瀬戸内寂聴のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ著名な作家などがそれぞれの3・11をふりかえり、これからどうすればよいかそれぞれの視点から提言を述べる作品。
この本で一番驚いたのは、病を患っていたため、この震災で不安や無力感を感じなかったといった著者がいたことだ。このことから、他人や未来への不安や自分の無力感はある程度自分に余裕がないと生じない感覚なのだと感じた。
しかし、震災直後に起こった買いだめの現象から、今回日本人が感じた不安のベクトルは自分に向いていなかっただろうかと感じた。
また、どん底はつづかないと励ましている著者がいるが、何もなくても、毎日が先の見えないどん底だと感じている人々である現代人に伝わる言葉なのだろうかと感じた。 -
Posted by ブクログ
もともと雑誌化状況にあった新書界の、311後の加速たるや…。本書は発行2011年6月。
しかし絶対に全てが緩んでくるはずの半年過ぎにこそ、読んで兜の緒を締めようと、満を持しての(?)トライです。
筆者9人がそれぞれに挙げた声であれば、その言葉をこそ復興の精神として留めたい!と胸に響いた一節もあれば、この人がこんなに底の浅いことでなんとする?と首をかしげる部分もありましたが。。。そんな感想をもてるのも、今だから、なのだということです。
「復興の精神」というガッツなタイトルの中で、ひとつ橋本治氏による“病人の視点”は目からウロコでありました。 -
Posted by ブクログ
鎌倉時代の皇室に仕えていた女官の生々しい日記文学。
十四歳で後深草院天皇の愛人にさせられて、十五歳くらいで早くも初産。ほかにもかねてからの恋人、西園寺実兼との密通、妊娠までしてしまうし。性助法親王(後深草院の四歳年下の異母弟)には猛烈に言い寄られて、またも密通し、この間柄は後深草院にばれちゃうけど、それも受け入れられて二度も出産。四度も出産して、結局最後の一人の子どもは手元で育てたようなんだが、その行く末も本には書いていない。育児からは遠い身分の人みたい。後半の旅の話は抄訳になっているのだが、そっちもそれなりに面白いのではないかなと思ったりする。