斎藤環のレビュー一覧
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現在2023年4月末。先日、まもなく新型コロナが5類になることが正式決定されたとニュースで流れた。
この本に掲載されているインタビューや手記は2020年。コロナ禍がいよいよ始まり、おそらく世界中の誰もが、今まで非日常と思ってきたことを日常的なものとしなくてはならないという不安に覆われはじめてきた、そんな時期の発言だ。そのような意味では、更に数年後、コロナ禍を振り返るための格好の史料となりうると思った。
この本の中で多くの識者たちが言及していたと思うが、人間にとって一番厄介なのは、人間の心の中に生じる差別、偏見、批判なのだ。どのような状況下にあっても生じるこの心の動きに、私たちはどのように打ち勝っていけばいいのだろうか? -
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2022年11月29日
宮台真司を、殺意を持って襲った、とされている
41歳の倉光実容疑者
一度も、就職したことなく
ずっと引きこもっていた、らしい
神奈川県相模原市の一軒家で、
水道工事業を営む父と母の3人で暮らしていた。
姉が2人おり、倉光容疑者は末っ子だった、らしい
仲の良い普通の家庭だった
と近所では見られていた
お母さんがエホバの証人の信者で
数年前にお父さんとタバコを吸って立ち話をしていた時、『女房が宗教にハマって困る』とぼやいていた、そうだ
倉光実容疑者が自殺した場所は、彼がひきこもっていた離れの家でもあり、彼の母親が「エホバの証人」の集会所にした建物でもあった。
倉光実容疑者はスポーツが得意で
野球の強豪校で有名な私立高校にスポーツ推薦で進学したけど
その頃からひきこもりがちになったみたい
本書は、2020年1月30日が 第一刷発行(だいいちずりはっこう)だから
倉光実容疑者については
この事件には触れられてないけど
本書の最後に述べられている
「ひきこもりもいる明るい社会」のイメージは
とても現実的なものだと思う。 -
Posted by ブクログ
躁鬱病の当事者の與那覇潤先生(元県立大准教授)と精神科医の対談
■第8章 辞めたら人生終わりなの? p215
斎藤
・SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)による改善率は80%と高いが、寛解率は40%しかない
・成人の患者にとってのSSRIは、良くも悪くも一貫して「軽い薬」症状を緩和してはくれるが、それだけで治し切れるものではない。
・英米型のうつ病治療は、患者の人間性にはさほど注目せず、純粋に症状だけで分類して病名を特定する。DSMは極めて操作主義的(手順を重視)【人格に注目しメランコリ親和型など分類した、従来のドイツ型と異なるアプローチ -
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ロシアのウクライナ進攻。
中東でも中国、北朝鮮でもなく、東欧の文明国と思っていたロシアが、まさか。
スマホによって、リアルタイムに発信される戦況。被害を受けたウクライナの人々の、生の声と表情は、戦争というものの圧倒的な破壊と惨状を物語っていて、それが今まさに起きているということをダイレクトに伝えている。
戦争とは何なのか、平和とは何なのか、少しでも考える端緒を得たいと思い読みました。
フロイトのエロスとタナトス、ブローデルの地中海、西鶴の日本永代蔵、ヴォルテールの寛容論。時代も場所もそれぞれ異なる著作から、平和とは何なのかを考えるためのヒントを興味深く与えてくれる。
死の欲動によって避けがたく攻撃性を孕んでいる人間は、経済的格差や宗教上の信仰の相違などから、他者を攻撃する。
生の欲動は、それとは反対に、他者を理解しようとし、継続的な対話に努める。人に対してだけでなく、物に対しても持続可能なあり方を体現していた江戸時代の知恵や、多くの人たちと分かち合うことのできる文化、芸術。
他者に対して寛容であることを志向すること。
それらを祈り、考え続けること。 -
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興味深い2人の対談。あまり批判的な読書はしないタイプの私だが、今回のテーマは仕事に関わる部分でもあり、えっ?そうかな?と思うところもしばしばあった。もちろん、納得するところも多々あった。考えて読むという体験ができたことが嬉しい。引きこもりはお金を使わないという箇所があったが、ん?と懐疑的にもなり納得するところもあった。私は訪問看護師なので、医師の介入があって初めて介入する。だから、その時点で医師の使う引きこもりとは違うのかもしれない。症度が違う、ということなのかなと思う。刑務所で土曜にものすごく甘いものが出されるという話には、くすっとしながらも納得。とにかく、私にしては珍しくよく考えながら、懐疑的になって読んだ本。良い読書体験ができて良かった。