近藤史恵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
いきなり全てを悟りきった文章で始まり、何も希望も持っていないどんよりとした主人公が登場した。
現実を直視し、己の立ち位置をしっかり認識しているのが、かえって痛々しく見える。
暎子を少しずつ救ってくれたのは、以前の同僚円が営むカフェだった。
世界中の様々なメニューを、楽しむことで、少しずつ殻がとれていったように感じた。
おいしいものは、人を和ませてくれるのだと、つくづく思う。
暎子が自分のお城以外に、身を置けるところを持てたのは、生きていく上で、かなりポイントが高い。
円は日常の小さな不思議を、さらっと解決してしまう。
なかなかの名探偵ぶりだが、一見そう見えないところが魅力的だと思う。
お菓 -
Posted by ブクログ
Audibleで。
歩きながら聴きながら旅の本。旅してる気分でサイコーでした。各トリップ毎にどんな処か調べるのも楽しかった~
メジャーでないところもあって、知らない処とかってやけに、ウキウキする。
と、それよりも新米添乗員さんがクレーマーだったり、曰くありだったりするお客様に奮闘すし、解決に導くところも面白い。
私自身が職業柄(ちょっとサービス系)だったりするからお客様に寄り添う気持ちや、理不尽極まりないのに笑顔で対応するとか(笑)、わかるなあと。
最後の章はコロナ禍だったからちょっと旅とはちがったから、これはコロナ禍の人々を別の物語で読みたかったかな。
さりとて、近藤さんの旅物語は面白い