近藤史恵のレビュー一覧
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近藤さんの話はいつも淡々としていながら美しい。
大学時代の友人、河合瞳子の自殺により動揺する仲間たち。
それぞれの視点から描かれた瞳子との関係。
登場人物のキャラクターが確立されていたので、すごく読みやすかった。
ただ疑問点が二つあり。(以下少しネタばれあり)
1.ブリュッセルで写した4人の写真が残っていること。
→普通あんなことが起こったあとでは、そんな写真は現像さえもしないのではないか。なんで持っているの?加代ちゃん。
2.どうして瞳子は彼らとの旅行を嫌がらなかったのか。
→自殺につながる事件に発展するだけに、ここはハッキリさせてほしかった。
読書中この二つが気になって仕方がなかった -
Posted by ブクログ
笙子は大物歌舞伎役者の娘。
15年前に、跡取り息子として期待されていた音也がなくなった後に引き取られたが、女の子では役者にはなれない。
音也の首を絞めようとする悪夢を見る笙子は、何があったのか不審に思っていた。
子供時代に別荘で音也と仲良くしていたという中村銀京という大部屋役者に出会い、奇妙な点のある音也の死について調べ始める。
おりしも子役の少年が劇場でなくなるという事件が起きる。
女形・瀬川小菊の知り合いの探偵・今泉文吾に調査を依頼することになるが…
桜姫東文章の舞台をからめながら展開する〜封印された過去を巡る切ない恋の物語。
平成14年単行本化された物の文庫。
2007年の大ブレイクにつ -
Posted by ブクログ
「愛情という名で押しつけられるものは、決して拒むことができないのだ」っていう文章が、やはりこの作品全体を通じて貫かれているテーマだとは思うのですが、やっぱり人って愛情なしではなかなか生き抜いていくこと(いきることではなくて)って難しい一方で、愛情によって傷つきやすいっていうのは人の心も脆さというか儚さのようなものを感じさせますね。
一番印象に残っているのは、自分が瞳子に対して示していた態度や見方が、彼女が巻き込まれたフランス旅行中の事件の犯人である日本人の男二人と同等に位置づけた瞬間ですね。ここまでの発想というか、思いを巡らせる展開は驚きでもありました。読み終わって感動する作品ではありませ