近藤史恵のレビュー一覧

  • 歌舞伎座の怪紳士

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    職場でハラスメントを受け退職した岩居久澄は、心に鬱屈を抱えながら家事手伝いとして日々を過ごしていた。

    そんな彼女に観劇代行のアルバイトが舞い込む。祖母に感想を伝えるだけで五千円くれるという。

    歌舞伎、オペラ、演劇。初めての体験に戸惑いながらも、徐々に芝居の世界に魅了され、心が晴れていく久澄だったが――。

    私が行く芝居に必ず「親切な老紳士」がいるのは、なぜだろう?

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    2024年06月13日
  • 歌舞伎座の怪紳士

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    推理小説の日常版のような物語。以前観たものの難しいなぁと感じた歌舞伎をまた観てみたくなりました。
    オペラ座の怪人を連想するタイトルに心惹かれて読んだミュオタですが、ファントムに対する表面的な感想にガッカリしました。このレベルなら、作中で敢えて触れる必要はないと思いました。

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    2024年06月05日
  • マカロンはマカロン

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    すっかり大ファンになったビストロ・パ・マルのこのシリーズ。

    今回も私には無縁のフレンチの用語をググりながら読む。

    ムッシュ パピヨンに伝言を が一番好き。
    きっとこれからの未来が明るいものになることを想像して、胸がキュンとする。

    反対に、後味が悪い気持ちとなったのが、
    ヴィンテージワインと友情。

    例えいかなる理由があったとしても、人を騙すようなやり方はよくないんじゃないのかな。
    嫌ならその相手と食事などしなければよいこと。
    ちょっと物語のニュアンスがわかりづらかったけど、私個人の感想。

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    2024年06月05日
  • 私の命はあなたの命より軽い

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     真相がわかると酷いお父さんだとしか思えなかった。いくら娘が可愛くてもそこまでするか?というか…。
     そして、状況によってこんなにも違ってしまうんだなあ、と。最後に不穏な空気を残して終わったところがなんとも怖い。

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    2024年06月02日
  • インフルエンス

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    ネタバレ

    一気に話に引き込まれて読み終わった。
    有り得ないような、有り得るような、そんな話。
    最初から不幸な境遇があって、どんどん悪い方に悪い方に人生が絡み取られていくのが辛かった。
    この先に少しでも希望があればいいのだけれど。

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    2024年05月29日
  • ホテル・カイザリン 電子再編集版

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    近藤史恵さんの著書はこれで2作目。こういうのも書くんだーというのが率直な感想。少し背筋がゾクっとするような短編を集めた作品でした。文章は読みやすくて好印象。他の作品ももっと読みたくなった。

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    2024年05月29日
  • 岩窟姫

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     自殺したトップアイドルの親友に陥れられ、身に覚えのない罪で自らも芸能活動の制限を余儀なくされた蓮美。話のスケールの割に悪役が小物というか、読みやすいが思っていたより軽めのストーリーだった。未成年で世間知らずの小娘の口封じに放火は割に合わないのでは?犯人側のブレが気になってイマイチ入り込めなかった。もう1人の友達・チホちゃんが清々しい性格で良かった。

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    2024年05月29日
  • 演じられた白い夜

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    〈再登録〉舞台は冬の山荘で行われる推理劇の稽古合宿。演出家と犯人役以外は誰が犯人なのかもわからない状態で稽古を続けていたが、演じている推理劇「マウス」の筋書き通りに被害者役が殺されていく…
    閉ざされた環境で起こる殺人や、それぞれが秘めた恋愛感情が描かれているところなどデビュー作の「凍える島」に通じるものがあります。近藤作品の王道的なテーマに「マウス」という作中作が上手く組み込まれていました。
    それぞれに愛情の形があって、他の人に当て嵌めることは誰にも出来ないと感じました。

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    2024年05月29日
  • 巴之丞鹿の子~猿若町捕物帳~

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    〈再登録〉著者初の時代物ミステリ。殺された娘達は皆、「巴之丞鹿の子」を身に着けていた。事件と人気女形役者・巴之丈との関連は…?
    梨園シリーズの作者だけあって、女形の巴之丞や、彼によく似ているという花魁の梅が枝など艶っぽい登場人物達が作品に華を添えていました。舞台設定は抜群なので、ミステリとしても幅が広がることを期待。

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    2024年05月26日
  • 幽霊絵師火狂 筆のみが知る

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    幽霊画とその背景が見える女の子のお話だと思ったら、結構ヒロインにディープな過去があってびっくり。しかもシリーズだった。人の執念って怖いなぁという感想。

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    2024年05月26日
  • アンソロジー 舞台!

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    舞台にかける役者たちの情熱が美しく微細に書かれて、芸術的な短編集だった。
    個人的には2.5次元の裏話のようなエピソードが興味深かった。

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    2024年05月25日
  • 青葉の頃は終わった

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    <再登録>学生時代のマドンナだった瞳子はなぜ自ら命を足ったのか?別々の道を歩いていたかつての仲間達は過ぎた日々を思い出す…
    作品の鍵を握る瞳子の印象がバラバラでつかみにくい。そういう不安定なところがマドンナだった由縁かも知れませんが。

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    2024年05月23日
  • 桜姫

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    ネタバレ

    舞台は歌舞伎だけど、異性愛主義が強く出ている話だった。途中で亡くなる子役の噛ませ方がいまいち軽く噛み合わず肩透かし。もっと歌舞伎を感じる展開を期待。

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    2024年05月17日
  • マカロンはマカロン

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    『サヴァイヴ』に続き、近藤作品六作目。〈パ・マル〉シリーズ、第三弾。ドラマ版はアレンジを加えつつも、原作をうまく繋ぎ合わせてとても良かったですね(^^) たまにはこういう優しく、美味しいミステリィもいいものです。星三つ半。

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    2024年05月16日
  • アンソロジー 舞台!

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    ネタバレ

    【収録作品】近藤史恵 「ここにいるぼくら」/笹原千波 「宝石さがし」/白尾悠  「おかえり牛魔王」/雛倉さりえ「ダンス・デッサン」/乾ルカ  「モコさんというひと」

    どれも舞台に引きつけられる人たちの話で悪意を持つ人が直接的には出てこないのがよかった。
    演じるほうの覚悟も描かれていて、トップスターでないからこその葛藤と矜持がいい。トップスター側も、互いへのリスペクトと舞台への愛情が感じられる話ばかりで、これが現実ならいいのにね…… でも、舞台を見る側としては、そういう人間性を信じたいところもある。

    「ここにいるぼくら」【2.5次元×俳優】メインキャラの一人が病気で無期限療養に入ることになり

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    2024年04月26日
  • ホテル・カイザリン 電子再編集版

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    やっぱり題名にもなってるホテルカイザリンが面白かったかな。
    短編だとどうしても物足りなさというか、消化不良感が否めない。

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    2024年04月22日
  • おいしい旅 しあわせ編

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    ネタバレ

    【収録作品】
    「もしも神様に会えたなら」大崎梢
    「失われた甘い時を求めて」新津きよみ
    「夕日と奥さんのお話」柴田よしき
    「夢よりも甘く」篠田真由美
    「旅の理由」松村比呂美
    「美味しいということは」三上延
    「オーロラが見られなくても」近藤史恵

    タイトル通り、おいしそうな食べ物がてんこ盛りで、話の結末も温かく前向き。

    「もしも……」は、伊勢市が舞台。小五の元喜と泉美の掛け合いが楽しく、口開けの一篇にぴったり。
    「失われた……」は、松本が舞台。亡くなった両親の話を思い出しながらの旅がいい。ちょっとしたニアミスもうれしくなる。
    「夕日と……」は、石垣島が舞台。知っているつもりで知らない連れ合いの話

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    2024年04月20日
  • おいしい旅 しあわせ編

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    しあわせ編だけあって、旅を通して新しい一歩を踏み出せそうな話ばかりで気持ちよかった。
    柴田よしき「旅と奥さんのお話」と篠田真由美「ゆめより甘く」が好きです。
    アンソロジーは、知らなかった作家さんを知ることが出来てる良いですね。

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    2024年04月19日
  • マカロンはマカロン

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    かわいいタイトルだなあ···
    と読みはじめて。

    ···あ、これドラマで観たやつだ!
    数年前放送の『シェフは名探偵』というドラマの原作本なのでした。

    ビストロのシェフがお料理しつつ、
    ナゾ解きもしちゃう天才。

    カタカナのお料理名がまったくわかんないけど、
    美味しそうなものがいっぱい出てくる♪

    ほのぼの幸せい〜っぱいな内容♡
    かと思いきや、
    人の悪意や後ろめたさの感情がちらほら散りばめられ。
    様々な人間模様が描かれていて、
    一筋縄ではいかない感じ。

    深夜の読書にぴったり、
    さくさく読める短編集でした☆

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    2024年04月18日
  • 南方署強行犯係 狼の寓話 〈新装版〉

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    近藤さん初の刑事モノ第一弾。主役の二人はほっこりユーモラスにからんでなかなか楽しいけど、事件の本質部分はとても重い。謎めいた寓話がなにを意味するのか、だんだんわかってくるんだけど、はー、最後そうなるかー。そうだよね。近藤さんだもんね。
    どうしていなくならないんだろう。暴力振るう人間って。

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    2024年04月13日