近藤史恵のレビュー一覧

  • ホテル・ピーベリー<新装版>

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    主人公がなんとなく気持ち悪いけど、確かにこんな感じの人いる。
    はじめは普通の人に思えても、何度か会って長時間一緒にいるとじわじわと気持ち悪さが出てきてしまうタイプ。

    本書に度々登場する夏の扉は未読のためあらすじしを見てきました。
    冷凍睡眠といえばかっこいいかもしれませんが、「やり直せるなら同じ失敗はしない」と思っている人間はこんな風に物語を終わらせない気もする。ただそこが主人公の気持ち悪いところとなんとなくマッチしている。

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    2025年05月20日
  • ヴァン・ショーをあなたに

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    三舟シェフの過去が少し明らかになるシリーズ2作目。

    1作目とはまた雰囲気が変わっており、その中でも「氷姫」は一線を画していた。その作品に出てくる登場人物の青年があまりにも不憫で仕方がなかった。

    ワイン含む酒類を全く飲めないのにヴァン・ショーは飲んでみたいと思った。

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    2025年05月18日
  • 私の命はあなたの命より軽い

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    訳あって里帰り出産をすることになった主人公は帰ってきた新築の自宅に住む父親、母親、妹の姿に違和感を感じ始める。その家族に起きたこと、その家族が今どのような状況なのか、少しずつ明らかになる中でドロドロとした人間感情と、喜ばれる命・喜ばれない命について生々しく描写されている。
    主人公が臨月の妊婦であることを思うと立て続けに心を蝕むような出来事に向かわせるのはどうなのかと思いながら読み進めた。家族に起きたことが明るみになるとともに何が幸せなのか、誰は幸せなのかを考えさせる。

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    2025年05月17日
  • おはようおかえり

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    曾祖母の遺した秘密を探す物語で、
    家族は、一番近い存在だけど、
    一番遠い存在なのかもしれない。家族だから分かり合えてる。家族だからしらない部分もある。そんな曖昧な距離感だけど、なにかあったら助けてくれるのは家族。
    曾祖母が心残りにしてる遺した秘密を探すために正反対の姉妹が物語を進めていく。

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    2025年05月16日
  • ホテル・ピーベリー<新装版>

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    近藤史恵さんによるリゾートの風景描写は圧巻。
    ハワイ島という美しい舞台の上で、主人公木崎が感じる違和感や不穏な出来事の数々。とても読みやすく、先が気になってすらすら読めました。
    途中までは男女のよくある情痴かと思いましたが、終盤にかけて、木崎と和美さんはしっかり惹かれ合っていたんだなと感じました。希望の見える終わり方で良かったと思います。

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    2025年05月16日
  • みかんとひよどり

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    近藤史恵さん2作目。

    自然を食べるということと人の生き方みたいなところを浮き彫りにするような。考えなくても物語としても楽しく読めるけど、考えようとするととても難しくて深いテーマ。

    そんな中でも、素直な感想として出たのは、大高さんカッコいいんだよなぁ。仕事ができて人の機微にも敏感。動物にも真摯。手も器用で美味しいものに敏感!もちろん本人にはきっと色んなことかあって、悩みもあると思うけど、複雑にしたくない、そのために考えて実戦する姿はやはりかっこいい。

    潮田さんが嫉妬や迷いとか葛藤とか人間くさいのもまたよかった。他の作品も読みたいです。

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    2025年05月16日
  • 胡蝶殺し

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    読みやすい。読んでいて情景が浮かぶ。オチはそうだろうなという結果だったけど人物の心理描写が上手いので登場人物が限られていても退屈せず舞台の奥深さを知ることができてよかった。歌舞伎は何度か見たことがあるので気になって読んでみたけど想像を超えてよかった。

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    2025年05月12日
  • 天使はモップを持って

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    近藤さんのライトミステリーは読みやすい。他のシリーズと同様なタッチでサクッと気軽に読めるけど、終わりはえ?と言った感じ。しかもあれ?と言った終わり方でシリーズ化されているとは。
    続編読みたい!との熱は、シェフシリーズより抑えめ。

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    2025年05月09日
  • ホテル・ピーベリー<新装版>

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    ハワイと言えば晴れてカラッとした南国のイメージだったので、雨が多くて夜は寒い場所が有るとは思わなかった。
    ピーベリーも知らなかったので機会が有れば飲んでみたい。
    ミステリーとしてはお勧め出来ないけど、新しい事が学べたのは良かった。
    和美さん最低と思ってしまった。
    主人公もウジウジしていてちょっと苦手なタイプ。

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    2025年05月04日
  • おはようおかえり

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    大阪の和菓子屋が舞台。ふわっと優しい当たり障りのないストーリーかと思ったら、良い意味で違っていて良かった。

    つぐみの身体に曾祖母の魂が乗り移ってしまうという設定。その願いとは……。

    まさかの展開でした。
    曾祖母の願いの行きつく先も気になりますが、会話のあちこちにある私たちを取り巻く問題の描写や無自覚な偏見にハッとさせられた。

    正反対の性格をした姉妹の関係性の変化や、大正時代を生き抜いた曾祖母のこと、姉・小梅の仕事への向き合い方。
    いろいろなことに考えや感情をめぐらせながら読んだ。
    そして、個人的なところでは、留学したいという小梅と親のやりとりに既視感。
    芋あんのキンツバ、六方焼き、すずめ

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    2025年05月04日
  • エデン

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    ネタバレ

    フィジカル面だけでなく、駆け引きも重要な自転車競技。
    静かに熱い攻防は読み応えがあります。
    最後の最後で物語が動くので、共にレースを展開してきた気分でなんともいえない寂しさと悔しさ、そして、少しの希望を味わうことができました。

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    2025年05月03日
  • ホテル・ピーベリー<新装版>

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    非常に読みやすく、サクサク読み終わりました。
    肝心のミステリ要素は期待感からすると少し消化不良感あり。
    個人的に主人公に感情移入できなかった点も含めて⭐️3ですが、複雑すぎないミステリを求める方にはお勧めできます

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    2025年05月02日
  • おはようおかえり

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    正反対の姉妹の葛藤という近藤作品らしいテーマに、妹の体に曾祖母の魂が乗り移るというファンタジー要素もある家族小説。和菓子屋が舞台だけあって季節ごとの和菓子が美味しそう。タイトルの意味が優しく心に残りました。

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    2025年04月29日
  • インフルエンス

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    怖かった!中学生で同級生をなぶり殺しに…でも現実でもそういう事件あるものね。
    女同士、友情だったんだろうか…

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    2025年04月28日
  • タルト・タタンの夢

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    ずっと積読していた1冊。

    下町商店街にあるフランス料理ビストロ。客の悩みやプチ事件?をシェフの三舟が推理していくお話。

    解説の言葉に、日常の謎ならぬ人生のミステリーを解き明かすシェフの深い洞察は、まるで寒い季節に食べるポトフや〜、、、とあったが、その通り!

    こういう食べ物にまつわるほっこりする本がとても好き。サクッと読めるから軽い本を読みたい方にはおすすめ。

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    2025年04月28日
  • みかんとひよどり

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    シェフの料理に対するこだわりのストーリーだと思って読み進めたが、思いのほか深みのある内容だった。
    料理人を目指しフランスで修行し自信に満ち溢れた潮田だったが何度も店を潰し上手くいかず、オーナーの澤田にジビエの店を任されるが赤字続きで、今後の存続に悩んでいた。ヤマドリを目当てに犬を連れ猟を始めるが、山で遭難しかけたところ、狩猟を生業としてる大高に助けられる。
    複雑な生き方をしたくないという大高を世間と距離を置いた世捨て人だと理解していた潮田だが、次第に大高の世界、生き物の命と直接向き合い、山や木々の声を聞く。捨てたから、社会と距離を置いたわけではない。大高の世界は、社会とは別の豊かさで満たされて

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    2025年04月27日
  • ときどき旅に出るカフェ

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    世界各国の食べ物やデザートに絡めて、日常のちょっとしたミステリーを解決する連作短編集。
    近藤史恵さんは初めて読んだ。スッキリしない終わり方をする話もあったけど、作品の雰囲気は優しい。

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    2025年04月27日
  • サクリファイス

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    ネタバレ

    ロードバイクの競技はまったく知らなかったのですが、ミステリーや少しどろっとした人間関係などがおもしろく、最後まで一気に読み切れました。
    香乃が袴田と結婚していて驚き。袴田の負った怪我はつらいものですが、石尾さんのみならずチカにまで復讐の矛先を向けていたのは最低だなと。そんな男でいいの??と思ってしまいました。
    チカと伊庭のライバルであり仲間である関係はとても青春らしくてよかったです。
    もっと熱い青春小説だと思って読み始めたので最初は戸惑いました…。

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    2025年04月26日
  • ねむりねずみ

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    「ことばが頭から消えていくんだ‥」 役者生命を奪いかねない 症状を訴える若手歌舞伎役者 中村銀弥。夫を気遣いながらも、別の男性に思いを馳せる若妻。 第一幕では、そんな危うい 夫婦像を描いてミステリーとしての興味をそそります。一転、第2幕では、上演中の劇場内で起こった変死事件にスポットが当てられます。 2ヶ月前、銀弥の相手役を務める小川半四郎の婚約者、河島栄が、舞台上演中の客席で不可解な最後を遂げたのです。

    大部屋役者、瀬川小菊とその友人、今泉文吾は、舞台上演中に起きた変死事件を探り始めます。梨園という特殊な世界を巻き込んだ悲劇。変死の謎を解けるのか‥。

    所々に 歌舞伎の演目の有名なセリフが

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    2025年04月25日
  • 11の秘密 ラスト・メッセージ

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    どれも短編の良さが光る一冊。特に「十年日記」の構成が秀逸。いま読んでる有吉佐和子氏と響き合ったのが「青い封筒」。こうして自分の中でものがたりが交錯することもあるんだなぁ

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    2025年04月20日