瀬戸内寂聴のレビュー一覧

  • 源氏物語 巻四

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    多少は須磨流しが堪えたであろうなんて思いきや何のそのなのだ。この巻ではすでに30代になっていらっしゃるが、出世なさって六条の院というとてつもない理想郷を築かれる。そこへ過去に関係してきた女君たちを配分して住まわせる。離れていてはなかなか逢えない不便を解消し、莫大なカネを投入して身近に彼女たちを集め、代わる代わる楽しむんである。さらにまた新規開拓にも精を出す。果たしてどうなっていくのやら。いやはや。

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    2014年05月05日
  • 花芯

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    きっと、当時から煩悩と対峙し続け、そこで苦しむ内に他人を、何より自分を救う方途として出家され、現在の説法を得られたんだろう。

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    2014年05月05日
  • 源氏物語 巻五

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    きっと映画ならミステリーがスリリングに展開し、アクションも散りばめられて面白いんだろうと思う。ただ、小説として活字を頭で整理しながら追っていくと、「風が吹けば桶屋が儲かる」的な結末で、ちと釈然としない。それでも著者の小説の主人公は、正義感にあふれ、信念を貫くといういつものスタイルなので、感情移入しながら一息に読み終えた。

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    2014年04月20日
  • 源氏物語 巻六

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    この帖を読まずして『源氏物語』は語れないんだそうな。六条の院という桃源郷を築き、40歳を迎える源氏は、いくら好色多情ったってもう新規開拓はなかろうと思いきや、とんでもない。

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    2014年04月20日
  • 源氏物語 巻七

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    ここで一般にいう源氏物語の幕は下りたといってよいだろう。残りまだ3割も残っているが、主人公不在でどう展開するのか。ともあれ、惚れたはれたに終始するには違いない。

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    2014年04月12日
  • 源氏物語 巻八

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    「橋姫」以下、宇治を舞台にした物語が続き、これが世に言う「宇治十帖」だそうで、残り七帖あるわけだ。煮えきらぬ恋愛話が、ウジウジウジウジとウジ十帖連なる。

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    2014年04月07日
  • 復興の精神

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    震災について、様々な方が綴ったものを一冊にまとめた本。

    人生は答え。
    問いではない。


    今、変わらないで、
    いつ変わるのだろうか。

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    2014年02月17日
  • 生ききる。

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    東日本大震災後におこなわれた対談です。このとき、寂聴が89歳、梅原が86歳だそうです。寂聴は、壮絶な恋愛の末に出家するという経歴をもつ作家であり、他方梅原は、日本古代史の分野で大胆な仮説を次々と提示し、さらにはスーパーカブキの原作をも手がけるという異端の思想家です。

    人生の酸いも甘いも噛み分けた二人の対談なので、東日本大震災後の日本人へのメッセージといっても、日本の文化全般にまで話は進んでいきます。仏教の自利利他の考えかたや、『源氏物語』から、日本人の精神について説き起こすといった内容になっています。もっともそのぶん、震災から話が離れてしまっているのではないかという疑問も生じますが。

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    2014年02月09日
  • あきらめない人生

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    テレビでお話しされていた姿に感銘を受けて手に取った本。残念ながら求めていたような内容ではなかったけれども。いつかまた、作者の別の本を。

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    2014年02月05日
  • 夏の終り(新潮文庫)

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    終わりがあるようで、終わりのない旅のよう。

    寂聴さんの文書は、とても美しい。

    道理にかなわないことすら、美化され崇高され酔わせてくれる。

    最後の生々しさも、生命の尊さを感じる。

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    2013年12月26日
  • 花芯

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    私と主人公では正反対だけど、こんな人もいるんだろうなと思った。文章がきれいで読みやすかった。園子さんは壇蜜がぴったりな気がする。

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    2013年12月05日
  • 生きることば あなたへ

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    瀬戸内寂聴さんの本を読んでみたいなと思い、近所の書店にて購入。

    色々な寂聴さんの本から引用された文章が、時には短く、時には長く載っています。

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    2013年11月23日
  • 藤壺

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    瀬戸内寂聴の源氏物語現代語訳かと思って購入したら、寂聴先生直々の創作だった。わたし源氏物語ってどうも受け入れられなくて、でも高校の頃と比べて丸くなったから大丈夫かと思ったけれどもやっぱり受け入れられない。多分現代的な価値観をそのまま持っていくとこうなってしまうのだろう。世界史とかで色々ためしてみたけど、日本のこととなるとどうもうまくできない。藤壺に恋に落ちてしまうおはなしは、わたしが源氏物語の中で一番インパクトがあったくだりだった。

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    2013年11月13日
  • 夏の終り(新潮文庫)

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    不倫はよくないという常識を持ち出すような余裕がない。
    感情の機微の描かれかたがとても素直で、うつくしくて、共感できるはずはないのになんだか入りこんでしまう。てんでおかしい関係なのに、空気はとても自然で爽やかなのが、谷崎潤一郎とかと(比べるものでもないけれど)ちがうんだなあ。

    映画「夏の終り」のキャストのイメージで読んでいたら本当にぴったりなようで、ああすてきだ。そして愚かだ。心地よい。

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    2013年11月12日
  • 夏の終り(新潮文庫)

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    妻子ある売れない作家の愛人である知子
    妻も公認の愛人であり
    妻子と愛人の間を規則的に行き来する生活!!
    知子もまた、かつての年下の恋人と関係を重ねる。
    その恋人は、知子が離婚する原因になった男性!

    どう考えても、
    現実にはありえない関係!!に
    少し戸惑いながら、読み進めましたが
    はるか昔の古典の世界を連想させられるような
    気がしました。

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    2013年11月10日
  • 夏の終り(新潮文庫)

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    いつも正直な瀬戸内寂聴さんの作品を最近読んでいます。

    この作品 完璧に私小説ですね。
    びっくりするほどの純粋さで、好きになった人を追いかける。
    自分が不倫しているのに、奥さんのことを心配したり、年下の情夫に不倫相手の愚痴を言ったり・・・。
    小説なのに、(え~こんな思考回路なの???ぶっ飛んでる~)と思ってしまう。

    しかし・・・昔では相当叩かれたんだろうなぁ。と思う内容に同情したり。

    好奇心で瀬戸内寂聴を知るには入門編ですよ。

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    2013年10月31日
  • 夏の終り(新潮文庫)

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    別れたくても別れられない女の未練や躊躇が色濃く描かれており、何とも言えない気持ちになる。映画も良かった。

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    2013年09月29日
  • 花芯

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    瀬戸内寂聴のセンセーショナルな作品。
    短編集だが、私小説のように、主人公は随分と年の離れた男に溺れて行く。産んだ子供を捨ててまで相手との情事に心を躍らせるのだが・・・・。どこか冷めている主人公の気持ちは、多かれ少なかれ 女性特有のものかも。

    映画公開を前に読んでみたくなったのだが、瀬戸内寂聴の激しさを感じる作品であった。

    TVでみると良い感じのおばあちゃんなのだけどもね。

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    2013年09月14日
  • 源氏物語 巻七

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    紫の上の死、光源氏の退場・・・
    「雲隠れ」までの章を読んでる最中も世代交代を感じさせるお話でした。
    「夕霧」の章は、堅物が恋に走るとどうなるか・浮気は本当に恐ろしい。というのが感じられ、冷や汗をかきながら読んでました。

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    2013年08月19日
  • 源氏物語 巻一

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    ネタバレ

    3年前から購入読み始め、やっと1巻を読み終えた。
    紫式部の著書は何人もの現代人に訳されているが、寂聴さんの本を一度読みたいと思っていたので、この著者を選んだ。文章や短歌がやや難しいけれど、なれてくるとなんとか読んでいける。
    光源氏が10才から18才までの話。(始めは源氏の父と母の恋物語から)源氏は男前で女好き。父の後妻(源氏より5才年上)にも手を出し、18才のとき、10才の女の子も自分のものにする。女好きであるが、一つ一つ情熱的な恋をしている。残り9冊が楽しみである。

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    2013年07月04日