スティーヴン・キングのレビュー一覧

  • ジョイランド

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    ネタバレ

    1973年の夏から秋のアメリカン青春小説。

    ミステリーサスペンスやホラーはトッピング的なもので、愛と青春の旅立ちという感じでした。
    失恋から始まり、遊園地での仲間たちや子供たちによる再生、大事な人たちの出会いと別れが圧倒的な筆力で物語られています。
    現代からの視点で物語られているので、トムなどのその後のエピソードが語られるのですが、エリンの現代エピソードがないところが、サスペンスのネタバレにならないようにしていると思われてうまいと感じました。
    キングにしては灰汁が強くなく、むしろセンチメンタルな感じにもなるので読みやすいと思います。
    それにしても、この長さだと短く感じてしまう作者ってすごいで

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    2016年10月20日
  • 悪霊の島(下)

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    ネタバレ

    建設現場の大事故で片腕を失ったエドガーは、メキシコ湾の小さな島、デュマ・キーで静養を始めたが、絵の才能を開花させ第2の人生を歩み始める

    上巻は事故による挫折感やワイアマンとの出会いや、手に入れた能力に有頂天になっていく様子が気持ちよく、スティーブン・キングらしい緻密な描写で、まるで映画のシーンを見ているよう

    下巻の悪霊との対決になっていくとちょっとエンターテイメント色が強くなっていって、怖さよりアクション映画的なことになってしまってます(ワニは一体何だったのかとか)。エドガーの能力も万能すぎて何だか安心して読めるホラー。映画化するならワイアマンは魅力的な俳優さんにしてほしいなー。ジュード・

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    2016年08月16日
  • ジョイランド

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    切ない青春小説。主人公の成長とそれを取り巻く人々。ミステリー要素は少なが、スタンドバイミーにも似た、限りある生命の愛おしさが伝わってくる胸熱な一冊でした。

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    2016年08月13日
  • ジョイランド

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    キングらしいホラー要素に溢れているけれど、スタンドバイミーを彷彿とさせるノスタルジックな青春小説でもある。恐怖と、恋と、人間味にあふれた作品。おと、キングの描く子供はやはり、最高にクレバーで最高のヒーロー。

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    2016年08月09日
  • シャイニング(下)

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    ネタバレ

    ホテルに何か怪異があることはハッキリしているのに、なんだかんだと理由(主に経済的な)をつけてホテルを離れられない一家。
    本当に怪異がのっぴきならないところまで来たと思った時にはもう遅く、ジャックは取り込まれた後だった…。
    もう、ここまでくると読むのがやめられません。
    狂ったジャックと雪に閉じ込められたウェンディとダニーがどうなるのか。
    一命を顧みずにダニーを助けに向かうハローランは間に合うのか!?
    作者は気に入ってないらしい映画の方も見たくなりました。
    続編があるらしいので其方も読みたいです。

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    2016年06月23日
  • シャイニング(上)

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    映画未視聴。
    それぞれに悩みと葛藤を抱える家族が冬の間ホテルの管理人になるところから始まる。
    ホテルに不吉な影を感じるものの、外界とつながりがあるのでまだそんなに怖くないです。
    雪でホテルが外界と完全に遮断される中、この家族をどんな恐怖が襲うのかハラハラしてしまうところで以下次巻。

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    2016年06月18日
  • シャイニング(下)

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    ネタバレ

    上下巻、読み応えあった~。
    ダニーだけが生き残るのかと思ったら瀕死の状態ながらママのウェンディも助っ人に駆けつけた黒人のディックも生きててほんとほっとした。

    あんな凶暴化して罵詈雑言を吐くジャックを、”あれはパパじゃないのよ、ホテルが乗り移ってあーなってるのよ”って言えるのがすごい。まぁそうなんだろうけど。
    ディックとダニーの友情の話しでもあるんだね。
    たった一回会っただけなのに自分の命を懸けて救いだすなんて。また飛行機で隣合わせた女性や猛吹雪の中でスノーバイクを貸してくれた”かがやき”を持った親切な人たちにも救われた。
    読後感は爽やか。
    キーワード 児童遊園のライオン、犬、うさぎ
        

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    2016年06月04日
  • シャイニング(上)

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    ネタバレ

    怖い、怖い、まだ何も起きてないけど絶えず不穏な空気が漂っているよぉ。
    冬の間雪に閉ざされたホテルで管理人?として家族3人で住む話し。
    この旦那が今はお酒を断っているけど、飲むと凶暴になり息子ダニーの腕を骨折させた過去がある。
    妻のウェンディは心配性で実母との確執があり息子の予知能力(かがやき)を感じてこのホテルから去りたがっている。
    まだ5歳に息子ダニーがある意味この小説の主人公。
    聡明で常人には見えないものが見える。
    パパを愛していて、離婚しないで欲しいとおもっている。
    で、いよいよ下巻。
    とうとうジャックがお酒に手をだして凶悪犯になってしまうのか!

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    2016年06月03日
  • IT(3)

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    ネタバレ

    ITの正体を考える上で、「大人には見えない」というところが非常に気になった。
    子供から大人へなる過程でなくすもの?そういった何かが実体化し、子供を殺す?大人になられると困る?
    単なる猟奇的な、幽霊の類であればそんなことは考えられないが、「実態を見た」などの表現も出てきている。

    子供のころの故郷に戻ることによって、今大人になっている人もその時の憧憬を思い起こし、心情に変化を与える?=子供に戻っている?

    と、ITの正体を考えながら次巻、最終巻に期待。


    エディの骨折の章は良かった。何か克服の過程が書かれている感じで。こういう経験を子供から大人にかけてみんな経験する。「大人がいつも正しいわけで

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    2016年05月22日
  • ペット・セマタリー(下)

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    読者は、誰もが自問したことだろう。もし、主人公と同じ極限的な悲劇に見舞われ、そこから逃れられるすべがたったひとつ残されているとすれば、それを選択するか否か。例え、倫理観に背こうと、非人間性を咎められようと、或る瞬間を「無かった」ことにする方法があるとしたなら。もしそれが、己の命に代えても惜しくない我が子を、「再び取り戻す」ことが可能であったならば……。スティーヴン・キングは、そのあまりにも残酷で、震えるほどに哀しいカタストロフィーを、類い希なる筆致で描き切っていく。
    ホラーの要素が濃い終盤よりも、不慮の事故により息子を失った父親、その妻と娘、義父母ら家族の絆が崩壊していく展開がとにかく読ませる

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    2016年05月20日
  • IT(2)

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    ネタバレ

    ITがその正体を少しずつ曝し始めたが、
    一体どういうものなのかはわからない。

    ピエロ、狼男、怪鳥

    そして明らかになったのが、「見える人と見えない人がいる」ということと、「見える人によっても現れるものが違う」ということ。

    それぞれが1958年の夏の記憶を取り戻すことがキーのようだが、そのキーの一人のスタンは自殺。
    IT側も構えが出来ているようで、殺す気満々。

    58年の夏に何があったのか。

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    2016年05月05日
  • 悪霊の島(下)

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    終盤では恐い場面のありましたが、全体を通してみると「美しい」作品でした。
    ホラー要素は下巻以降なので、上巻はやや読むのがしんどいかもしれません。ですが、読後には「読んでよかった」と思える作品だと思います。

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    2016年03月09日
  • IT(1)

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    時代と登場人物が次々切り替わるので、
    ついていくのがなかなか大変である。
    文章もなんか読みにくいと思うのだが、
    すでに結末が気になって仕方がない。

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    2015年11月05日
  • シャイニング(下)

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    ダニー、大人っぽすぎないか、と思った。
    小説でも怖いのに、映像はもっと恐ろしいだろうなーと感じた。
    キング自身は気に入っていないらしいが、少し興味がある。

    夏なので、もっとホラーも読みたいと思った。
    でもまずは、宿題の源氏物語(~_~)

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    2015年08月05日
  • シャイニング(上)

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    1・2部はまだ登場人物の背景説明のような感じで、そこで2回挫折していた。
    今回は一気に読んだので、最後の方のワクワクドキドキな展開を楽しむことができた。

    クローズドサークルっぽいホラーで、下巻はこのまま疾走感のある展開だといいと思う(●^o^●)

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    2015年08月02日
  • リーシーの物語(上)

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    出張などの移動時間を中心に読んでいました。

    スティーヴン キングの作品は、大学生の時、授業の課題の1つとして、「シャイニング (文春文庫)」を読んだことがあるくらいなのですが、今回の「リーシーの物語」は何となく村上春樹さんが描く”異世界”とのつながりが出てくる作品(「世界の終りとハードボイルド・ワンダーランド」や「海辺のカフカ」など)世界に近いように感じました。

    私の拙い言葉で説明すれば、ベストセラー作家であった最愛の夫を2年前に亡くした妻(主人公・リーシー)が、夫の遺品の整理に取り掛かる過程で、今まで辛くて酷い記憶ゆえに意識の底で”忘れよう”としていた、夫に関する記憶を思い出しながら、過

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    2015年05月28日
  • IT(3)

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    話が進み出したこともあってか1巻、2巻と比べると格段と読みやすく面白かった。

    ホラーと思わせて思春期の甘酸っぱい心理や青春を描いてるんだろうな、と最後の方を読んで理解。

    ひとつの単語だけだけど、文字が突然かすれて読みにくい部分があった。

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    2015年01月30日
  • IT(1)

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    ひとつのエピソードを詳細に描いているのでなかなか物語が進まない感があるけど、子どもたちが仲良くなるシーンが微笑ましい。

    吃音障害のあるビルがぜんそく発作の出たエディを助けるための懸命さ、またベンの優しさに胸を打たれる。

    怪物たちに襲われるシーンが迫力で、読み手としてそういう部分に救いを求めてるのかも。
    それぐらい最後の鳥のシーンは不気味で怖かった。

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    2015年01月10日
  • ペット・セマタリー(上)

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    ネタバレ

    久々のS・キング。
    さすがの貫録。これは面白い。

    前半は、そんなに怖いシーンが出てくるわけではないけれど、後の悲劇を予感するような、細かいエピソードが散見する。「怖い!」と思わされるのは、後半の本当のクライマックス部分だけなのに、上下二巻の長丁場を全く飽きさせない。

    そして、以外なことに救いのない結末。
    S・キング氏は、写真なんかでは人のいいアメリカのおじさんに見えるけど、本当はとんでもなく厭世家の人嫌いなんだろうな、と思う。

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    2014年11月25日
  • ビッグ・ドライバー

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    中編2編を収めたスティーブン・キングの作品集。表題作の「ビッグ・ドライバー」はレイプされた作家の復讐の話だが、復讐の描写はキングにしてはあっさりしている。その後のエピソードがこの話のメインだろう。こういう力点の置き方、キングの過去の作品にはなかったのではないか。それが興味深い。
    「素晴らしき結婚生活」は結婚27年目の夫がシリアルキラーと知った妻の話。これも詳細な描写で読ませる。普通の作家ならこうは書けないだろう。展開の意外性がないのが少し弱いところで、「ビッグ・ドライバー」の方が出来は上だと思う。

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    2014年10月04日