近藤史恵のレビュー一覧

  • 11の秘密 ラスト・メッセージ

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    実力派女性作家集団・アミの会(仮)による書き下ろしアンソロジーも本作で9作目。
    過去の8作品も全て読んで来たが毎回1つのテーマに沿って競作する形が新鮮で面白い。

    今回のテーマは「ラスト・メッセージ」
    このフレーズから様々なイメージが膨らんだが自分の想像とは全く異なる11の物語を堪能した。

    好みは、コロナ感染して亡くなった夫の遺言から発覚した秘密を描いた『猫への遺言・柴田よしき』。

    ラスト二頁の鮮やかさが光る『十年日記・新津きよみ』。

    もやもやから一転して読後感の良い『青い封筒・松村比呂美』。

    バラエティに富んだ短編集。

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    2023年02月18日
  • おはようおかえり

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    物語の舞台は大阪で70年続く和菓子屋『凍滝』。

    大学進学をせず和菓子店を継ぐ選択をした真面目な姉の小梅と、大学で演劇にのめり込みながら中東の国に留学を夢見る自由奔放な妹のつぐみ。
    二人の姿を中心に和菓子屋の家族を描いた物語。

    リアルな家族小説かと思いきや、43年前に亡くなった曾祖母の魂が突然つぐみに乗り移るといったファンタジー要素が盛り込まれている。

    曾祖母の秘密に迫りながら姉妹の感情の揺れが淡々と綴られるが大きな盛り上がりはなくあっさりとした印象。
    タイトルの「はよう帰ってね」が効果的に活かされていないのが残念。

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    2023年02月17日
  • 夜の向こうの蛹たち

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    主人公の織部妙が文学賞のパーティで新人作家・橋本さなぎと、秘書・初芝祐と出会う所から三人の女性の物語が展開して行く。

    小説家として順調にキャリアを積み容姿に恵まれたレズビアンの妙と、新人ながら処女作『やさしいいきもの』が話題になり凄い美人と称される橋本さなぎ、この二人に対して顔面にも体型にもコンプレックスを持つ初芝祐の存在が不穏な空気を作り出している。

    さなぎと祐に隠された秘密、妙の恋愛感情、其々が其々の欲を満たす為に行動するも少しずつズレが生じ誤解を生む。

    黒でも白でもないアンニュイな空気感を醸し出していた。

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    2023年02月15日
  • [新版]モップの精は旅に出る

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    ネタバレはなし。

    作品の雰囲気とストーリー展開についてメモ程度に書きます。

    **********************

    寝る前に一章ずつ読むのにちょうどよかった。

    発売されてから時間がたってから読んだが
    時代背景関係なく読むことができると思う。

    シリーズものと知らず読んだが問題はない。
    キリコの立ち位置がちょうどいいため
    各章の登場人物を邪魔しない。

    キリコにたいし、旦那のキャラクターもあっていると思う。


    この作者の作中に出てくるがストーリーに大きく影響を与えない
    嫌なキャラ達は、実生活において覚えのある人は多いのではないかと思う。


    その着眼点と表現がうまいと思った。

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    2023年02月12日
  • 巴之丞鹿の子~猿若町捕物帳~

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    近藤さんの捕物帳…初読みです。
    シリーズ物なので楽しみにしてました♪
    キャラが良くないとシリーズはつまらないし…

    第一弾は巴之丞という女形に関する殺し。

    真面目で堅物同心・千蔭と手下達が事件を追うのだが更なる犠牲者が…

    千蔭のキャラが良いです(^ ^)

    サラッと読みやすい時代物でした♪

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    2023年01月30日
  • おいしい旅 初めて編

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    ネタバレ

    アミの会にて7名の作品。
    1作目から読み進めてZOOM会議が登場し、発行年を確認。
    以前は震災前か震災後、という自分の区切だったが
    今はコロナ前、コロナ禍だなぁ。。早くコロナ後 にならないだろうか。
    ロシア侵攻の絡む話もあって
    今、この空気感に同調できる2023年に読めて良かったと思う。


    身近な旅先が多いので、本作を読むと旅行したくなる。
    一人旅の話も多いので、身軽に真似したくなる。

    坂木司「下田にいるか」
    2020年からのサフィール踊り子。知らなかった。
    日常の中に潜むリゾート感。
    「お値段は最後の決め手にした方が、いい条件が見つかるかもしれません」ナルホド。
    社員旅行で訪れたが、本作

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    2023年01月29日
  • おいしい旅 初めて編

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    読んでると旅をしたくなる話。ほんわかあり、偶然性あり。
    糸島は知らなかった。思わず検索してしまいました。行ってみたい。

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    2023年01月29日
  • モップの魔女は呪文を知ってる

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    キリコというキュートな少女のような女性の清掃作業員が、事件を解決に導く。人間の弱さから、人を傷つけたり、最終話では殺めたりしながらも、謎解きがなされ、解決する時には、そんな人間の弱さまで愛しく感じるような、ほっこりする読後感である。シリーズ物なので、他のも読んでみたいと思います。

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    2023年01月28日
  • [新版]天使はモップを持って

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    突然のひよこにはびっくり。何が起きたかわからなくて何回か読み返してしまった、笑 とってもほっこりするお話でした。私は掃除が苦手だけど、キリコの一生懸命な姿を想像してると掃除したくなっちゃったな

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    2023年01月21日
  • 岩窟姫

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    最初から引き込まれたけど、所々で引っ掛かる点も少々。真相に辿り着いて蓮美を巻き込んだ目的が分かっても、違う方法があったのでは?と、つい思ってしまう。。まぁ、常に蓮美の目線と主観だから、客観的にそう捉えてしまったのかも。

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    2023年01月18日
  • サヴァイヴ

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    近藤史恵さん『サクリファイス』ロードレースシリーズ3作目は短編集
    ちょっと気分転換
    語り手がチカ、チームメイト伊庭、赤城とそれぞれ変わる
    チームエース石尾の駆け出しの頃の話や赤城が石尾のアシストになるまでの話が面白い
    そして勿論ロードレース人生の過酷さ、ドーピング問題も描かれている
    個人的には、いつも何を考えているのかわからないエース石尾が語り手の話を読んでみたい
    いや、読まない方が謎があって今後も楽しめるか。。。?




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    2023年01月14日
  • おはようおかえり

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    近藤史恵さんの本を読みたかくて借りた。以前から気になっていた。
    実家の和菓子店を継ぐ小梅と、何事にも自分を貫くつぐみ。小梅がその人生を楽しんでいるのであればいいのだけどな。ちょっと思っていたのと違っていた。曾祖母はがつんとつぐみに乗り移っていた。つぐみの身体で曾祖母がお菓子を丁寧に作る姿は美しいと感じた。

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    2023年01月11日
  • おいしい旅 初めて編

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    ネタバレ

    【収録作品】「下田にいるか」 坂木司/「情熱のパイナップルケーキ」 松尾由美/「遠くの縁側」 近藤史恵/「糸島の塩」 松村比呂美/「もう一度花の下で」 篠田真由美/「地の果ては、隣」 永嶋恵美/「あなたと鯛茶漬けを」 図子慧

    「下田にいるか」で、もう旅情をかき立てられる。旅に行きたくなるアンソロジー。

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    2022年12月30日
  • おいしい旅 初めて編

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    「行きたいところは行きたい時に行く」「次があるかは分からない」
    世界で起きているあれこれで、壊されてしまうかもしれないし、パンデミックが起きたら出国すらできない。
    ここ数年で分かっていたはずだけど、今一度「今度なんて言って逃げるな」と押された気がした。

    おいしい旅、というだけあって、もちろん食べ物が出てくるのだけど、それらが魅力的に美味しそうに惹かれるように書かれているかというと、そこは疑問。
    お話は悪くないけど、おいしいにはそれほどフィーチャーされていないと思う。

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    2022年12月25日
  • はぶらし

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    煮え切らないまま終わった感じ。
    歯ブラシの出来事のような人とのズレを盛りまくって嫌ミス的な雰囲気になるかなと思ったのに、結局水絵のこともわからないまま。
    旦那と水絵のどちらが本当にいい人なのか、とか学生時代に助けてくれた過去からの現代に繋がる何かがあってもいいと思う。
    ただ読みやすいので星3

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    2022年12月22日
  • おはようおかえり

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    曾祖母の霊が妹に転移。心残りは何かを推理していく。世代を超えての情愛が錯綜する。人物がよくかけている。

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    2022年12月18日
  • エール!(1)

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    好きな作家さんが6人中3人いて思わず手にとりました。別々の人が書いてるのに、さっき読んだ中に出てきた、これ。と思う仕掛けが入ってて、それも面白かった。私は2カ所しか気づかなかったけど。

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    2022年12月14日
  • シフォン・リボン・シフォン

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    ランジェリーショップに纏わるお話。
    介護やセクシャルな面でのお話で、中々切ない感じになっていた。けれどやはり新しい下着を身につけると気分が上がるというのはわかる。

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    2022年12月01日
  • おいしい旅 初めて編

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    アミの会による旅の初めてをテーマにしたアンソロジー7編。
    ゲスト:坂木司
    「下田にいるか」坂木司
    「情熱のパイナップルケーキ」松尾由美
    「遠くの縁側」近藤史恵
    「糸島の塩」松村比呂美
    「もう一度花の下で」篠田真由美
    「地の果ては、隣」永嶋恵美
    「あなたと鯛茶漬けを」図子慧

    想い出編ともにコロナやロシアのウクライナ侵攻 時事要素も結構ストーリーに入ってますね。
    ただ美味しいものを食べるグルメ旅じゃなくストーリーがあるものばかりでした。
    「もう一度花の下で」が印象的。

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    2022年11月28日
  • おはようおかえり

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    近藤史恵さんの本はだいたい好きだけど、これはあまり好みではなかったかも。
    でも、差別について考えさせられるところはあったし、僻んでるだけなのかと思ってた主人公が彼女らしく進んでいく姿には好感を持ちました。

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    2022年11月23日