あらすじ
腰椎の圧迫骨折で入院し、さらに胆のうがんが見つかった。手術を即断し、秘書・モナに付き添われて寂庵に無事帰還したのは92歳のとき。頭に去来したのはなぜか98歳で亡くなった宇野千代さんや、岡本太郎氏とその秘書、そしてこれまで因縁の生じた男たちのことだった。分けても、日本を代表する女性作家となった河野多恵子氏と大庭みな子氏、二人との強固な結びつきは「作家の業」を浮かび上がらせ、死に際の別離はタイトルにふさわしい「生と死の様」を考えさせる。95歳にして最後の長編小説が結実。
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Posted by ブクログ
瀬戸内寂聴さんの最後の長編小説。内容は、大病で入院・手術後、寂庵での療養中の回想録のようなもの。話題の中心は、親友であり仕事仲間であった、日本を代表する女性作家河野多恵子さんと大庭みな子さんとの長きにわたるお付き合いの話。3人の恋愛や夫婦生活などを赤裸々に語っている。単なる思い出話がこんなに面白い小説になるなんて、やっぱり大作家の力なんだろうか。