近藤史恵のレビュー一覧

  • 昨日の海と彼女の記憶

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    ごくごく普通の高校生男児が伯母と姪っ子と一緒に暮らすようになったことをきっかけに、祖父母の謎を探り始める物語。
    性格のよい主人公にほのぼのしながら、結末が気になり読み進めてしまう。

    まぁ、まあ、おもしろい(^_^;)

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    2020年11月06日
  • アンソロジー 捨てる

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    アンソロジーは新しい作家さんと出会えるのでたまに読むと収穫がある。今回は女性作家さんで知ってる作家さんと知らない作家さん半々。『捨てる』というテーマもあってあまり劇的な内容ではなく身近な断捨離かと思いきやそれぞれに捉え方が違って面白かった。ホラー、ファンタジーが苦手な自分は光原百合さんのはゾクッとしてやはり苦手だと再認識。

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    2020年11月01日
  • ダークルーム

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    最初のマリアージュ、が一番分かりやすくて面白かった。その歳で肝硬変になったりも、するのかな?とは思ったけど。

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    2020年10月30日
  • ほおずき地獄~猿若町捕物帳~

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    やはり僕はこの作者が好きだ。 とりわけビックリするようなトリックやどんでん返しがあるわけではないが、ストーリーの流れ、文体、描写の仕方などとても心地いい‼ 最後の結末なんて憎らしい! 他の作品も色々読んでみようと思う。

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    2020年10月22日
  • 天使はモップを持って

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    さらっと読みたい時にはいい本。 この作者の作品にしては、ストーリーに引き込まれない。 ただ、やはり読みやすいしちょっとした比喩や描写、皮肉っぽい表現などは心地いい。 (井坂幸太郎などはたまに上から目線と言うか少し嫌味っぽい表現があるが) ただ、ラストの『史上最悪のヒーロー』は流石だと感心❕

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    2020年10月22日
  • サヴァイヴ

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    ネタバレ

    「サクリファイス」シリーズ第3部。

    タイトルはサヴァイヴ(生き残る)。

    本作は「サクリファイス」シリーズの主人公である白石誓が主人公の物語ではなく、ロードレースの選手として白石の近くにいた選手たちの視点で描かれた6編の短編集。

    「サクリファイス」から始まり、「エデン」、「スティグマータ」へと繋がるロードレースを舞台にした白石の物語にどハマりした私には、斬新な視点の物語であったが、やはりどこか物足りなさを感じてしまった。

    本作では白石以外の多くの違った個性を持つ主人公が登場するが、近藤先生の心理描写には驚かされる。

    それぞれの心理を描ききるのみならず、自転車の上で感じる風や音、雨の描写

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    2020年10月21日
  • はぶらし

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    人にはどこまで優しくすれば良いのだろう。
    この人と仲良くなりたい お近付きになりたいに限らず、自分の利益の為だけの打算故の優しさはいくらでも発揮できるのやもしれない。それが人間の優しさの全てならこれ以上わかり易い物は無い。
    しかし、困っているから助けてあげたい の善意の気持ちだって勿論誰しもが持っている優しさの感情だ。ただそれをどこまで実行するべきなのだろう。

    してあげたのに何よ
    と思う優しさの提供側
    それくらいしてくれたっていいじゃない
    と思う優しさの収受側

    鈴音のモヤモヤやイライラを募らせる人間味溢れる姿と、人の言動や立場を踏まえて 発信されない言葉を 一生懸命考えている姿に胸を打た

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    2020年10月13日
  • 夜の向こうの蛹たち

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    ネタバレ

    もっとドロドロした展開なのかと思って、かなり身構えて読んだけど(笑) みんな案外良い人で、素直な人達だった。容姿をとやかく言うなって言うけど、結局、容姿で判断されがちだよねぇ。みんな頑張ってほしいなぁ。

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    2020年10月07日
  • 夜の向こうの蛹たち

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    粘着ドロドロかと思いきや、恋愛感情を持ってるのは一人だけで、意に介さない人と利用してる人が相手なので最後は見事にさっぱりしてた。

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    2020年10月06日
  • 夜の向こうの蛹たち

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    女同士の愛憎模様を描いた物語です。カラッとした性格の主人公が、新人作家とその秘書に動揺し振り回されていくさまがどこか生々しく描かれています。

    作者らしいさっぱりとした筆致なので、実情の泥沼さよりも随分受ける印象はからりとしています。

    容貌が持つ利益不利益をからりと暴き、性癖がもたらす選択のいびつさを描き出して、恵まれているようでそうではない部分を抱えつづける、生きにくい彼女たちの姿が印象に残りました。どんな人でも、100%の満足を抱えて生きていることなんてありえなくて、どこかでなにかに折り合いをつけつつ日々を進むしかない。その諦めを受け入れることも、生きる上で、人それぞれが日々繰り返してい

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    2020年10月04日
  • スティグマータ(新潮文庫)

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    サクリファイスシリーズ、何度でも読み返したい。スポーツとミステリの鮮やかな融合、そして人間、のドラマ。ちょうど映画「フォードvsフェラーリ」を観たあとだったこともあり、速さへの希求、失えない喪われた人、たちのことをぼんやりと考える。

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    2020年09月22日
  • [新版]モップの精は旅に出る

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    清掃人探偵・キリコシリーズ第五弾。
    キリコシリーズはこれで完結かな?
    会えなくなるのはさみしいけど、この結末なら納得!

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    2020年09月20日
  • モップの精と二匹のアルマジロ

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    清掃人探偵・キリコシリーズ第四弾。
    今回は長編でキリコの清掃活動があまり出てこなかった印象。
    なのにサクっと読める。

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    2020年09月20日
  • 胡蝶殺し

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    近藤史恵さんは、小説を通して、この世にある様々な未知の世界を教えてくれる存在。本当に幅広い。
    私は歌舞伎のことは全く分からないけれど、それでも、知らない世界のほんの一部を垣間見るように、楽しく読ませてもらった。
    梨園のことや、歌舞伎の演目や舞台に詳しい人だったら、きっと馴染みがあって、更に楽しめたのかもしれない。

    題名から、歌舞伎を舞台にした殺人事件ミステリーかと思ったら、全然そういうのではなく、ヒューマンストーリー。

    子供が大人になる時っていうのは、大人にならざるを得ないから。

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    2020年09月07日
  • 昨日の海は

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    近藤史恵さん、こういう話も書くのかー。最初に読んだ本が、ほっこり系だったので、度肝を抜かれました。表紙の海が夏っぽくていいなーと思って手に取った一冊。読み終わってから見ると、色合いがダークで内容を表しているかに見えます。田舎に住むと閉鎖的でしんどくなることもあるだろう。また、芸術に没頭する人とその周りの家族も時にしんどく、その芸術が周りの人を傷つけたりする。内容は衝撃的だったけど、写真家の庸平も被写体の華子もどちらも憎めないような気がした。☆3

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    2020年08月31日
  • 私の命はあなたの命より軽い

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    ひたひたと染み込んでくる厭な感じでした。
    自分の子どもにはこうあって欲しい!から逸れると、子どもを憎々しく思うものなのかな親って……怖っと思いました。この作品では両親とも、自分達は微塵も悪くなく、どうして次女はあんな風になってしまったのかをずっと嘆いていて、そりゃあんなやり方したらね、と思いました。父親は明らかにやり過ぎ。
    独善的で、うちの父親と同じタイプなのでとても苦手です。
    同じ、新しく宿った命でも、結婚していたら祝福され、中三だったら亡き者にされる。目の前で、待ち望まれるのを見せ付けられるのだから、妹の憎しみも深深と積っていくのはわかる気がします。
    ラストはひえっとなりました。

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    2020年08月28日
  • 昨日の海は

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    四国の磯ノ森の海辺の小さな町で起きた、祖父母の心中事件の真相を、孫である高校生の光介が成長しながら突き止めていく。

    芸術家ならではの、プライベートや常識を越えるといった、境界線の危うさ。
    高郷カメラで起きた、各々の家族の考え方の違い。
    大人にならざるを得なかった子どもたち。
    時に真実を明かさない優しさ。
    悲劇は、一体どこで起きてしまったのだろう。

    文章から、写真の美しさや力強さも伝わってきたし、光介が初めて一眼レフカメラを手にする描写とか、芹が時間が止まった写真店を復活させようとしている描写とか、それぞれの家族の思いが交差するところか、とても良かった。

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    2020年08月12日
  • スティグマータ(新潮文庫)

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    シリーズ四作目。
    タイトルのスティグマータ、訳すと聖痕。
    イエスキリストが磔にされた際についた傷、及び信者の体の同じ位置に現れる傷。別の意味では、汚名や恥辱が挙げられる。

    相変わらず、心理描写を描く筆捌きや、視点の切替は秀逸だが、ダレて来た感は否めないかな。
    一作目が衝撃的過ぎたのか、何とも物足りなさを感じるのが正直なところ。
    そう言った意味じゃ、三作目の学生もののスピンオフは良かったな。

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    2020年07月31日
  • カナリヤは眠れない

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    変わり者の整体師 合田力は、身体の声を聞く能力に長けている。
    新婚7ヶ月の茜がストレスから体調を壊し、合田のもとへ通い始めるが…。
    終盤の急展開にえぇっ!となってしまいました。
    軽いミステリーでサラッと読めました。

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    2020年07月12日
  • 震える教室

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    大阪・心斎橋にある芸術科メインの女子校。その付け足しみたいな普通科に、高校から入学することになってしまった女のコ二人。必然的仲良くなった二人だが、なぜか手を繋ぐと不可視なものが見えてしまう。二人が、その能力のためもあって、如何にも歴史のある女子校でささやかれていそうな怪異に次々と絡んでしまうという連作。事件の真相の方も、その手の噂話にふさわしいものが大半を占める。多分狙いでやってるんだろうけど、さすがにそれだとお話としてはかなり薄味でちょっと食い足りない。前後に花音の母親である作家が出てくる枠がはまっているのだけれど、これが実に不穏で、ある意味本編より不気味。妙に尻切れトンボな終わり方といい、

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    2020年07月11日