【感想・ネタバレ】あなたにだけのレビュー

あらすじ

「セックスなんてビフテキたべるのと同じよ」――インテリアデザイナーの桐子は、大学助教授で翻訳家の省吾と不倫関係にある。桐子は偶然、省吾の妻でフラワーアーティストの秋子を見知るが、秋子も夫に隠れて若い愛人との逢瀬を重ねていた……。ほかにも桐子の姪の美波、作家の卵など、複数の男女が絡み合って織りなす愛の形を、万華鏡のように描き出す名作、待望の復刊! 巻末に著者・瀬戸内寂聴による「自作解説」を収録。

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Posted by ブクログ

最初は細切れで登場人物が変わって読みにくいことこの上ない、と思ったけれど、
それぞれが絡み合っていくにつれていつの間にか引き込まれてしまった。

情事の盛り上がりは華やかだけれど、
その先の、ひとたび転げ落ちた侘しさが生々しく描かれていた。

これが30年以上前に書かれているなんて。
男女の妙は不変なんだなと感じる一作。

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2013年11月04日

Posted by ブクログ

瀬戸内寂聴さん、もちろん名前も顔も知っているけど、読むのは初めて。
1968年に書かれた作品ということで、言葉の描写で古い部分はありますが、ストーリーそのものは全く古さを感じませんでした。
「あなたにだけ」というタイトルとは相反して、登場人物は道徳観が崩れている人が多く、いかにこの台詞が当てにならないかというのを表しているかのようでした。
お若い頃は、男性作家から「子宮作家」などと揶揄されていたようですが、この本に関しては男女の性愛は描いているけど、描写自体は大人しいものなので、生まれた時代が早すぎたということなのかなと、感じました。
登場人物のうち誰ひとりとして魅力を感じなかったのが、ちょっと残念。

0
2015年08月26日

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