あらすじ
歌舞伎座での公演中、毎日決まった部分で桜の花びらが散る。誰が、何のために、どうやってこの花びらを散らせているのか? 女形の瀬川小菊は、探偵の今泉文吾とともに、この小さな謎の調査に乗り出すことになった。一枚の花びらが告発する許されざる恋。そして次第に、歌舞伎界で二十年以上にわたって隠されてきた哀しい真実が明らかにされていく――。歌舞伎座を舞台に繰り広げられる、妖艶な魅力をたたえた本格ミステリー。
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Posted by ブクログ
歌舞伎の筋書きのところとかはちょっと難しくて
読むの大変だったけどそれがあっても
すらすら読み進められちゃう
でも、哀しい。
真実を知ることが全てじゃないって
この間なんかドラマとかでやってたけど
これはまさにそれだった。
Posted by ブクログ
歌舞伎シリーズ第二弾。今泉探偵ものとしては3作目。
公演中に一枚だけ落ちてくる花びらの謎を追うことから始まる。
梨園の世界を垣間みるのは面白いが、話自体は物哀しい。
歌舞伎のストーリーとリンクしているみたいなので、歌舞伎を知ってると動機や背景がわかってしまうかも。
Posted by ブクログ
自転車競技や歌舞伎などの、普段見られない世界を見せてくれる著者。
梨園のしきたりや舞台の裏側の記述には、とても興味をそそられます。
本作では本朝廿四孝を軸に、藤娘や鏡獅子の筋や台詞を知ることが出来て、それも楽しい。
今泉探偵の活躍が続いたらいいのに。。。
Posted by ブクログ
歌舞伎を舞台にしたミステリー小説。
近藤さんの、少し重たい物語と
人の感情の表現が、綺麗だけどほんのり暗い所が好きです。
探偵・今泉シリーズなので、前回のものから順番に読むのかオススメです!
Posted by ブクログ
近藤史恵さんの歌舞伎ミステリーです。
この人の歌舞伎ミステリーのシリーズ読んでると、
私の中で、この人はこの役者さんのイメージっていうのが出てきます・
今回のキーマン、登場人物の名前忘れちゃったんだけど(苦笑)
顔に傷をおった役者さんのイメージ、スッとしてるイメージが勝手に出来上がって、
なんとなく、お顔創った顔(化粧をした顔ね)が、
中村梅玉さんのイメージができあがりました。
年齢とかは全然違うんだけど、私の勝手なイメージ(笑)
Posted by ブクログ
今泉文吾と小菊シリーズ、二作目。
難しいなあ~と思いつつ読み進むと、序破急…
種明かしの場面で、そうだったのか!
と、悲劇に打たれる…
けれど、自分がもっとちゃんと、劇中で演じられている歌舞伎の作品を理解していれば、途中から推理できて、もっと楽しく読めたのになあ、と思う。
近藤史恵の伝統芸能シリーズは、演目の内容に要注意だ。
難しくても、よ~く吟味すべし。
もう結末は分かってしまったけれど、後でまた読みたい。
Posted by ブクログ
歌舞伎界ミステリと言うことで興味津々に読み始めたら、なんとシリーズの何冊めかだったみたい。
「以前の事件」が気になる。
華やかな歌舞伎の裏舞台を覗けるところが楽しい。
番頭さんがご贔屓さんを案内とか、廊下が狭いとか。早変わりの吹替えとか。
けど、暗いー!ドロドロだし、痛い!
どことなく横溝臭が漂う。
型破りな着付けでも粋な美女、虹子。
それに魅入られる、市川伊織。
探偵の今泉の直感がやや強引で、謎解きは2ドラみたいなのが残念だけど、
犯人のやるせない最後の言葉には余韻が残る。
Posted by ブクログ
前作「ガーデン」とはまた変わって「ねむりねずみ」に引き続きの梨園物。
基本的にこういう雰囲気の作品は嫌いではない。むしろ、好きだが、今作はちょっと上滑りしたかもしれない。ミステリの手法にこだわった感があるからかな? もちろん、ミステリも好きだが、こういう雰囲気の作品なら犯人探しは二の次にもっとがっつり人物に迫りたいかも。。ミステリだから仕方ないけど、探偵側の目線より対象のほうをもっと描いてほしい。
でも、事件の幕引きが基本的には好きじゃないパターンで終わっているのだが、それはあまり気にならなかった。この人の作品はそうなのかもしれない。いつもなら残念に思うところだが、ちょっと想像したくない感じではあるけど悪くなかった。特に、ほかにいくらでも代わりはいる、と明記されてしまうあたりとか。
とりあえず、近藤史恵は小休止。また気が向いたら続きを読みたい。なにせ、読みやすいから。
Posted by ブクログ
歌舞伎界というのも全く縁のない世界です。予備知識がなくても内容に関わる知識はある程度作品内で補完されていますが、想像するのは少しだけ難しい。虹子さんの装いは文章で読んでいるだけでもなんとも粋でどきどきします。
Posted by ブクログ
小菊と今泉探偵&山本くんのシリーズ。このひとの話に出てくる人間は男も女も激情を隠し持った脆いひとたちが多いです。あいかわらず探偵は影薄すぎるうえに役立たず。笑。