あらすじ
今を生きるすべての人へ――
寂聴先生が最期に残したかったメッセージとは
●見返りを求めないのが本当の愛情です。「渇愛」ではなく、「慈悲」の心で
●若き日に薔薇を摘め。トゲで傷ついてもすぐに治ります
●人間の「我欲」には限りがない。それは苦しみを生み出す原因にもなります
●自分を責めて落ち込んでいる人には、ほめて自信を取り戻させる
●他人と比べたり、過去を悔いたりしても、人は幸福にはなれません
●「私なんか」と自分を否定せずに、「私こそは」と思って生きなさい
●好きなことが、その人の才能です。何歳になろうが好きなことは見つかります
●いい波が来たら見逃さずに乗りなさい。都合が悪いことは忘れても構いません
●この世に変わらないものなどない。苦しみや悲しみもいつかは変化する
●「あの世」があるかどうかわからないが、あると思ったほうが楽しい
(目次より)
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
落ち着いた気持ちになれる
対話形式で自分も実際の会話を横で聞いているような親近感のある本でした。
どっしりと構えた瀬戸内寂聴さんの考え方が大好きです。
秘書の方の考え方にも共感します。
案外人生適当に生きてみてもいいのかなぁ、と思いました。よく周りから真面目と言われるので肩の力を抜いて楽しいことをやって生きてみたいと思いました。
人生で迷うことがあったりどんな考え方なら上手くやっていけるか考えている時にこの本をもう一度読み直して価値観を構築していきたいです。
この本を読むことができてありがたいし、幸せです。
最後の語り下ろしで何を語るのか
99歳まで生きた中で、どんな最後の語りがあるのかを知りたくて読みました。勇気づけられる言葉がたくさんありました。何度も読み返したくなるところもあり、読んで良かったです。
Posted by ブクログ
瀬戸内寂聴と瀬尾まなほの対談。瀬戸内が亡くなる直前の2021年夏収録、同年12月刊行。
その収録から、もう2年も経つ。当時はコロナ禍の真っ只中であった。
Posted by ブクログ
初めて瀬戸内寂聴さんの本を読んだ。仏様がいつも見守ってくれていると考えることで自信を持って生きられるとか、周りの目を気にしすぎずに直感に従ってやりたいことをやってみるとかいろいろためになる言葉があった。一人一人に何か才能があって人と比べてはいけないというのも改めてそうだなと思った。小さなことに感謝して無常の世界に希望を持って生きることが大事だなと思った。
Posted by ブクログ
恩師から勧められて読んだけど、読みやすくて一気に読めた。特にこれ!って残ってる言葉はないけど、、生きるのが楽になる。人生考え方次第だなって思えた。
Posted by ブクログ
秘書の瀬尾まなほさんの問に瀬戸内寂聴さんが答える形での法話のようなもの。このほうが瀬戸内寂聴さんのメッセージをうまく引き出せてる。常識的なものが多いが、恋愛に不倫かどうかは関係ないとか、周囲を全部敵にまわして運命に逆らうこともアリといった苛烈なものもある。
「原稿を落としたことはありません。」
「いえ、何度もあります。」
「子どもを家に置いて、ここに来ていて大丈夫。」
「子どもを捨てた先生が言うとは思いませんでした。」
と遠慮がないのもおかしい。深い信頼感なんだろう。
Posted by ブクログ
苦楽で人は成長する
「恋愛でも好きなことを歳関係なくしなさい」とは寂聴さんは死ぬまでとても好奇心に溢れた方で常に行動が伴い実行した方だと判る。現代、特に若者の「面倒くさい」ではなく、なんでもやってみなければ、死ぬ時に悔やまれると思ったに違いない。「考えている間に体が動く」はやはり実践することで「苦楽」に会い、人は成長するということだろう。
Posted by ブクログ
寂聴さんの言葉一つ一つが胸に響く。
人の一生をかけて培ってきた思いをこうやって聞き手と話し手に分かれて丁寧に書き起こすとこでよりテンポ感があり纏まり分かりやすくなっていると思う。
また聞き手まなほさんを通しての過去がどうしても多くなってしまうかもだが、それがまた具体性を持たせて私の心に想いが届いた。
Posted by ブクログ
著者の瀬戸内寂聴と秘書の瀬尾まなほの対談形式で進行していくため、ささっと読むことが出来た。
同著者の『愛に始まり、愛に終わる』を先に読んでいたのだが、この本は対談形式のため、『愛に始まり、愛に終わる』で掘り下げられなかったことや、対談形式だからこそ見えてくる瀬戸内寂聴の一面が垣間見えて面白かった。
それこそ、行動力のある瀬戸内寂聴がノイローゼになったことがあったりするのは驚きだった。
二人はエネルギーがある為、精神的に大分疲弊している時に読むのはしんどかったが、少し落ち込んでいるくらいの時に読むと元気を貰える考え方も色々あって良かった。
Posted by ブクログ
ずっとこの世界で生きてきた方と思ってたら、51歳で出家。人生の転機があったのでしょう。
さすがは寂聴先生。思うがままにやりたいことを貫く。私なんてと否定するなかれ。諸行無常(この世のものはすべて移り変わる。不変なものなどない)だから、苦しみも必ず好転する。
対談相手が….….です。
対談は、嫌いです。半分が、対談相手、秘書でしたか?の言葉になるからです。この方は、自己主張が激しいというか、途中で、鬱陶しくなり、寂聴さんの所だけ、読みました。やはり、ご本人の言葉だけで、読みたいです。
Posted by ブクログ
瀬戸内さんの本は久しぶりです。
不倫経験や、夫や子を捨てたこともあるある瀬戸内さんは数々のバッシングにもさらされてきました。
とても強い女性だなぁという印象ですが、こうした女性に特有の芯の強さや信条に触れられるのはやはりいいものです。
昔ほど切羽詰まっていないからか、心を励ましてくれたり、生き方を示してくれるような本よりも、具体的な生き様に興味を持つようになりました。
そうした意味では本書は考え方や励ましの言葉をくれる本で、心に入ってくるものは少ない…。
とはいえ、正直に、ポジティブに生きていた寂聴さんの元気の秘訣を聞くことができたし、歳をとるにつれての自分の中の変化にも目を向けることができた。
身体の衰え、老化だけではなく、自分の中の価値観ですら変わっていくのだと今の自分の中に起こりつつあるものを認識するきっかけをもらえました。
嫉妬のような他人を貶める感情、
自分のことばかり考えること…。
今は自分のことばかり考えてしまい、いっぱいいっぱいになっているけれど、本書の中に出てきた、「自分のことばかり考えていないで、いつも宇宙と自分、世界と自分、日本と自分ということを意識しながら生きていきなさい」という言葉が印象的でした。
こんなふうに行きたい。
広い視点を持てる人でありたいと思いました。
Posted by ブクログ
なぜ瀬戸内寂聴さんが多くの人に受け入れられているのか興味があり読んでみようと思った本。
有名人の不倫にとても厳しい世の中なのに、何十年も前のこととはいえ、不倫して世間を賑わせた寂聴さんをどうして世間の方は受け入れているのか、ずっと不思議に思っていました。
そもそも有名人の不倫を批判している人と、寂聴さんを受け入れている人は違う人たちなのかもしれませんが。
なぜ受け入れられているかは、例えば↓のような話をされるからなんだろうなぁと思いました。
「そういう人とは関係を切ってしまってもいいと思います」
「不倫はしてはいけないと分かっていてもしてしまうのです。それは仕方がありません」
「道徳なんて所詮は人が作ったものですから、気にすることはありません。」
「学校や会社で理不尽にいじめられたら、すぐにそこを辞めて、他に移るべきです。」
「そんなこと(自分の悪口)を言うやつは不細工に決まっているから放っておけ」
波瀾万丈な人生を送り、色々な経験をされたからこそ、説得力があり、また公然と口のするには躊躇するようなことも、はっきりと言ってくれるので爽快感もあるのかなと思いました。
この本は秘書だったまなほさんとの対談形式でしたが、寂聴さんが執筆された本も読んでみたいと思いました。