スティーヴン・キングのレビュー一覧
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“血のブールだ”“悪のぬるぬるがやってくる”
“カスッタレ!”
意味不明ながらも不思議と感覚の伝わる表現
“妖精の森”“笑い魔”“黄色の斑のロングボーイ”
ホラーファンタジーにつきものの不思議な世界
リーシーは亡き夫スコットの持ち物の整理とともに過去の出来事をひとつひとつ引き出す。
人はこうやって過去と現在を整理して、明日を生きる。
奇跡のような不思議な物語の中に、人の営みの確かさを見つけることができる。
こんなところが読者を掴んで離さないS.キングの不思議さ
やっぱり前半部分の忍耐が最後で報われる、不覚にも少しウルウルさえ……
あぁ〜耐えて良かった〜ホント
「家に帰ってこいと、きみに大 -
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Posted by ブクログ
ネタバレ2024年スティーブン・キングデビュー50周年記念出版の本作
キングは30年くらい前に「スタンドバイミー」を読んで、「映画とちがうなぁ」と思った記憶しかなく、どんな作風の作家なのかも知らなかったんですけど
トランプ大統領、性犯罪、小児の性的身体的虐待、に強くNOを突きつけてました
もともとはコロナ前に書かれたようなので、トランプ→バイデン→トランプになったのをどういう気持ちで見ていたのか気になるところ
たぶん戦争に対しても批判してると思うんだけど、ビリーの射的能力は戦争で開花しているからなぁ…
ただ戦争のトラウマ、なんらかの事件のトラウマに向ける目は優しい
途中から映画「レオン」みたいに -
Posted by ブクログ
引退を決めた殺し屋が、最後の仕事として引き受けた依頼を遂行するうちに、思わぬ展開へと巻き込まれていくクライムサスペンス。
悪人をターゲットにした仕事しか請け負わないというポリシーをもつ主人公は、不幸な家庭環境や退役軍人としてさまざまな修羅場をくぐり抜けて生きてきた。それらの過去が、弱者に向ける温かい眼差しとなり、周囲の人々からの信頼を勝ち取っていく。
多少ご都合主義的な展開もあるものの、久し振りに読むキングの切ない長編ということで、懐かしい気持ちになった。
また、本筋とは関係のないところで、代表作のひとつである『シャイニング』を絡ませてきたのは、長年の愛読者へのサービスか。
ホテルや動物た -
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前情報ゼロで読んだ。
キングの本はまっさらな状態から世界に入る瞬間が最高にわくわくする。
どんな世界観?主人公は?何が始まるんだろう。そんな楽しさが味わえる上巻だった。
目撃者からの事情聴取という形式を挟みつつ、ものすごくゆっくりと進む。というか時間軸でいうとほぼ停滞したまま。なのになんでこんなに面白いんだって驚愕する。
そして主人公が誰なのかちょっと戸惑う。いいよね、このキングの手の上で転がされてる感じ。
本格ミステリなのかスーパーナチュラルなのか問題も浮かんでくる。前者ならクリスティやドイルも裸足で逃げ出すレベルの不可能すぎる仕掛けなんだけど、キングならやってくれるかもしれない。後者ならそ -
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2009年から2019年頃の作品を収録。
作者はスティーヴン・キングの息子。あの父の子、と言われるのがイヤで、ペンネームで当初隠していたらしい。が、それなりに現在人気作家であるようだ。
序文からしてスティーヴン・キングの文体そっくりで、笑ってしまった。父と比較されるのがイヤだったら、ジャンルや文体をまるっきり変えてしまったらよかったのに、と思う。
文体までそっくりなのでこちらもスティーヴンと比較せざるを得ないのだが、文章やストーリー・テリングは、似ているようでもやはり大家スティーヴンに比して少し何かが抜けている感じがする。が、比較せずに読めば、これはなかなか面白い、出色のホラー短篇集で -
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Posted by ブクログ
今までのスティーブン・キング氏の上下巻シリーズよりもかなり高額でびっくりして怯みそうになったが、キング50周年の集大成、そしてファンタジーとなると読まないわけにはいかないでしょと奮発しました。
本が大好きなので値段のことであまり悩みたくないが、それにしても上下巻の本でこの価格は高すぎると思ってしまった・・
上巻のほとんどは主人公の父親や周りを取り巻く環境について、そして老人と犬との出会い、信頼関係を築き上げていくまでの展開に費やされるが、ファンタジー要素がちらりとしてからは前のめりに、そちら側の世界に行ってからは立ち上がって読むくらいのテンションでもうわくわくとページをめぐる手が止まらない! -
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