スティーヴン・キングのレビュー一覧

  • ジョイランド

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    キング見落としシリーズ、その……いくつだっけな(笑)? 21歳の青年が、大学の夏休みに《ジョイランド》なる遊園地で働くことになる。そこで彼が体験し成長していく姿を、老境の彼が回想する形で描いた作品。ミステリーやスーパーナチュラルの要素もあるが些細なもので、青春小説として楽しんだ。解説にもあるように、『スタンド・バイ・ミー』や『シャイニング』を思い出した。

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    2020年07月19日
  • シャイニング(上)

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    ジャック、ウェンディ、ダニーの親子は、冬の間オーバールック・ホテルで管理人として過ごすことになった。かつてアルコールに溺れ、癇癪を抑え切れないことで教職を失ったジャックは、今は酒を断ち戯曲を書くことで再起しようとする。ウェンディは一度は離婚を決意したものの、ジャックを支えることを選ぶ。そして未来や他人が考えていることを読み取る能力のあるダニーは、オーバールックホテルの禍々しさを感じながらも、両親への気遣いから反対できなかった。

    冬を迎えようとするホテルへ向かった三人を待ち受けていたのは、逃げ場のない恐怖だった。

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    2020年07月11日
  • 呪われた町 下

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    少ない味方、荒唐無稽な内容は「こうだ!」と大声で言えば信じてくれる物でもない。悪くすれば自分たちが逮捕されるかもしれない。
    それでも立ち向かうと決めた彼らは細く微かな道をたどる。もういいよ、諦めて手を引いても誰も知らないから。そこまでしなくてもいい…

    ああ それでもそのことを自分だけは知っている。
    自分だけは

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    2020年06月21日
  • 呪われた町 上

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    登場人物の名前を覚えられない…。"彼"ってAさん?Bさん?読み返してもどっちのことかよくわからない。困ったなと思いながらも保留にして読み進む。よく分からないながらもじわりじわりと怖くなる。そんなことあるはずが無い、けど もしもあったら…?
    現実だったら…? ………

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    2020年06月20日
  • ペット・セマタリー(上)

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    ネタバレ

    猫を飼っているものとしては、チャーチが可哀想だ。
    日常の平和と不気味さのギャップが秀逸だ。
    下巻が楽しみ。

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    2020年05月24日
  • シャイニング(上)

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    彼がそれらのことをしたのではない。それらのことが彼の身に起こったのだ。

    スタンリー・キューブリックの映画で見たことはありますが、原作が未読だったので読んでみました。

    「かがやき」と呼ばれる読心術と千里眼、予知能力が合わさった能力を持つ子どもダニーと、アルコール依存症に苦しむ父ジャック、実の母との関係に葛藤を抱えた母ウェンディの3人が、呪われたホテル「オーバールック・ホテル」で客が来ない冬の間、管理人として生活を始めていくまでが上巻では描かれます。

    「悪いことが起こるかもしれない」という予感の描写が素晴らしい。ダニーの能力はかなり万能なのですが、彼自身がまだ5歳なので、事態の打開を図ること

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    2020年05月12日
  • 書くことについて ~ON WRITING~

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    ネタバレ

     作家になりたいのなら、絶対にしなければならないことがふたつある。たくさん読み、たくさん書くことだ。私の知るかぎり、そのかわりになるものはないし、近道もない。
     私は本を読むのがそんなに速い方ではない。それでも、一年に七十冊から八十冊は読む。そのほとんどは小説だ。読みたいから読むのであって、何かを学ぶためではない。たいていは夜、書斎の椅子にゆったり腰かけて読む。繰り返しになるが、読みたから読んでいるのであって、小説の技法やアイデアを学ぶためではない。それでも、読めば何かしら得られるものはある。手に取った本にはかならず何かを教えられる。概して優れた作品より、出来の悪い作品からのほうが教わるものは

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    2020年07月14日
  • 死んだら飛べる

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    人は二本足で立った時から、次に空を飛ぶことにあこがれてきた。
    同時に、二本足になったことで感じる「不安定さ」を「不安感」という感情に置き換えて、遺伝子にインプットされてしまった。
    「足元の無い」状態の「落下」に対する不安感は誰にでもあり、ある人は「刺激」として喜び、ある人は「恐怖」として忌み嫌う。

    人類が自力による飛行を諦め、飛行機械を生み出したのは、ほんの120年前の出来事。以降は移動手段として、多くの人が「あこがれ」の空を体験することができた。

    そんな時代だからこそ、この本が生まれた。

    気の利いたスティーブン.キングの序文や、ベヴ.ヴィンセントのあとがきを含め古今の短編が19話。

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    2020年03月31日
  • ファインダーズ・キーパーズ 上

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    事件の発端は30年前。文学好きの青年の犯行。家庭環境にも恵まれず、貧しい暮らしの少年が見つけた物は……
    私も、幸せでなければ… 現金は使うかもしれない。緊張感を持ち続ける生活と共に

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    2020年03月03日
  • ペット・セマタリー(下)

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    ネタバレ

    不吉さを漂わせながら緩やかに進んだ上巻を経て、吸引力が凄い下巻。

    上巻の最後で予言されていたとおり、幼い息子のゲージが亡くなります。死者の蘇りについての話である以上、この息子が生き返ることは明白なのですが、実際に生き返るのはラスト50ページ前ほど。それまでは「恐ろしいことがもうすぐ起こる」という予感だけで引っ張るのだから凄い。

    上巻は「死」というものの悲しさが印象的で、涙を誘うところもありましたが、下巻は蘇りの元となる魔力の描写が圧倒的。違うジャンルを読んでいるよう。

    自分にも幼い息子がいるので、他人事ではない感じで読みました。

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    2020年02月29日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    アメリカの書評で話題だったので気になっていましたが、和訳が出たので早速読みました。これを手に取るのはやっぱりみんなホッパー付きの人だと思うのだけれど、私もその一人で、で、読んでいる中で、お、と思うタイミングでホーッパー作品が出てくるので読んでて心地よかったです。いろんな作家さんの短編小説が入っていて、初めて知る人もいて、それも良いです。ただちょっとこじつけじゃないの?と思ってしまう組み合わせもありましたが、それもまあ楽しみかと。なによりこういう本を企画し実行した編集さんがすごい。

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    2020年02月03日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    エドワードエドワード・ホッパーの絵を題材にした短編集。
    絵と物語を楽しめる。
    「オートマットの秋」「牧師のコレクション」「音楽室」が面白かった。

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    2020年01月26日
  • アンダー・ザ・ドーム(4)

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    文庫本で全4冊、各巻がそれぞれ500ページ以上あるので、総ページ数が2,000ページを超えるという、とんでもない超大作。
    しかも、主な登場人物のリストが4ページもあり、実際に登場する人物は遥かにこれを上回る。
    実は、単行本で一度挫折した経験があるのだが、その理由は、この膨大な登場人物の行動や相関関係を理解するのに苦しんで投げ出したんじゃなかったかという気がする。
    今回改めて通読して感じたことは、よくもこれだけの架空の人物を登場させ、しかもそれぞれの人物がちゃんと「生きて」いて、最後まで破綻していない、という、圧倒的なリアリティを持っているということだ。

    キング作品にある感動的な展開はあまりな

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    2020年01月25日
  • ミスター・メルセデス 下

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    とにかく予想外の展開に息を呑む下巻。ホッジズとブレイディの息詰まる攻防、ラストに向かって畳みかける筆致に、何回もいったんページを閉じ、気持ちを落ち着かせながら読み終えた。一見関係なさそうな事件が「そうくるか!」という伏線。しかしながら「無差別殺人」が珍しくなくなってしまった昨今、もはや「メルセデス・キラー」は他人事ではないのかもしれない。
    さて「ファインダーズ・キーハーズ」は読んでしまっているので、『任務の終わり』に取り掛かるとしますか。

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    2020年01月24日
  • ミスター・メルセデス 上

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    続編の『ファインダーズ・キーパーズ』を先に読んでいたので結末はわかっていたけれど、それでも最高に面白かった。序盤はスローペースで読んでたけど、ホッジズとブレイディの攻防が始まったあたりからぐいぐい読み始めて、気が付いたらあっという間。ジェイミーも素敵な女性だけど、ホリーのことも大好きになってしまった。

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    2020年01月24日
  • シャイニング(下)

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    下巻である。
    上下巻あわせて、800ページ。読みごたえがあり、読むのにかなり時間がかかった。
    1回では理解できないところもあり、時間があればすぐにでも再読したい。

    下巻はホテルが完全に起きている。
    下巻は終始、登場人物たちは危険にさらされている。上巻でたっぷりと登場人物の内面に踏み込み、下巻でたっぷりと恐怖を味わう。

    とても内容が濃い。

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    2020年01月22日
  • シャイニング(上)

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    上巻はまだホテルは眠っている。
    これだけで、エピローグのようなものである。
    ジャック、ウェンディというのはどういった人間かを詳細に描かれている。ホテルに行くまでがとにかく長い。長いが後々これがよくきいてくる。

    上巻だけで400ページあり、読みごたえはかなりなある。読むのに時間が相当かかるし、1回だけではいまいち理解できないとこも多いかもしれない。
    話に入り込めないとまどろっこしいかもしれない。だが、話はとても興味深く引き込まれていく。

    時間があればすぐにでも読み返したくなった

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    2020年01月22日
  • 短編画廊 絵から生まれた17の物語

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    エドワード・ホッパーの絵をもとに
    17人の作家の17つの短編。
    序文でローレンス・ブロックも言っているけど、本当にバラエティ豊かだ。
    色白で、表情が虚ろにも見える人びと。
    (そのせいなのかちょっと死体と犯罪が多い)
    スウェーデンの映画監督、ロイ・アンダーソンの作品にでてくる人みたい。

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    2020年01月18日
  • ドクター・スリープ 下

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    『シャイニング』で幼い子どもだった主人公が中年になり、同じく超能力をもつ少女とともに、子どもたちの命を狙う一族との闘いに挑む。

    あのダニー坊やがアルコール依存症になり、すさんだ生活をしている序章は、読んでいて気分も下向きに。でも、どん底の暮らしぶりがあったからこそ、その後の少女とのかかわりや一族との闘いにも説得力が加わっり、深みが出ている。

    『シャイニング』を初めて読んだのは数十年前。
    逃げ場のない閉鎖的な空間で、徐々に追い詰められていく恐怖は圧倒的で、しばらくは物語の世界をひきずって、動物の形の植え込みにぎょっとしたり、出張先のホテルでバスルームをのぞくのが本気で怖かったのを覚えている。

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    2020年01月11日
  • 死んだら飛べる

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    飛行機に関するアンソロジー。どれも良かったけど、「第五のカテゴリー」と「落ちてゆく」はあまり合わなかった。お気に入りは「高度二万フィートの悪夢」と「ルシファー!」かな。 作品群にはホラーがあり、戦争物があり、ミステリがあり、SFがあり、ファンタジーもゾンビもあり…こうみると、飛行機というだけでも幅広く読めるなぁ、と。

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    2022年01月16日