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とても読みやすく楽しく読める。
でもその中にはとても大事なものが詰まってる。
キリコの台詞「どんなに辛い事だって、知らなきゃそこから前に進めない」。
すんごい共感。落ち込んでも傷ついても、知らないよりは、知って前に進みたい。今までそうしてきたし、これからもそうありたい。
つい立ち止まり気味になる心にpowerをくれるキリコが大好き。
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今回は、ちょっとヘビーな長編です。
いつもはライトな身のこなしで、くるくる動くキリコちゃんが少々お疲れ気味……。
夫の不可解な行動に悩む奥さんに、真実を話すか否か、夫に任せるか判断に困ったキリコと大介。
キリコちゃんは、「知らないほうがいいなんてことは、絶対ない!」と、断言します。
知らなければ、前に進めないからと…。
でも、夫・大介は、そこまで人間は強くないし、弱い人間を否定したくないと、心の中で思います。
この、心の中の葛藤が大介の優しさなんですよね。
誰もがどこかで悩むことを、二人が代弁してくれている気がします。
なかなか考えさせられるストーリーでした。
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シリーズ初の長篇です。
誰もが羨むイケメンと結婚した地味な女性・真琴から、夫が浮気をしているか調べてほしいと頼まれるキリコ。
あまり現実的ではない導入部だけど、キリコを動かさなくては話が進まないので、まあしょうがないか。
その後イケメン夫の友也が大介の目の前でひき逃げされ、直近三年間の記憶を失うという事態になり、キリコと大介は夫婦ごと、真琴と友也に関わっていくことになる。
が、キリコがおせっかいというかお人好しなのはシリーズ通して知ってはいたけど、最近知り合った夫婦にあそこまで頼り切る真琴がちょっと不可解だった。
だってキリコの方が年下だし、普通はもう少し遠慮すると思うんだけど。
浮気を疑ったのは、夫の帰りがいつも遅いから。
イケメンで性格が良くて高給取りの夫に対して引け目を感じていた妻は、「残業だから」という言葉を信じていたが、その会社は社員に極力残業をさせないことで有名な会社だった。
では夫はいつもどこで何を?
ところが肝心の夫が記憶喪失で、謎は最初から突き当りにぶつかってしまう。
夫が隠していた秘密は確かに重たいものだけど、結婚する前に話をするのがフェアだったのではないか。
二匹のアルマジロとは友也と真琴夫婦のこと。
互いの体温を感じることもできないくらいの厚い皮で覆われた心。
全てが明かされた後、二人はその皮を脱ぎ捨てて寄り添い合うことができるのか、それとももう手遅れなのか。
その判断は読者にゆだねられる。
私は寄り添い合うと思いました。
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キリコちゃんシリーズ唯一の長編。キリコ,大介夫妻の活躍する話。主見目の女性から新婚のイケメン夫が浮気をしてる疑いがあるといってキリコちゃんが調査依頼を受ける。真相はなかなかに複雑で重い。愛とはなんぞやという問いかけにまで発展する。
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面白かった。
キリコシリーズ初の長編でしたが、最後までいつもと
同じリズムで一気に読み終わりました。
軽いタッチながらも、キリコと大介の個性もいつもと同じで、それ以外の人物も存在感がとても上手く書かれていて読みやすかったです。
まだ続編があれば良いですけどね。
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キリコさんのお話し4作目 そしてシリーズ初の長編
キリコさん夫婦が偶然同じオフィスビルで働くことになり
そのビルでイケメンな人が事故で記憶喪失になってその奥さんも含めて色々なお話し
やはりキリコさんって探偵役としては感情を割り切れてないね
だからこそ読んでいてちょっと辛い
ってか、愛って何だろうね?
恋愛感情や家族愛や友情、その他にも尊敬する人とかいるけど
この好意的な感情がどうなったら愛なのかって明確なものはないよね
一緒にいて楽しい、一緒にいたいという気持ちが何より重要だということを再認識
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清掃人探偵シリーズ中、唯一の長編。面白いです。毎度のことながら、ぐいっと物語に引き込まれます。アルマジロと題されたこの本を読み、結局のところ、みんなアルマジロなのかもしれないな、と思いました。
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キリコシリーズの長編。トラブルに巻き込まれる大介とキリコ。長編なので、2人の生活や人柄が多く描写されており、より身近に2人を感じることが出来た。
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清掃員キリコちゃんシリーズ第4弾です。
このシリーズ初の長編です。
今回はキリコちゃんの掃除の場面がほとんどないのがやや不満ですがその代わり、主婦業(主に料理の描写)が良かったです。
今回は大介視点で進むのですが、今まで物足りなかった2人の結婚生活について結構分かるようになってて、楽しめました♪
ただ、大介はキリコにメロメロすぎやしないか?って思いましたが。
長編という事もあって、今までの短編の作品とは少し感じが違いますがじっくりと登場人物を掘り下げたり、キリコ・大介の生活が描かれたり、このシリーズ好きな私にとってはとっても面白かったです!
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キリコと大介の夫婦は相変わらずかわいい。
後書きにもある通り苦い経験のが多いけど、介護だの無理解な親戚との軋轢や、悲しすぎる別れなど、キリコや大介みたいないい奴がこんな目にあうのは辛いと思うけど、ここらへんが近藤史恵らしい。
坂木司は系統は似てるけど、シビアさは低い。
ただ、若竹七海までの苦さはないので安心して読んでください。
今回の夫婦、個人的にはどちらも気持ちが分かるので最後の決断は納得できた。
しようがない、気持ちも自身の存在の在り方もも自分では変えられない。折り合いをつけて、そこで幸せになる努力をするしかない。
2人が選んだことは打算じゃなく、努力なんだ。そう思える最後でした。
ネタバレになるので、そこらへんの感想は省きます。
そして、久々に主人公の夫婦生活が長く出てきたのですが、キリコのご飯美味しそう!
普通ごはんなんだけど、遅れて食べる分のドレッシングをさっと作るとか、刺身買ってたのに旦那が帰ってこなかったらヅケにするとか、シチューを改変するとか、生活に根付いてるのがいい。
掃除の話は少ないですが、主婦キリコの活躍はたのしいよ。
そういや、あのマンションの隣の住人は眠り姫は戦うの、小説家さんですよね。京都在住じゃなかったっけ?
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清掃のスペシャリスト、キリコが謎を解くシリーズ。
だけど、ミステリ色も清掃方面もだいぶ薄いです。
シリーズ化が進んだせいでしょうかね。
設定だけが引き継がれているような感じ。
(それが悪いとは言っていない)
大介の出向とキリコの職場変更により偶然にも同じビルで
仕事をすることになったふたり。
ある日、大介はエントランスの清掃をするキリコを見つめる
女性を見つけて、声をかける。
すると、彼ら夫婦は彼女から彼女の旦那に関する
意外な依頼を受けることに。
ただ、その依頼の最中に彼女の旦那が事故に遭い、
直近3年間の記憶を失ってしまう。。。
果たして、彼の記憶は戻るのか。
依頼内容は無事解決することができるのか。
といった感じの内容です。
安定の近藤さんですね。
シリーズということもあって、するりと物語に入り込めるし
なんとなく読者に想像させつつも、ちらっとそれを裏切って
みたり。そんな加減がほんとに上手い。
難点をひとつだけ。
大介の性格、分かってるけどさ、これほどまでにキリコに
メロメロだったっけ?ちょっと鬱陶しいくらいでした。
その点がマイナスかな。
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キリコシリーズ第4弾。
今回は、初の大介とのコラボ。
大介も探偵のような動きをするので、いつものキリコシリーズとは違っているし、ストーリー展開もいつもとは趣が違う。
そして、最後に明かされる「アルマジロ」の意味。
一言で言って、重い。
悲しく辛い。
でも、ひとつ思うのは、友也、真琴2人に幸あれと。
救いはあるし、救いの一端を見つけていると思うから。
力強く向き合ってほしいと思う。
そして、自分は。。「アルマジロ」に近い人間だと思う。
特に、真琴寄り。
だから、真琴の考えていること、いや!ってほどわかってしまうな。。
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ある日キリコは、見知らぬ女性から「夫の浮気を調査してほしい」と頼まれる。
その越野真琴という女性によると、夫の友也は残業は無いのに毎日遅く帰ってくるという。
調査を始めたキリコと大介だったが、ある日友也が交通事故で記憶喪失になり問題は思わぬ方向に…。
清掃人探偵キリコシリーズの第4弾。
シリーズ初の長編。
今回は初めてキリコと夫の大介が協力して謎の解決に取り組んでいます。
久しぶりに大介の視点から物語が進んでいくのですが、キリコとの日常生活が初めて描かれていて、何だかほっこりします。
二人の仲が良すぎて、羨ましくなるほど。
肝心の謎解きは正直…微妙でした。
途中で結末が何となく予測できちゃうし、謎の規模が短編並。
短編でもいいお話を、無理に長編に引き伸ばした感が有り。
でも、真相自体は切なくも考えさせられるものでした。
恋情や愛情を感じることはできなくても、他人と寄り添って生きていくことはできる。
夫婦や人間関係のかたちなんていうものは人の数だけあるのかもしれません。
キリコと大介のイチャイチャがやたらと描かれたのは、真琴と友也の夫婦関係との対比だったのか…といま気づきました。
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大介の目を通したキリコが、これまでのシリーズタイトルじゃないけれど、天使か妖精かという感じに今にもすり抜けて消えてしまい兼ねなそうに思えて不思議だった。キリコ自体は快活に思えるのに、何だか儚くて危うい存在みたい。自分はいまいち冴えないと自覚していて、且つベタ惚れだからかな。きれいな服を、自分が着たらちぐはぐでみっともないことがばれてしまうと思って受け取れなかったと言う真琴のコンプレックスのシーンが、普段意識していないけれどわかる気がして印象的だった。
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解説佳多山大地。冒頭の今まで出来る限り掃除をさぼってきた発言に殺意を覚える。。。
(その分、代わりに少人数で真面目に取り組んだ犠牲者がいたわけで)
これを機に今までサボった分を肩代わりする人生を歩んで欲しい。。
とは思わないであろうキリコに本当尊敬の意を。
全編通しての長編。
このシリーズ
強烈に残る、というのは無いけれど
でも毎日飲むお茶のように、さらりさらりと入ってくる。
よって、色々忘れてしまうのだけれど
美味しかった事は覚えているので
暫くしてまたパラパラ読みたくなる感じ。
夫が大分成長したな、と思うのは
勿論彼自信の伸びしろがあり、素直な利点もあるからだが
キリコの考え方、物の見え方に一緒に付き合ってきた
結果なのかな、と。
今回登場したご夫婦と、何らかで付き合いが続いていけばいいな、と。
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清掃人キリコシリーズ。第三弾にして初の長編。
なんとなくもやもやとして気持ちの悪い謎にずっと包まれてる居心地の悪さが。最終的な真相も・・・まあ・・そうなのかーくらい。長編にはちょっと間延びした話かもしれない。
というか、全編通して大介のキリコに対する愛情話が実に多い印象。のろけ小説か。
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清掃作業員探偵キリコの4作目、シリーズ初の長編。ちょっとしたきっかけからある夫婦と知り合い、事件に巻き込まれていくキリコと大介。二人を心配し、ときには憤り、諭すキリコとそれを支える大介。キリコは23歳と思えないぐらいしっかりしていて清掃作業員として色々見て経験しているからなのかな。単なる浮気調査と思っていた話も最後には社会的な問題にまで広がって、少々重い話でした。
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凄腕清掃員が謎を解き明かす、キリコシリーズ第4作。
今までの3作は連作短編で、ゴミや汚れから会社内のトラブルを解明する話。だが今回は長編で、物語の扉を開くのは浮気調査の任務。
このシリーズの魅力はディズニー映画のような掃除シーンだが今回は少ない。その代わりに、弁当自慢が多く、食欲をそそられた。
順番通りに読破していて、主人公コンビのファンなので楽しめた。
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小さな楽しみを積み重ねられず崩れてしまいそうな二匹のアルマジロ。大介の頑張りとモップの精の言葉はもう一度、二匹を寄り添わせる。少々、重めながらの今刊は珍しい長編♪。
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キリコちゃんのシリーズ4作目にして初の長編。
謎の女から夫の浮気調査を頼まれたキリコと大介が、夫婦を巡る謎に巻き込まれるお話。
調査対象の夫がひき逃げにより記憶喪失になったことで、本当に浮気をしていたのか、王子様のような男が何で地味な女と電撃結婚したのか、などの謎を解く。
意外なところに着地した感がある。
ストーリー展開も主人公も子供っぽいので長編だとダレる。
中盤の、夫が記憶喪失になり苦悩するあたりまではよかったけれど、真相が見えそうになってからが冗長。
全体的に説教臭い部分があるため、この分量でやられると疲れる。
謎的に長編にする必要性もイマイチ…。
短編シリーズが合っている気がする。
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大介ちゃん、いい人だねえ…。
って、思わずつぶやきたくなるようなお話でした。
悪い人の出てこない、人情派ミステリーなんだな、きっと。
さらっと、さらっと読んで、読んだ後に疲れない。
で、面白かったなあって気分が残る。
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近藤史恵さんの「女清掃人探偵シリーズ」第四段。初の長編は、記憶喪失の男性の謎を解き明かす物語。
短編のときは軽やかだった話の雰囲気が、長編になって重苦しい内容に…。ただ、終盤でタイトルの意味が明かになるあたりは、巧いと感じました。