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Posted by ブクログ
いま現在どうしようもなく孤独感に苛まれて身も心もずたずたになっているという方と、近い将来にその予兆がありそうな方にこそ読まれるべき本です。
それほど具体的な処方箋が書いてある訳ではありませんが、あらかじめ参考のためにとか、面白そうだからという読み方は推奨できません。
寂聴さんは、ご自分の肌を切って傷口を押えもせず、血の吹き出る中で血文字で語っていますから、生半可な読み方ではこちらが怪我をしてしまうのです。
あまりにも出来すぎですけれど、ちょうど今、部屋の中にはビリー・ホリディの「ソリチュード(孤独)」が流れています。・・・好きな曲ですが、必要以上に孤独感が増します。
孤独に上下高低のあるはずはありませんが、従来の観念的な局面以外に、まさしく今の高齢化社会時代に相応しい、人為的に作られた新たな窮極の孤独というものが現出しているのです。
そう、また犠牲者を出してしまいました。あの屈託のない明るい笑顔が似合う清水由貴子さんが、4月20日午後5時頃、静岡県の冨士霊園の父親の墓前で硫化水素を吸って自殺してしまいました。母親の介護に疲れてというものです。
今年になって介護に関連した自殺がすでに20件以上とか。そうとう深刻な事態に踏み込んでいることは明らかです。彼女の自殺は、この事態を一身に背負ったものとして象徴的なものと感じます。
介護切り捨てではなく、今こそ社会をあげて介護に対して、費用の面でも、自宅介護に携わる人に対する精神的ケアに及んでも、金銭的無料化はもちろん、物理的精神的負担軽減に向けて、国家的レベルで先導して最大限の援護体制を構築すべきなのに、事態はまったく正反対の方向へ進んでいることへのアンチ・テーゼ、あるいは焼身自殺に近いメッセージ性のあるものとして、受け止めるべきだと思います。
この本を読んで私自身の様々なことを考えましたが、そんなことはすべて観念的な他愛のないもので、吹っ飛んでしまうほど、彼女の死が強く迫って来ます。
父親のお墓の前で、心中しようとしたけれど躊躇した挙句できないで母親を残して、黒いビニール袋をかぶって、硫化水素で自殺するなどということが、人生最大の孤独でないと誰がいえるでしょうか。
この感想へのコメント
1.船橋胡同 (2009/04/27)
感銘を受ける感想文ありがとう。納得できる論理です。
この文章にアンダーラインをつけたいです。
最後のところは、思うところあります。
瀬戸内 寂聴の生き方は激しいですね。訓話や人生案内は、
弱い私のような男には、圧倒されて反対に相談したくなくなります。
2.anokeno (2009/04/29)
さっきも介護職の31歳の男性がテレビに出ていました。とても感じのよい有能そうな人でしたが同期の11人のうち8人が辞めてしまったという話や低い報酬になんとかならないのかとつくづく思いました。
3.薔薇★魑魅魍魎 (2009/04/30)
助平で果てしなく淫乱で愛欲に溺れたご自分の人生を出家という超越した形でご破算にされた寂聴師匠は、だからこそ全身全霊で私たちの煩悩解決に尽くそうとされているのですが確かに生気を吸い取られそうな感じにならなくもないですね。でも実物は菩薩のような人です。
それから過酷な介護の報酬が子供2人いて手取り13万円は幾らなんでもひど過ぎますし2千万で施設へというのも馬鹿にしてます。もう政権交代官僚追放以外ないですね。
4.anokeno (2009/05/16)
お話をじかに聞いてみたいです。元気をもらえそう
Posted by ブクログ
普段はこういった本は読まないのだけれど、瀬戸内寂聴の書く「孤独」とはどんなものかと手にとってみた。
人は孤独である。お金があっても家族や友人がいても、結局はひとりで生まれ、ひとりで死んでいく。当たり前のことだけれども、日常生活ではなるべく背を向けてきた事実が淡々と書かれている。
切っても切れない縁なのだから、やはり孤独は飼いならすしかあるまい。では、それをどうやって終生の友とするか。
この本が気になったということは、ワタシも孤独とのつきあい方を考える年齢になったのだろう。明確な答えが書かれているわけではないけれど、読んでちょっと楽になる部分があったかな。
Posted by ブクログ
なんかで知って読みたくなった本。母親が寂聴さんの本読んでた気がして少し気になる人だったし、43版とあってベストセラーじゃんと思ってね。
この人の生涯には全然触れてない本だけど、いろいろな恋愛をして、51歳で出家した方。(出家であってるか不安…)
人間は、産まれるときも死ぬときも一人とはよく言うけれど、やっぱそうなんだろうね。
みんなといても孤独、一人でいても孤独。
あなたはその孤独にどう向き合いますかという問いかけ本。たくさんの、寂聴さんの元に届くお手紙をもとに進められる気付きの本です。
友達が、二人で立ってると思ってたけど、一人で立ってたって気付いちゃったんだよね、って言ってた。
真理です。
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