近藤史恵のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
まず、歌舞伎に詳しくなくても理解出来るレベルの内容なので、読みにくい印象は無かった。まぁ、気になる人は調べた方が感情移入しやすいのかもしれないが、調べなくてもストーリー的には問題がなかったと思う。
作者が歌舞伎好きなのが伝わるくらいにはちゃんと描かれているが、誰が読んでも困らない話しにまとめられるのは凄いと思う。解説にもあったが、お馴染みのメンバーでの続きが読めたら嬉しいな、と思うほどにはキャラが出来ていた。
余談になるが、久しぶりにミステリーを読んだら楽しかった(笑)どうなるのか推理、予想するのはもちろん、それが当たってたり、違ったりするだけで楽しめた。
特に今回のは予想できる所はもちろんあったが、そう落としたか、とゆう面もあり、標準値としている星3を付けられた。芸術家ならではの落とし方、とも言える。
他にも歌舞伎に関する話しの巻があるみたいなので、そちらも読んでみたい。 -
Posted by ブクログ
美味しそうなタルト菓子の表紙に惹かれて、手に取った本書。
オランダ、リトアニア、モロッコ、アイスランド、中国(ハルビン)などをを舞台にした五つの旅のストーリーが収録された短編集でございます。
作中に出てくる街がどこも本当に魅力的で、実際の風景を検索して「どんなところだろう」とワクワクしながら読み進めました。
中でも、第三話「ジブラルタルで会えたら」に出てきた、モロッコにある「シャフシャウエン」という青一色の幻想的な街は本当に美しく、写真を見た瞬間に思わず息をのみ、いつか私も実際に行ってみたくなりましたね。
そして、作中に出てくる異国のフードの数々もどれも美味しそうでこちらも興味をそそられました。
登場する主人公たちはそれぞれ日常に小さな傷や悩みを抱えているのですが、異国の景色や美味しそうなストリートフードに触れて、少しずつ心がほぐれていく姿に温かな気持ちになりました。
劇的なハッピーエンドではなく、旅を通じて心のトゲが少しだけ丸くなり、「また日常に戻ってやってみよう」と思わせてくれる着地が近藤さんらしくて素敵ですね。
ということで、まるで自分自身も一緒に世界を旅してきたかのような、素敵な読書体験を満喫させて頂きました。
最初のページをひらくと〈KADOKAWA AIRWAYS〉のアムステルダム行きの航空券が挟まれているというのも心憎いですね~(^ー^) -
Posted by ブクログ
ネタバレビストロ『パ・マル』3冊目。面白くて今回もあっという間に読んでしまった。でも個人的には、しみじみ楽しめる読後感とか情緒は『タルト・タタン』や『ヴァン・ショー』のほうがよかったかな、とも思う。
『マカロン』で好きだった物語は、『ムッシュ・パピヨンに伝言を』と『マカロンはマカロン』。特に『ムッシュ・パピヨンに伝言を』は印象深かった。西田にとって今生の別れの品となるブリオッシュが、シェフの推理とブリオッシュの伝説によって実はジュリーの覚悟の証に覆される過程が鮮やか。ラストに女性のしなやかさと逞しさを感じる話だった。
『マカロンはマカロン』も心温まる物語。三舟シェフの昔馴染が登場して、それだけで心惹かれるが、日本ではあまり知られていない(だろう)マカロンの知識が羽田野の常識や世界を広げるアイテムになるとは。マカロン、奥深いなあ⋯ -
Posted by ブクログ
「ときどき旅に出るカフェ」の続編。
前作を読んだのは6年以上も前なので、もう一度自分のレビューを読み直してから取り掛かった。
カフェ・ルーズを舞台に瑛子ら客が持ち込む小さな事件を店主の円が解き明かすといった話の作りは今回も変わらず。
ただ、前作よりも謎解き要素が薄れて、悩めるカフェのお客さんへ円が気付きを与えるという感じに変化。
その分、各話の結末がなんとなくスッキリしない締まり方で、この後あの人どうなるんだろうと思わされることも多く、ちょっとモヤモヤ。
コロナ禍の只中のお話で、女性が一人でお店をやったり会社勤めをしたりがいつも以上に大変な時期にあって、家族のしがらみや結婚生活の不自由、男性の女性に対する決めつけと上から目線などなど女性が独立して生きていくことの不自由さについて取り上げられる。
多分作者さんが日頃から問題意識を持たれていることなのだろうが、こちらも色々考えさせられ、上とは違った意味でモヤモヤ。
不穏な話が出てくる終盤は前作と同様に読ませどころだったが、マンスプレイニング夫とそれに隷属する妻といった気色悪い夫婦の登場に、今回もまた肝の座った対応をする円には胸がすくものの、拭い去れない重苦しさは残って、またモヤモヤ。
悪くない話なのだが、なんだか最後までスッキリと読み終えることができなかったのでした。 -
Posted by ブクログ
なんのかんの言って、人の悪意ほど怖いものはないのかもしれないと思った短編集。
不動産屋がグルになって、一人暮らしの女の子を狙う話がしみじみ怖い… 犯罪が何度も繰り返され、それが常態化している過程が何とも言えず怖い…
ゴールデンは可愛いので二歳は確かに短すぎる。うちの前のゴールデンレトリバーが死んでしまった時も8歳なんて短すぎる!と思ったものなぁ… まぁこれが10年でも20年でも動物が死んでしまうのに悲しみや後悔が皆目ない、ということはないのでしょうが。
表題のホテルの話は、ストーリーはともあれ、こういう素敵なホテルには泊まってみたいものだと思いました。
言語能力が発達すると発症する病気というのもしみじみ怖い… でも婿だったなら事の発端の彼の死は本当に血族にとっては無関係だったのでは?と今更思いました。