瀬戸内寂聴のレビュー一覧

  • 場所

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    瀬戸内寂聴の小説を読むのは初めて。というか、坊さんとしてメディアに登場する彼女の姿しか知らない私にとって、彼女の小説って所から新鮮だった。たまたま私が場所研究者であり、場所をテーマにしている大学の講義のレポート課題図書を探している中で、タイトルずばりの本書に出会ったわけである。といいつつも、映画好きの私は今年、小説家としての寂聴さんに出会っている。それは『夏の終り』という作品が満島ひかり主演で映画化されたからだ。しかも、この映画の原作もあの寂聴さんの実体験をもとにしているというのは私にとってちょっとした衝撃だった。
    そんな縁もあり、本書を課題図書に決め、早速読み始めた。本書には下記14の章があ

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    2013年11月14日
  • わが性と生

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    「肥後ずいき」というものを知った。

    1年弱、読み終えるのに長いことかかってしまった。
    あまり読書する時間がとれていないなぁ、と思う。

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    2013年11月08日
  • あなたにだけ

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    最初は細切れで登場人物が変わって読みにくいことこの上ない、と思ったけれど、
    それぞれが絡み合っていくにつれていつの間にか引き込まれてしまった。

    情事の盛り上がりは華やかだけれど、
    その先の、ひとたび転げ落ちた侘しさが生々しく描かれていた。

    これが30年以上前に書かれているなんて。
    男女の妙は不変なんだなと感じる一作。

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    2013年11月04日
  • 源氏物語 巻二

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    ネタバレ

    巻一に引き続き…でもなく。
    間に違う本を挟みながらも瀬戸内版源氏物語巻二。
    このまま一気に続きに行きたかったけど、生憎手元にないので一時休戦(と、言い訳しておきます)また個人的に強化月間きたら再読して続きも行きたいなー

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    2013年12月29日
  • 源氏物語 巻一

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    ネタバレ

    突発的源氏物語強化週間に入り、積読していた瀬戸内寂聴版に取りかかってみた。
    筋はすっかり知っているはずなのに引き込まれる。
    1巻は一気に読み終わりました。

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    2013年10月12日
  • 明日は晴れ

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    瀬戸内さんをテレビで久々に拝見し、また、読みたくなって手にした本。
    ナルトサンガでの質疑応答形式だけど、まるでその場に居合わせているようにすら感じる。

    不幸は笑顔が多い人には寄り付かない・・・と言ったことを書いておられた。
    やっぱり、笑うのは効用があるんだ!と再認識。

    どんなに困難な状況が来ても、仏様の見守りは常にある。
    見えるものより見えない心が、どれほどか
    大切なものなのか知らされる一冊。

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    2013年10月09日
  • 源氏物語 巻七

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    『雲隠』の帖に想像を掻き立てられる。類いない美しさと才気を武器に栄華を極めた光源氏の一生が、遂に幕を閉じた。読者が最後に目にする彼の姿は、最愛の女性に先立たれた悲しみに打ちひしがれ、とても痛々しい。紫の上は、けっきょく最期まで籠の中の鳥だった。完璧な美しさを持ったまま、籠の中で死んでしまった鳥。源氏没後も物語は続く。新しい登場人物の中では薫が印象的。生まれつき体から良い香りがするという斬新さが面白い。平安時代の貴族はなかなかお洒落で、女性も男性も着物に香を焚きしめるのが普通だったらしい。

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    2013年10月03日
  • 源氏物語 巻八

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    寂れた山荘に暮らす美人姉妹と、彼女達に思いを寄せる2人の美男子の物語がメインとなっている。薫と匂宮はタイプは違うけれど、2人とも少女マンガに登場しそうな完璧なイケメン。八の宮が亡くなった後の大君と中の君の境遇は、現代とは比べものにならないくらい不安定なものだったはず。出家というセーフティーネットはあるものの、周りに反対されれば思いきれない。苦悩のあまり潰れてしまった大君が哀れだった。源氏の思いをばっさり振り切った女三の尼宮とは対照的。姉に先立たれてしまった中の君は匂宮のもとへ引き取られるのだろうか。

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    2013年10月03日
  • わが性と生

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    おもしろかったー。
    温和な尼さんのイメージしかなかったから、明け透けで豪快な内容は予想外。20年以上前に書かれたとは思えないほど読みやすい。
    嫌味なところがひとつもなくて、わくわく読めた。
    これはオススメ。

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    2013年04月08日
  • 瀬戸内寂聴の源氏物語

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    野村美月先生の作品から興味を持っていた源氏物語。しかし、本編は長いので入門書としてまず本書からという気持ちで手に取った。翻訳されているとはいえ千年以上前に創られたものを、今自分が読んでいるというだけでも神秘的な気持ちになる。この物語の主人公は源氏の君だけど、あとがきにもある通り、私には源氏に恋するそれぞれに魅力的な女性たちが真のメインだと思う。恋に振り回される彼女たちに一時の安寧はあっても、悠久の安らぎというものはなくてそれが切なかった。しっかし男たちの俺論理の数々には驚ろいたな笑。今度は本編を読もう。

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    2013年01月15日
  • わが性と生

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    アメトークの本芸人で、光浦さんがお勧めされているのを見て、手に取りました。

    晴美(出家前)⇔寂聴(出家後)の手紙のやりとりという形で、幼少期から今までの性の遍歴が描かれます。
    描写が上品で淡々としているので、抵抗なく読むことができ、共感することも多く一気に読みました。
    おすすめです。

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    2012年12月27日
  • 生きることば あなたへ

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    救われた。
    この本を読んだ時、大きな悩みがあった。
    誰にも理解されない苦しみから、自暴自棄になりかけていた。
    そこへ一筋のヒカリをさしてくれた一冊。

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    2012年12月05日
  • 生きることば あなたへ

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    瀬戸内さんの言葉遣いは優雅でほっとする美しさがあります。
    日本語は美しいのだと、言葉の内容そっちのけで味わいました(笑)

    押し付けがましくないところもとてもいいです。

    この世の苦しみ、孤独の辛さ。
    人を追い詰める感情は、人を優しくもさせ、美しくもさせるのですね・・・。

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    2012年09月28日
  • 寂聴と読む源氏物語

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    姫君たちが抱いていたプライドをテーマに源氏物語を解釈した一冊。NHKの番組がきっかけで源氏物語に興味を持ち取り寄せたが、思った以上に面白かった。何度か展開される紫式部不美人論は説得力がある。

    ・一方不美人の事を書きますと、なぜか事細かく書く(笑)。(中略)そこにリアリティーがあるのです。私は、それは自分の要望に対するコンプレックスの裏返しではないかと思います。41

    ・愚かな恋を繰り返し、過ちを繰り返し、しかし、そのたびに悲しみと同時に愛する喜びも味わうことのできた人生の方が、より豊かな人生といえるのではないかと私は考えます。71

    ・この時代は、前にも話しましたように、貴族たちは、男を産む

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    2012年05月23日
  • わが性と生

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    出家前の晴美と、得度後の寂聴の往復書簡という珍しい形をとった、性を切り口に自身の半生を振り返り綴られたエッセイ。女性として、また作家として、そして尼僧として、僕とは全く異なる性体験をして来られた女史の性愛に対する考えが強く出た文章は非常に興味深く読めた。

    『花芯』で「子宮作家」というレッテルを貼ってきた批評家をインポ呼ばわりして5年間文壇を干された過去があるというのは知らなかった。

    ・子どもはどんな乱読をさせても、その為、品性を害されたり、性格が歪んだりすることは決してありません。漫画追放などといって、眉を逆立てるPTAのオバタリアンなどは、このことわりを知らないのだと思います。48

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    2012年05月23日
  • わが性と生

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    瀬戸内先生さすがです。飛行機のなかで一気に読んじゃいました。なぜに文庫本のカバーが光浦なのかが理解に苦しみますが。文字だけで伝わるエロスがあって、昭和の私小説とかってのは、この文字で伝わるエロスのまわりでの出来事なのだろうなあと思いました。

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    2012年04月24日
  • 寂聴と読む源氏物語

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    源氏物語の書かれた時代の背景から丁寧に説明してくれています。
    マンガ等で源氏物語は読んでいて、あらすじや登場人物はわかるものの、こうして一人ずつ説明してくれると、より噛み砕かれてわかりやすい。
    まだ現代語訳の源氏物語も読んではいませんが、寂聴さんの訳なら読み始めてみようか、という気になりました。

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    2012年04月16日
  • 花芯

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    今まで私が読んできた瀬戸内さんの文章は、寂聴になってからの随筆がほとんどで、ずっと彼女の小説(特に晴美時代の)を読みたいと思っていました。
    発表当時センセーションを巻き起こしたという「花芯」は気になっていたのだけれど、こうして読んでみると、本当にこれがン十年も前の作品なのかとビックリします。
    当時の批評では「子宮」という言葉が多用されていると書かれたそうですが、読んでいるとそんなに気にならない。というか、それがキーワードになって作品の形をなしているように思います。
    ただ、私が主人公の気持ちに共感できるか?というと、うーん、まだしっくりしませんね。

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    2012年04月15日
  • 源氏物語 巻六

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    ネタバレ

    波乱の帖。

    源氏の兄の朱雀院の娘である女三宮が、源氏の元に嫁いできた(こんなプレイボーイの弟に愛娘を託すなんて…)。晩年になって夫が新しい妻を迎えたことに紫の上は動転し(そりゃそうよね)、どんどん身体を壊していく。源氏は幼妻である女三宮に満足できずにいる(周囲の人はだいたいそうなると思ってたと思うよ)。

    一方、かねてから女三宮に好意を寄せていた柏木は、仕方なく彼女の姉の女二宮と結婚している(かわいそうな姉…)。でも、ついに恋心を抑えきれなくなってストーカー行為の末、女三宮に子どもを宿してしまう(犯罪者!!!)。

    もちろん子どもは源氏との子、ということになっているのだが、源氏も薄々事実に気

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    2012年03月02日
  • 源氏物語 巻五

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    ネタバレ

    源氏30代後半の物語。平安時代の30代後半は、もうかなり落ち着いている頃だと思われるのに、源氏はまだまだ男盛り。引きとった娘という触れ込みの玉蔓を自分の妻の一人(花散里)に育てさせる一方、自分は玉蔓に恋心を寄せている。困った困った。

    お香に興味がある私としては、薫物の調合が行なわれる「梅枝」の帖が興味深かった。明石の姫君の入内の際に持たせるという。読んでいて、その香りを嗅いでみたくなった。

    文学論や書道論が語られるこの巻、栄華を極めた源氏の暮らしぶりが垣間見れる。

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    2012年03月02日