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最愛の女(ひと)藤壺の宮への許されぬ恋と不倫の皇子の誕生、年上の愛人・六条御息所の生霊による正妻・葵の上の死、兄朱雀帝が寵愛する朧月夜との危険な情事とその露見、若紫との新枕など、息もつがせぬドラマが展開する源氏18歳から25歳までを描く。第2巻は、末摘花・紅葉賀・花宴・葵・賢木・花散里を収録。
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Posted by ブクログ
主人公の光源氏は惚れやすく口説き上手。衝撃的なのが、父親の妻とも関係すること。平安時代にも複雑な恋愛事情があったことなどが面白い。登場人物が多く、覚えきれない。最後の方に掲載された家系図、関係図を見ながら読んでいった。源氏のしおりが最後にあるが、それを読んで振り返ると分かりやすい。読みやすく訳されて...続きを読むいるが、集中して読まないと頭に入っていかない。内容は面白いから全巻読む予定だ。
源氏と藤壺の宮との間に不義の皇子が生まれたり、六条の御息所の生霊によって正妻・葵の上が亡くなったりと、ドラマチックな場面が次々と展開する巻ニ。 千年前の小説とはとても思えない。 紫式部は天才だ。 末摘花 紅葉賀 花宴 葵 賢木 花散里 の6帖を収録
0924 どんどん話が進んで行きますね。 大きな事件がたくさん。 個人的に花散里が大好きなので印象深い一冊になりました。
私的に好きなのが、葵ちゃんなんで、この巻はお気に入り。末摘花・紅葉賀・花宴・葵・賢木・花散里の巻なのですが、末摘花も、朧月夜も花散る里の君の君も好きですね。 瀬戸内さんの訳は、読みやすくって、初心者向きなんだと思いますよ。原文を読むのもオツですが…。
「葵」など様々な事件が起こる2巻。 葵上の出産のシーンは迫力もあって、引き込まれるように描かれていると思う。
源氏の自信たっぷりで強姦、強姦未遂ばかりしているところが許せない。それはそれとしてさまざまな境遇にある女性の心情が平安時代の文学でここまで描写されているのに感心する。
源氏物語に星つけるっていいのかなぁ…と思いながら 一冊目よりさらに面白かったです 源氏の君の17才〜25才の青春グラフティ 相変わらずリスキーな恋愛ばかり というか、これって恋愛なのかしら?と思いつつ 今の時代だったらアウトよね、などと思ったり 読みやすくて面白いです
巻一に引き続き、素敵な現代語で綴られた源氏物語だった。 末摘花〜花散里の六帖が納められている。恋愛小説であるが、少々オカルトめいた話が含まれるところにエンタメ性を感じる。 平安時代の恋愛は不自由な点が多かっただろうと思うが、典型的な恋愛の始め方があるというのは少し羨ましくもある。
やっと第二巻。有名な、というか自分がわりと覚えている女性たちがたくさん出てきて賑やかだった印象。 藤壺の出家を受け茫然自失となる源氏を見て、出家ってどんなことなのだろうと疑問に思ったが、巻末の「源氏のしおり」、寂聴さんによる解説を読んで、少し理解が深まった。それだけでなく、出家を決意するに至るま...続きを読むでの藤壺の葛藤とその描き方や、出家後の藤壺が意外と強い女性に変貌していくことについての指摘もとても興味深く、寂聴さんのおかげで藤壺への認識が改まった。 以下自分用メモ。 ■末摘花(源氏十八歳) ・頭中将とのライバル関係が楽しい。夕顔の子を引き取る算段までしている源氏は密かに優越感を持っている。 ・手引きする命婦が「浮気っぽく軽率な性分」と説明され妙に存在感がある。 ・こんなに末摘花のことを見苦しい見苦しいと、この章は何のためにあるのかわからない。夕顔は良かった、空蝉は良かった、若紫かわいすぎ、かわいすぎて六条御息所のところ行く暇ないわと。なんやねん。 ■紅葉賀 ・藤壺、葵のそれぞれ。葵パパは源氏に甘いが、それでいいのか。 ・若紫「それじゃあ私は夫を持っていたのね」って。ちゃんと説明しろよなー。 ・十二月の予定だったのが二月に生まれた。やはり自分の子だと思う源氏。 ・また頭中将との張り合い。六十歳近い源の典侍(ないしのすけ)をめぐって…。 ■花宴 ・朧月夜登場。弘徽殿の女御の娘で東宮に入内予定。ばったり源氏と出会う。 ■葵(源氏二十二〜二十三歳) ・一巻では、藤壺懐妊について悩みながら若紫をかっさらったが、ここでは、葵の上の喪も明けぬうちに若紫と結婚してしまったよ、まったく。乳母などは、こんなにきちんと結婚の儀をしてくれるとは思っていなかったからありがたい恐れ多いと思っているようだが、人目につかぬよう憚りながらの儀式なんてままごと同然では。そういう甲斐甲斐しさにだまされるな〜!しかも若紫に夢中で他の女のところに行かないのを喪中のせいにしてて、最低。 ■賢木(源氏二十三〜二十五歳) ・六条御息所と源氏。会いたい、会いたくないの逡巡に逡巡を重ねた末、会って、泣きながら別れるも(野の宮の別れ)、すぐ十四歳の娘のこともいいなと思ってる。なお、六条御息所はおばさんおばさんと思っていたが三十歳。 ・桐壺院崩御。今の帝は弘徽殿の女御の子で右大臣系なので、そっちの権勢の時代になっちゃうなあという政治的なそわそわ。藤壺中宮も里帰り。 ・朧月夜は尚侍(ないしのかみ。女御や更衣のような、帝の寵愛を受けることも多い地位の役職。)だが密通を続けている。「心からかたがた袖を濡らすかなあくと教ふる声につけても」我(朧月夜)から求めた恋ゆえに〜と訳されている。 ・とかなんとかしつつも中宮への執心も続いていて、なんとか忍び込んで逢っている。藤壺は頼りたい気持ちもあるががんばって冷たくあしらう、その心が辛すぎてついに女房が駆け寄るほど御病気になったがそのとき源氏の君は服脱いだまま呆然としているってどういう状況だ。塗籠からいつ出てくるか問題などややコミカルだがその後もまた惑乱、拒絶、諦めるなど。それで紫の上の前でメソメソするという。 ・何も手につかないので雲林院に逗留して仏道の勉強などする。紫の上や、賀茂の斎院になった朝顔の姫君に手紙。源氏は朝顔の君へ、昔が懐かしいなどと手紙を送るも、昔に私たちの間に何があったというのと返される。手紙のやりとりはあまりすげなくもなさらずにしてくれる。 ・紫の上が気にかかるので戻ってくる。そしてお土産の紅葉を藤壺の中宮にもっていく(おい)。帝にも挨拶。帝は源氏と朧月夜の関係をなんとなく認めているという大らかさで、源氏とは故院の思い出や色恋や学問の話で盛り上がる。 ・藤壺、御落飾。左大臣も辞職。いよいよ右大臣系が強くなる。頭中将は右大臣の四の君の婿ではあるがいまいち。源氏とは相変わらず風流に遊んだりして過ごす。 ・朧月夜との逢瀬。この姫君は積極的というか、源氏と示しあって合う算段をつけているところが他の女性たちとは違うところだ。右大臣パパに見つかった時の堂々たる源氏の姿の描写は見事。 「中には何とも言えず色っぽい様子で、臆面もなく横になっている男がいます。今になって、男はそっと顔をおし隠して、何とか身をかくそうととりつくろっています。」 ■花散里(源氏二十五歳) ・花散里さんは、麗景殿の女御のおん妹君の三の君、という人物らしい。久々に思い出して訪ねる途中で通りかかった家が、さらに別の昔の女の家だったと思い出して歌を送るがもう別の男がいるっぽいので断念。去り際に、そういえば筑紫のなんとかいうあの人も素敵だったなと思い出すなど。花散里とは再会してまたゆるやかに関係が続いていく模様。源氏の付き合い方に合う人合わない人点描といった章。
源氏物語初心者の私にとって、瀬戸内寂聴さんの『源氏のしおり』は、とても興味深い上に面白くて好きで、今回は、「恋愛の手順」。 なんでも平安時代の姫君にアタックするには、まず、その周りを固めている女房たちをなんとかしなければいけないのだが、それ以前に、顔や姿をみだりに見せてはならないので、男たちは、女...続きを読む房たちの口コミだけを頼りに、どうしようかなと考えなければならないのは、なんとも悩ましく、姫君の立場からしたら、私はこの人が良いですといった自己主張が出来ないそうで、「なんで?」とは思ったが(少年愛は当たり前だったのに)、これは、政略結婚の意味合いが最も強かったからだと言われれば、どうしようもない。 しかし、それでも強かな女性のこと、もしかしたら、そんな仕組みに於いても、それぞれに見合った幸せを掴んだのかもしれないし、反対に、とんでもない悲劇に見舞われたのだろうと思うと、社会制度がもたらした、人生の限界のようなものを窺わせて、私からしたら、なんとももどかしい思いに駆られてしまう。 ちなみに、当時の「結婚」のシステムも興味深く、男と女が結ばれた翌朝、男はまだ暗い内に姿を見られないように帰り(後朝の別れ)、家に着いたら、すぐさま手紙を書いて届けるのが礼儀であり(後朝の文)、その後三日間は必ず欠かさず通わないと、女は、男に気に入られなかったのだと、屈辱を受け、悶死するほどプライドを傷つけられるとのこと。 しかし、当時の一夫多妻制度に、これは男女それぞれにとって辛いのではと思い、もしも、複数の妻を持ちたいのであれば、少なくとも三日間は逢瀬を重ねた妻以外の妻たちがやり切れない思いをするということになるのだろうし、男は男で、どんな間隔で展開するのかは分からないが、妻が増えれば増えるほど、それぞれに等しい愛を注がなければならない訳であって、だから、一人でいいんだってばと、私は思うのですがね。でも、その時代に生きていればそうした考え方に囚われるのだろうか? そして、それを光源氏に照らし合わせてみると、「○の上」とのそれが本文からは分かりづらいけど、一応、一夫多妻には、まだなっていないのかな。 そもそも、あっちこっちと、まめな割には、三日間通い続けていない気がするし(そんなことない?)、要するに遊びまくっているということか。 巻一では、17才までの源氏の人生を描いていたが、巻二では、18才から25才までになる。 しかも、当時の年齢は、今よりも大人びた概念であったから、さすがにちょっとは落ち着きを見せるでしょうね。もう本当にお願いしますよ。 「末摘花(すえつむばな)」 一度関わりを持ったら、どんな女もすっかり忘れてしまうことが、お出来にならない御性分の、源氏が、次にご興味を示したのは、「常陸の宮の姫君」で、どうしましょう。増える一方でございますね。 ところが、この姫君のあまりに恥ずかしがる性格が災いしたのか、全く手応えが無かったことに、源氏が、殊の外がっかりした様子に、これまでとは異なる意外性があったものの、最終的に、ああいう終わり方になったのは、自分から興味を持っておいて、酷い奴だなとは思ったが、紫式部がこうしたストーリーも書けるといった意味合いに納得するものもあったし、今後、再登場するようなので、その時の彼女を是非楽しみにしたい。 「紅葉賀(もみじのが)」 陰での遊びとは裏腹に、「青海波」の舞のあまりの素晴らしさに、人々は源氏の前世を知りたかったそうだが、私には、おそらくピュアな心を持った好色魔という、至極厄介な存在だったのではないかと勘ぐってしまう中、ついに、「藤壺の宮」が・・・。 そして、それに喜ぶ帝の様子に、彼はいったい何を思っていたのだろうか? しかも、彼なんか物ともしないくらいの、想像出来ない狂おしさを抱えているのは藤壺の宮自身であり、これ以降の彼女の誰にも言えない、その思いの葛藤は、とても胸に迫るものがあったが、それは、このような物語の展開をしてみせる、紫式部の凄さでもあるというところに、平安時代の小説の完成度の高さを気付かされて、あくまでフィクションとして楽しむには良いのだろうけど、そんな最中に、源氏はたいそう年をとった典侍(ないしのすけ)の女と一夜を共にするのが、また私には理解できず、しかも、彼の知らないところで、彼の友人「頭の中将」も彼女と会っていた中、ついに頭の中将が源氏のその逢瀬の中に侵入し、悔い改めさせるのかと思ったら、何故か、お互いの服を脱がせようとして、服がビリビリになってしまうという・・・怪しい関係だと思う以前に、平安時代にこういう嗜好を取り入れているのが、私にはなんだか新鮮だった。 「花宴(はなのえん)」 藤壺の中宮の入内によって、更に会うことが叶わなくなった源氏は、それでも諦めきれずに訪ねるが、閉まっていたので、弘徽殿の細殿に行ったら、そこで遭遇した、謎の女性といきなり・・・もう、末期症状ですか、あなたは。どうしちゃったの、一体? そして彼は、その女性の素姓をどうしても知りたくなり、その後、酔った振りをして(こういうところは頭が働くんだよね)、再度訪れた時にそれは判明したものの、これが後にとんでもない展開になるとは、この時の彼は予想もしなかったでしょうね。 「葵(あおい)」 以前から、源氏と、ちょくちょく逢瀬を重ねていた「六条の御息所」であったが、彼女の姫君が、伊勢の斎宮に決まったことをきっかけに、このまま中途半端な関係が続くのならば、いっその事、共に伊勢に下ってしまおうかと考える中、「弘徽殿の大后」の娘、「女三の宮」の賀茂の祭見物に、源氏が御奉仕なさることを知ると、それを見に行きたくなってしまう、この女の性に心惹かれる中、源氏の正妻である、「葵の上」も身籠もった体ではあるが、それを見に行った偶然が災いしたことで、六条の御息所はプライドをズタズタにされ傷ついてしまうのだが、私からしたら、こんな子供じみた事が平安の世でも起こるのだなといった驚きがあり、それは祭の熱狂した雰囲気がそうさせただけなのかもしれないが、結局は、これが伏線となり、この後に衝撃的な展開が訪れる訳だが・・・これで二度目ですかね、こうしたスピリチュアルな要素は。しかし、こうやって当たり前のように提示されると、強ち、当時の人達の中では信じられていたのだろうと思うし、また、その描写が生々しくてリアルですよね。しかも、その中に女の情念や無念さや切なさが込められていると思うと、決して怖いとは思わず、却って、泣けるものがあるし、結果、葵の上がああなってしまったのを見ると、「なんでこういうことするんだろうね?」って、これは源氏に対しての疑問です。 それから、「西の対の姫君」にしたこともね。 「賢木(さかき)」 桐壷院の崩御で、弘徽殿の大后が幅を利かせるようになり、源氏への圧が強まる中、いよいよ藤壺の中宮の精神状態が限界を迎えるが、そこでの必死な思いと葛藤の中で導き出した、彼女の決断は、当時の情勢からしたら衝撃的なことだと思い、ここでの彼女の気持ちとしては、当然、東宮のことが最優先されるだろうとは思われるのだが、私にはそれだけでは無い点に、とても痛々しく胸を裂かれるような苦しみがあるのだろうと感じる中での、この歌は、とても感動的に私の目には映るのであった。 『ありし世のなごりだになき浦島に 立ち寄る波のめづらしきかな』 (昔の頃の名残さえ とどめていない わびしいわたしの住居に 立ち寄ってくれる 人があるのが珍しい) 「花散里(はなちるさと)」 ここで初登場する、麗景殿の女御の娘、「花散里(三の君)」は、実は以前から逢瀬を持たれていたとのことで、それには思わず、ナレーターの女房も、 『どんな女に対してもお心の休まる暇がなくてご苦労なことです』 と素敵な皮肉を仰られる程の、諦めっぷりを発揮しており・・・って、結局この八年間、あんた何やってたの? はぁーっ(-_-;) 「賢木」の中では触れなかったが、そこでの、あるしくじりによって、いよいよ弘徽殿の大后からの攻撃が本格的になると予想される、光源氏。 さて、巻三では、どんな展開が待っているのでしょうね。というか、いっその事、思いきり攻撃されまくった方がいいんじゃないのと思ってしまう私。
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