悩む女性にお勧めします。

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    2025年12月19日
  • 生きることば あなたへ

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    ネタバレ

    話でなくて短文、詩集のようなものだった。様々な状況の人に、何かしら、心にふれることばがあるのではないかと思った。タイトルが寂聴さんの思いをすっと表しているなと前書きを見て思った。自分の身に降りかかった苦しみ、その分相手を思いやることができるというのはそうだなあと思った。死に別れや大病のことなどは経験がなく…難しいところも多かったけど、そのような辛さに身が置かれた時に読むとより分かるのかも

    ↓いちばん好きだったことば
    やっぱり生きているということは、ああ、いい天気だとか、今夜は風が出そうだとか、今年のさんまはおいしいとか、そんなつまらないことを何の警戒心もなくふっと口にして、それを聞いてもらえ

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    2025年12月13日
  • 夏の終り(新潮文庫)

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    重い重い…胃もたれする。
    文書の美しさがより鮮明に心情の複雑さを描いていたと思う。多くの凡人が共感できそうなポイントが垣間見えた後すぐ突き放されるような突飛な思考の主人公に振り回される。
    重い想いの根底にはあまりにもからっと欲のままに生き続けていく知子そのものなのだと感じた。

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    2025年10月07日
  • 求愛

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    30の5ページ程の短編集です。
    切ない愛の行く先、別れなど続きが読めたら?と思いながら読み進めました。

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    2025年09月30日
  • 夏の終り(新潮文庫)

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    自分では手に取らないような本を、
    と思い購入してみた『御神籤ブック』という選書サブクスの、記念すべき第一冊目。

    不倫という恋の終わりの、終わらせ方。

    言葉の美しさと情緒の豊かさに陶酔しつつも、時折微かな不快感によってふっと醒めるのは、やはりこれがモラルに反する恋だからだろうか。
    それとも、秘めるべき関係を全く秘めようとしない主人公の図太さに、ある種の妬ましさを感じたのだろうか。

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    2025年09月03日
  • 老いも病も受け入れよう(新潮文庫)

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    寂聴の言葉は長く、様々な経験をしてきた人生の人のものとして温かさを持って読むことができるものだと思う。

    こういった本は自分はこうで、こうすべきだというような自己主張の強いだけの本になってしまいがちだが、寂聴が書くと伝える、諭す?思いを振り返って人に包み込むような印象を受け非常に優しい気分になる。

    勿論内容も心に響く言葉が多い。けどそれは私の考え方とは違うなと思うところもある。だがそれ以上に温かい言葉をこの本から受け取った。

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    2025年08月19日
  • 生きることは愛すること

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    寂聴先生の母校に赴き、そこでの生徒と寂聴先生の質疑応答の様子が本にまとめられているといった内容。

    他の寂聴先生の作品とは少し違い、質疑応答形式というのは勿論なのだが生徒、子どもという素直な、若い視点からの質問のやりとりがキャッチボールとして面白かった。
    時代が変われば環境も考え方も変わるが、変わらずある思い、気持ちもあるのかもしれないと感じた。

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    2025年08月19日
  • 源氏物語 巻五

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    ・蛍‥源氏は実父のフリして玉鬘(たまかずら)の姫君(夕顔の娘)を自分のそばに置き、人にやるのは惜しくて添い寝してみたりする。そのくせ、兵部卿の宮からの恋文に返事を返せなどと焚き付け、楽しんでいる。玉鬘の姫君は源氏のことが気持ち悪くて仕方がない。わかる〜!ほんと気分悪いよね。
    五月の節句に行われる左近衛府の競射の試合の様子や、長い梅雨で時間を持て余す女君たちが絵物語を読んだり写したり夢中になる様を描いている。

    ・常夏‥源氏が自分の娘を探し出し連れ帰って育てていると聞き、息子の一人、柏木の中将が探し出してきた娘らしき人(近江の姫君)を育てることにした。ところがこの姫君、早口でガサツ、品もなく

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    2025年08月17日
  • 源氏物語 巻四

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    ・薄雲‥明石の君の姫君は可愛くすくすくと育つが、日陰の身ではやはり可哀想。ということで、二条院で引き取ることにした。大堰の寂しい地で明石の君は娘との仲を引き裂かれ、ますます寂しい思いをする。
    その頃、太政大臣(旧左大臣)が亡くなり、立て続けに藤壺の尼宮も亡くなる。帝がたいそう心細い思いをしているところに、宮家お抱えの僧都(そうず)が帝の出生の秘密を明かしてしまう。
    前斎宮の女御(六条御息所の娘)は入内した後、帝の良いお守り役になっているが、光源氏は恋心を隠せない。御息所との約束も忘れて口説きにかかる。が、斎宮にしてみれば気持ち悪くて仕方がない。わかる〜。

    ・朝顔‥光源氏から熱心に求愛され

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    2025年08月10日
  • 源氏物語 巻三

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    ・須磨‥ 弘徽殿(こきでん)の 朧月夜、尚侍(ないしのかみ、朱雀帝の妻のひとり)との関係がバレてしまい、自ら責任をとって単身須磨へおちる。出発までに関係のあった女にはこまめに挨拶。紫の上、藤壺の中宮、問題の朧月夜、亡き葵の上の邸で若宮と義父に会い、花散里にまで‥よくよくマメな男だ。
    わずかなお供とともに須磨での侘しい生活が始まる。三位の中将(元 頭の中将)が遊びに来たりして、寂しさが一層増す。そんな中、明石に住む入道が自分の娘を光源氏の妻の一人にと画策し始める。

    ・明石‥須磨に雷を伴う台風がやってきた。母屋は潰れてしまい心細い。そんなところへ明石の入道(播磨守、明石で出家)登場。天からのお

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    2025年08月16日
  • 源氏物語 巻二

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    ・末摘花‥常陸の宮の姫君。宮様が亡くなってからは琴を友にしてひっそりと暮らしていたところ、その話を聞いた光源氏は興味を持ち始める、何度も歌を送りアプローチをするが手応えがなく、強引に会って顔を見たところ末摘花(紅花)のように鼻の先が赤く下に垂れ下がっている。不器量なだけでなく、詠む歌も無粋でやることも不躾。がっかりするが、そこは光源氏。可哀想でほっとけないと思うのである。

    ・紅葉賀‥源の典侍(ないしのすけ)、年配(50代半ば)の色好みの高級女官。光源氏も時々ちょっかいをかける。典侍と交渉に至ったある夜、いたずら心を起こした悪友の頭の中将が二人の寝屋に忍び込む。慌てた源氏は裸同然で飛び出す。典

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    2025年07月28日
  • 源氏物語 巻一

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    ・桐壺‥光源氏の父、桐壺帝は源氏の母、桐壺の更衣を寵愛していたが死去。後に迎えたのが藤壺。光源氏は藤壺に恋をする。

    ・箒木‥元服と同時に左大臣の娘と結婚する。が、それは形ばかりの結婚、左大臣の屋敷に行くと見せかけ他の女の元に通う。それが中流家庭の受領、紀伊の守(おっさん)の妻だ。一度は体を重ねるがその後は拒否され、彼女の弟を手なづけて口説く。

    ・空蝉‥紀伊の守の妻に会いたくて、彼女の弟(小君)の誘導で会いに行くが、闇夜のことでなんと間違えて他の女の寝屋に潜り込んでしまう。それでもそこは光源氏、その女のことも口説き始める。

    ・夕顔‥六条に住む恋人のところに通ううち、ちらりと見かけた五条の女

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    2025年07月18日
  • 花芯

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    レトロ感な雰囲気が漂う中で、恋愛における人間のゾッとする側面が描かれている場面がたくさんありました。女性ならではの、文章表現の艶やかさ•柔らかさが際立だっています。

    問題作となり、長く文壇的沈黙を余儀なくされた小説で有名ですね。

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    2025年05月11日
  • 夏の終り(新潮文庫)

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    私小説。受け身でない恋。年月を経て自らが身を引く結果になったとしても、本人が後悔せずに過ごせるのは幾ばかりか。様々な生き方はあるのだけれど。2025.5.6

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    2025年05月06日