瀬戸内寂聴のレビュー一覧
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ネタバレ話でなくて短文、詩集のようなものだった。様々な状況の人に、何かしら、心にふれることばがあるのではないかと思った。タイトルが寂聴さんの思いをすっと表しているなと前書きを見て思った。自分の身に降りかかった苦しみ、その分相手を思いやることができるというのはそうだなあと思った。死に別れや大病のことなどは経験がなく…難しいところも多かったけど、そのような辛さに身が置かれた時に読むとより分かるのかも
↓いちばん好きだったことば
やっぱり生きているということは、ああ、いい天気だとか、今夜は風が出そうだとか、今年のさんまはおいしいとか、そんなつまらないことを何の警戒心もなくふっと口にして、それを聞いてもらえ -
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・蛍‥源氏は実父のフリして玉鬘(たまかずら)の姫君(夕顔の娘)を自分のそばに置き、人にやるのは惜しくて添い寝してみたりする。そのくせ、兵部卿の宮からの恋文に返事を返せなどと焚き付け、楽しんでいる。玉鬘の姫君は源氏のことが気持ち悪くて仕方がない。わかる〜!ほんと気分悪いよね。
五月の節句に行われる左近衛府の競射の試合の様子や、長い梅雨で時間を持て余す女君たちが絵物語を読んだり写したり夢中になる様を描いている。
・常夏‥源氏が自分の娘を探し出し連れ帰って育てていると聞き、息子の一人、柏木の中将が探し出してきた娘らしき人(近江の姫君)を育てることにした。ところがこの姫君、早口でガサツ、品もなく -
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・薄雲‥明石の君の姫君は可愛くすくすくと育つが、日陰の身ではやはり可哀想。ということで、二条院で引き取ることにした。大堰の寂しい地で明石の君は娘との仲を引き裂かれ、ますます寂しい思いをする。
その頃、太政大臣(旧左大臣)が亡くなり、立て続けに藤壺の尼宮も亡くなる。帝がたいそう心細い思いをしているところに、宮家お抱えの僧都(そうず)が帝の出生の秘密を明かしてしまう。
前斎宮の女御(六条御息所の娘)は入内した後、帝の良いお守り役になっているが、光源氏は恋心を隠せない。御息所との約束も忘れて口説きにかかる。が、斎宮にしてみれば気持ち悪くて仕方がない。わかる〜。
・朝顔‥光源氏から熱心に求愛され -
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・須磨‥ 弘徽殿(こきでん)の 朧月夜、尚侍(ないしのかみ、朱雀帝の妻のひとり)との関係がバレてしまい、自ら責任をとって単身須磨へおちる。出発までに関係のあった女にはこまめに挨拶。紫の上、藤壺の中宮、問題の朧月夜、亡き葵の上の邸で若宮と義父に会い、花散里にまで‥よくよくマメな男だ。
わずかなお供とともに須磨での侘しい生活が始まる。三位の中将(元 頭の中将)が遊びに来たりして、寂しさが一層増す。そんな中、明石に住む入道が自分の娘を光源氏の妻の一人にと画策し始める。
・明石‥須磨に雷を伴う台風がやってきた。母屋は潰れてしまい心細い。そんなところへ明石の入道(播磨守、明石で出家)登場。天からのお -
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・末摘花‥常陸の宮の姫君。宮様が亡くなってからは琴を友にしてひっそりと暮らしていたところ、その話を聞いた光源氏は興味を持ち始める、何度も歌を送りアプローチをするが手応えがなく、強引に会って顔を見たところ末摘花(紅花)のように鼻の先が赤く下に垂れ下がっている。不器量なだけでなく、詠む歌も無粋でやることも不躾。がっかりするが、そこは光源氏。可哀想でほっとけないと思うのである。
・紅葉賀‥源の典侍(ないしのすけ)、年配(50代半ば)の色好みの高級女官。光源氏も時々ちょっかいをかける。典侍と交渉に至ったある夜、いたずら心を起こした悪友の頭の中将が二人の寝屋に忍び込む。慌てた源氏は裸同然で飛び出す。典 -
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・桐壺‥光源氏の父、桐壺帝は源氏の母、桐壺の更衣を寵愛していたが死去。後に迎えたのが藤壺。光源氏は藤壺に恋をする。
・箒木‥元服と同時に左大臣の娘と結婚する。が、それは形ばかりの結婚、左大臣の屋敷に行くと見せかけ他の女の元に通う。それが中流家庭の受領、紀伊の守(おっさん)の妻だ。一度は体を重ねるがその後は拒否され、彼女の弟を手なづけて口説く。
・空蝉‥紀伊の守の妻に会いたくて、彼女の弟(小君)の誘導で会いに行くが、闇夜のことでなんと間違えて他の女の寝屋に潜り込んでしまう。それでもそこは光源氏、その女のことも口説き始める。
・夕顔‥六条に住む恋人のところに通ううち、ちらりと見かけた五条の女