あらすじ
このミス1位ほかミステリー3冠達成の感動大作
過去へ旅することのできる「扉」の存在を知った男はケネディ暗殺阻止に挑む。キングにしか書けない壮大な物語。落涙保証の感動大作! 解説・大森望
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温かさと悲しみの入り雑じったラストがとても切なかったです。
年齢を重ねるにつれ、作風も変化しているのでしょうか。キングってこんなに優しさに溢れた人だったんだと感じる事、しばしば。
作品としてはリーシーやジョイランドに似た傾向があり、ホラーが読みたい時に読むと期待通りとはいかないかもしれません。
ただ、不思議さは盛り沢山です。
私には「カードマン」の存在が一番強烈な印象で、その言動にゾクッときました。
こういうのはキングしか描けない。
フィクションかノンフィクションかわからないエピソードをさりげなくちりばめてくる技量が圧巻で、だからキングを読むのは止められないと読むたび毎回思います。
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過去を変えることができたら――。個人的なことであれ、社会的なことであれ、たぶん、多くのひとが一度は考えたことがあるのではないかと思います。だからこそフィクションは数多くの時を超える物語を生んできたのではないか、とも。ケネディ暗殺を阻止しろ、と死期の迫った友人から想いを託された主人公が過去に戻って奔走する本作も、過去を変えようとする物語。
様々なジャンルの要素を内包する長大な(文庫本にして1400ページを越える)物語は、中盤以降は恋愛小説としての大きな魅力を持って進んでいき、あぁ最後までこの物語に付き合って良かった、と心から思えるような結末を迎えます。時を超える壮大な冒険と恋の物語、ぜひおすすめです。
Posted by ブクログ
ついに完結。長い話だが尻上がりに面白くなった。
キングおなじみの、フィジカルな苦痛の生々しい描写あり、それでも頑張るガッツあり。
終盤の、JFKが助かった世界はあっさり書かれていたがなかなかに悲惨。アメリカ現代史はロクでもない結果を引き起こしたけど、さらにもっと悪くなる可能性もあったんですよ、ということか。
100%のハッピーエンドではないが、それでも少しの笑顔が生まれる、そんな結末。
ドラマも一気見。だいぶ端折ってありダレる暇なく最後まで突っ走る。衣裳や車へのこだわりが凄い。お金かけている。
Posted by ブクログ
文庫本で3巻構成の超大作であるが,特に後半は加速がついてほぼ一気読み.
ケネディ暗殺を阻止するべく過去に向かった主人公.だがそこは一癖も二癖もあるキングのことなので,単純なタイムトラベルではない.過去に向かう際の到着時間は,必ずケネディ暗殺の約5年前に当たる同一時刻,同一場所なのである.そのため,ケネディ暗殺を阻止するためには,それまでの5年間,その時代を一般市民として暮らさなければならない.主人公は現地で高校教師として日々を過ごしながら恋をして.かつ,オズワルドの狙撃を阻止するための準備を進める.
一方,過去を改変しようという試みに対しては,超越的な力(キング的!!)が色々な方法で邪魔をはかる.
上巻の感想欄にも書いたが,ケネディ暗殺というのはアメリカ社会に対して大変な衝撃を与えた重大事件である.これにてアメリカの第二次大戦後の幸せな時代は一区切りを迎え,夢を失い,ベトナム戦争の泥沼に引きずり込まれてゆく.むろん,ケネディが存命であったらベトナム戦争が起こらなかったかどうかは判らないが,大多数のアメリカ人がこの2つを結びつけて考えているのは事実である.これが主人公がケネディ暗殺をどうしても止めなければならない理由である.ヒトラーがいなかったら第二次大戦は起こらなかったかもしれないし,誰か別の人間が同じように第二次大戦を起こしたり他の民族や他の国の人を大量虐殺したかもしれないけれど,とりあえずはヒトラーを暗殺しに行きますよね.
Posted by ブクログ
見事にキングらしい小説でした。
続きが気になってぐんぐん読み進められる、論理的に説明できないことはそのままスルー、大きな世界を書いているようで実は人の心が一番大きい。
世界平和を実現するためにケネディ暗殺を阻止しようとするジェイク。
しかし過去は改変されることに抵抗する。
改変が大きくなればなるほど、抵抗も大きくなる。
ケネディ暗殺を阻止することは、ジェイクの命がけのミッションとなる。
さて、読者である私は、ケネディが暗殺された世界に生きている。
だからキングが本格的なSF作家でも歴史小説家でもないのだから、多分ケネディは暗殺されると予想。
そのうえで、多くの試練を乗り越えてきているジェイクとセイディーの恋はハッピーエンドで終わると想像し、落としどころを考える。
結末は、ものすごく納得。
実はラストを考えたのは息子さんらしいけど、これ以外のラストなら、私はきっと文句を言っていたと思う。
自分では考えつかなかったけれど。
ただ、ここがキングらしくスルーされているけれど、ジェイクには過去を変える義務はないはずなのに、なぜああも暗殺阻止に全力を尽くすのか。
本人も阻止するためにオズワルドを殺さなければならないことに十分なためらいを持っているのに、後戻りできなくなっている。
どういう生い立ちの持ち主が、そのような思考の持ち主になるのかと疑問に思ったけれど、ジェイクの過去についてはアル中の妻と最近離婚したことくらいしかない。
ジェイクの過去は、ストーリーを動かすのには無関係ということだ。
ではなぜ、気の向かない義務でもないことにジェイクは関わっていこうとするのか。
このあいだ読んだ伊坂幸太郎の小説に、詐欺師の手口が書いてあった。
自分の選ぶ道は気の向かない選択肢2つしかないと思わせ、ならばこっちを選ぶしかないと誘導するのだそうだ。
ケネディ暗殺を阻止するか、自分の恋愛を優先するか。
2択しかないと思われたジェイクの選んだ道は…。
作品本編も面白かったけど、岐路に立つたびにジェイクが選ばなかった未来を想像するのも楽しかった。(必ずしもハッピーエンドではないけれど)
タイムトラベル物って、そういうところがすごく好き。
ああ、楽しかった。
Posted by ブクログ
下巻まで読んでこそ、物語の素晴らしさがわかりました。過去を変えること、果たしてそれが良い未来を作るのかということ。人を愛することとは何なのか。今を生きるとはどういうことなのか。ドラマも見てみたいです。
Posted by ブクログ
面白かった!
ケネディ大統領の暗殺を阻止するために過去へ行き生活する男の話。
最後は泣けます。
歴史を変えるとは・・・・予想外のラスト。
そしてケネディの暗殺について詳しく知りたくなった。
Posted by ブクログ
繰り返し現れる不気味なキーワードや懐かしいあの子たちの登場など、キングファンに嬉しい仕掛けが。
自分がアメリカ史やアメリカの政治に詳しければ、もっとノスタルジーを強く感じられ、ラストシーンの切なさも増したのではないかと思うと惜しいが、久々に次のページを捲る手がもどかしいようなワクワク感を味わえた。
Posted by ブクログ
キングなので、一応翻訳ホラーにカテゴライズするけど、ホラー要素はほとんどないな。
うん。これはSFでいいんではないかと。
っても、通常のSFともちょっと違う感じ。
「ジョイランド」もそうだったけど、「メルセデス」ではミステリーになってるそうなので、キングは<キング>というカテゴリーを生み出そうとしているのかな、と漠然と思う。
で、タイムスリップできる穴を通って、ケネディ暗殺を阻止しようとする話。
でも、まぁ物語の常として簡単にいかないわけで…。
タイムスリップものは、色々な規制がかかってきて、そのさじ加減が上手い下手の分かれ目のように思うのだけど、これは<切ない>
うん。
過去を思う、郷愁と切なさに満ちた物語だった。
結末が、キングにしては、って思ってたら、息子の助言で直したそうな。
うーん。
まぁここんとこ、人間丸くなったよねって思うキングなのでそう終わるのも当然なのかもしれないけれど、「クリスティーン」や「デッドエンド」みたいな終わり方もキングらしくて好きなんですけどね。
つか、そういう方向のを読みたかったわ。
Posted by ブクログ
「私」たちは現実には勝てない、運命には逆らえない(それでも抵抗するのに価値がある)というのは正にキング。大きな代償を支払い、ようやく得られる微かな光。傑作。
Posted by ブクログ
素晴らしい作品でした。読み終わった後、涙をこらえるのが大変でした。セイディーの命を守るために採った、ジェイク(過去の世界ではジョージ)の手段とその結果には切ないものを感じました。とにかくこの小説が多くの人たちに読まれることを祈ります。
Posted by ブクログ
絶対にIn the moodを知っておいた方がいいと思う。
読みながらあの曲が流れ出すタイミングは
その時代には影も形もなかった、米国人ですらない
私をいっきに物語の舞台へ連れて行ってくれる。
作中に流れる曲、流れそうな曲のCDとセットを希望。
あの日を境に世界は良くない方向に動いてしまった。
それを阻止するための数年に及ぶ潜伏が物語の中心だが
そのわきを固めるのは、まだ悪くなかった時代、
温かく穏やかで優しい世界の空気、
その時代に生きる人々との日々(一方でそこにある
そうではない世界の明と暗)。
そして、その世界で出会う最愛の女性。
恋愛物語は大きな事件があり、単純に甘々ではなく、
さらに時間モノだから永遠の喪失の予感が付きまとい…
JFK側では、パラドックス、もしもの未来
ではなくバタフライ効果、ブラッドベリ作品の
強烈、濃厚な結末が描かれる。過去を受け止めること
過去に抗うこと、いずれが正しい行いだろうか。きっとセイディーの行動が答え。
そして過去改変モノの作品と思わせながら、
実は50-60年代の(古き良き?)アメリカでの
恋愛物語だった本作品の真のラストシーンは。
一言「美しい」。
Posted by ブクログ
上中下とあって、やっぱりキングの長編は長い。
描かれている古き良きアメリカの空気感は肌で感じられるほどだったし、この規模のプロットを制御できるキングはやっぱり凄いと思った。
個人的には『スタンド・バイ・ミー』や『リーシーの物語』のほうが登場人物の心情が練られていて好きだけど、最後のシーンでちゃんと感動させられたので好きな小説にはなった。
Posted by ブクログ
いやー、さすがキング!!面白かった!
この物語は2011年から1958年に通じるタイムトンネルを通り、ケネディ暗殺を阻止するといあもの。
ラストは
なるほどー!こう終わるのか!!
って感動もある!
さすがです!キング先生!!
Posted by ブクログ
自分のためのあらすじメモ。結末あり。
■概要
・教師の主人公、ジェイク。行きつけのハンバーガーショップのオーナー、アルから1950年代にタイムトラベルできる穴があることを打ち明けられる。
・アルは、歴史をいい方に変えるためにケネディ暗殺を阻止しようとしていたが、病気になりジェイクに代わりを依頼する。
・引き受けたジェイクは、過去の1950年代でも教師になる。そこでセイディーという女性と恋に落ちる。
■ハリーを救う
・現代で父親に家族を皆殺しにされたハリーの運命を救うために、父親ダニングを殺害。長男は間に合わなかったが、他のハリーと母親、兄弟の命を救う。しかし現代に戻るとハリーは結局ベトナム戦争で亡くなっていた。
■ケネディ暗殺の阻止
・☆一度現代に戻ると、過去であったことは全てリセットされてまたはじめからになる。いつも過去の同じ時点にしか戻れないというルールあり。過去の続きには戻れない。逆に言えば過去を変えても一度現代に戻ってまた過去に行くと全てなかったこと、元通りになっている。
・ケネディを守ることはベトナム戦争の発生を阻止できると考えたため、犯人オズワルドを盗聴したり監視したりし、動機や共犯者の有無をつきとめていく。
■セイディーとのラブストーリー
・同時にセイディーとの仲を深め、学校でも演劇の監督などをつとめ、生徒からも慕われる。ジェイクは徐々に過去こそ自分の生きるところだと思うようになっていく。
・過去改変をしようとすると、事故にあったり、改変を阻止するような出来事が起こる。過去は改変を望んでいないという世界のルールがある。
・セイディーは元夫(精神的におかしいところあり)に頬を包丁で切り裂かれてしまう。頬に跡が生涯残ってしまう。
■セイディーとともにケネディ暗殺阻止へ
・ジェイクは賭け事で、セイディーの頬の手術費用などのための収入を得ていたが、ギャングに暴行を受け、大怪我。記憶をなくしてしまう。
・記憶を取り戻したときには、すでにケネディ暗殺の数日前になっていた。
・セイディーには、未来からきたことや、ケネディ暗殺阻止のことを話す。しかしジェイクはセイディーを危険に巻き込まないように核心は話さなかった。
・ジェイクは手紙を残して一人でオズワルドに挑もうとする。しかしセイディーは一人でオズワルドに挑もうとしたジェイクを探し当てる。二人でケネディ暗殺を阻止しようと決意する。
・ケネディ暗殺の当日、何度も死ぬような危険な目にあいながら、ジェイクとセイディーは辛くもオズワルドを止める。しかしセイディーはオズワルドに撃たれて亡くなってしまう。
・ケネディは生き残り、改変された未来が実現。
■ケネディを守り抜いたあとの世界
・ケネディを守り、現代に戻るとそこは良い世界ではなく、とても悪い世界になっていた。治安はかなり悪化、食料不足、電気不足、断続的な地震、家には何重にもかけられる鍵。鼻のない若者(なにかの感染?)、外出許可証の携行、怯える通行人、パキスタン人は出ていけ!というような差別的な落書き、窓がわれているコンビニ、ヘイトスピーチ、食糧計画という建物(たぶん食糧が足りず自由に買えない世界)。
ケネディを守ったにもかかわらず、そこは最初よりも荒廃した世界になっていた。
・その時代のハリーに出会い、きくと、ケネディは大統領をつとめあげたものの、その後北ベトナムが発展し(ベトナム戦争が回避されたためか)、世界の共産化を恐れた当時のアメリカ大統領はハノイに28発もの原爆を落としたという。
・また多発する地震により、数十年後に地球は割れ、全員死ぬとのこと。すでにいくつかな島は沈んだ。日本のいくつかの島も。
・他の国でも戦争が多発する世界になっていた。
■もう一度、過去へ
・セイディーを生かすため、また悪化した現代をみたジェイクは、もう一度過去に戻った。
・過去は改変を望まない。改変するとより悪いことが起こる‥。ジェイクの心はもう決まっていた。もう改変は行わないと。しかしセイディーにも会えないのか?会わないほうがいいのか?それぐらいの改変なら可能なのか?わからない。悩むジェイク。
・結末、ジェイクはセイディーには会わなかった。自分と出会わず、セイディーが生き残る方を望んだ。
■そして現代へ
・戻った現代は当初のような世界になっていた。インターネットでセイディーを調べると、独身のまま、まだ生きており、80歳になっていた。
・ラスト、セイディーをダンスに誘う。セイディーはどこかであなたにあったことがあるような気がする、という。ジェイクは違う時代でね、と答える。
■別エンド
このラストには別エンドがある。上記がキングの息子が考えたラスト。こちらのほうがいいと考えて差し替えたらしい。元々のキングのエンドはキングのホームページがら読むことができる。
別エンドは、
・新聞社がセイディー(80歳ぐらい)を取材している。セイディーの誕生日パーティーがひらかれている。その記事をジェイクが目にする。セイディーは別の人と結婚し、5人の子供とまご、たくさんのひ孫がいる。インタビューではセイディーは夫を愛していると話す。写真のセイディーにも頬に傷があるものの、すでに傷は古くなっており、気にならなくなっている。
写真のセイディーのえくぼは、相変わらず美しいものだった、というもの。
■感想
久しぶりに3冊とも夢中になって読んだ。中弛みあるものの面白かった。タイムトラベルの設定がいい。現代に戻るとより悪くなっていた場面はかなりひきこまれた。
上巻の最初が読みにくさはあった。
別エンドの場合、過去改変をまるっきりだれも覚えておらず、結局ジェイクのやったことは全て無意味に思える。でも切なさがのこり、これもスッキリ行くエンド。セイディーに子供たちもたくさんいるのがいいなと。
一方で本のエンディングは、セイディーがすこし記憶を持っており、救いが少しだけある。ただセイディーがずっと独身なのは少し気になったかな。
総じて面白かった。ケネディ暗殺についてはまったく詳しくなかったがそれでも読めた。
Posted by ブクログ
下巻は一気読みでした。
もしケネディ暗殺がなかったら...から
始まった物語ですが
ただひたすらに主人公ジェイクと
セイディーの壮大なラブストーリー
だったんだなと。
読後が切なくて。
たまらない気持ちになりました。
切ない感じは、グリーンマイルに似てます。
キングはこういう作品もよいですよね。
Posted by ブクログ
中巻でダレたのが嘘のようにあっという間の下巻でした。
いくつかのパターンでの結末を想像しながら読み進めたけど、ちょっとキングらしからぬ終わり方だった。
小さく綺麗にまとまりすぎたなと思いつつあとがきを読んだら、どうも息子のアイデアを取り入れたらしい。
キングだったらもっと荒々しさと若干のイタズラ心が残る結末だったんじゃないかな。あともっと、いやかなり蛇足ぎみに書いてたと思う。
HPでキング版エンディングが読めるらしいので気が向いたらチェックしよう。
ただ、結末にいたるまでの過程、終盤ラッシュは文句なしに面白かった。
いつも以上にエンタメ性が出てて、長大な小説だけどほぼこのまま脚本なしでもハリウッド映画にできそうだなと思ってたら、すでにドラマ化されてましたね。
そして本作もダークタワーシリーズの1つだと思われるので、あわせて読むと"紐"理論への理解が深まるのではないでしょうか。
奇しくも主人公の名前がジェイクというところも共鳴現象でしょうね。
Posted by ブクログ
1963年11月22日のケネディ大統領暗殺を阻止するために、タイムトラベルする話。主人公の男性が1950年代末から1963年の目的の日までの数年間の人間関係や生活の様子がメインで描かれる。現代社会を知っている状態で1950年代で過ごすのはツライのではないかと思ったが、昔のほうが居心地がよかったりするのかなと思ったりもした。タイムトラベルものは好きなジャンルの一つ。
Posted by ブクログ
3冊を読み終え正直、大作には違いないのですが長すぎました。途中中弛みがあり、3冊目に至ってようやく先が見え始め、加速度が付いて読み終えた感じです。この小説は最後まで読まないと意味がありません。読後感は良かったです。作者の構想は40年あったということですから、膨大な資料に基づき作り上げた歴史的事実に沿った内容であるようです。(勿論、ケネディ暗殺の犯人は未だ謎ですが…)その時代の様子もかなり詳しく描写されています。それこそ古き良きアメリカ合衆国と言うべきなのでしょう。
タイムスリップする場所、兎の穴に立つイエローカードマンとグリーンカードマンの存在。バタフライ効果、過去を変えることが意味するものは…地球規模での様々な変動が始まっている今を照らし合わせると不気味な感じがしました。
Posted by ブクログ
ここへ来て、過去の世界への介入がもたらした物が垣間見える。それも大いなる悲劇として。明るい未来だったらどんなに良かったことだろう。介入を無かったことになど出来るのだろうか。そしてまた違う世界になってしまったら?!
Posted by ブクログ
タイムリープ物の作品は数あれど、そういう解釈で来ますか。といったところ。
ロマンスを挟みつつ、だらだらときて結論だけ読めればいいかなという作品だった。
Posted by ブクログ
ディークの電話の叫びに所構わず泣きそうになった。どうしてもタイムトラベル、ケネディ暗殺をどう料理するのか意識して読んでたけど、キングの小説は人なんだと再確認しました。
Posted by ブクログ
このミス海外編2014年版1位。ケネディ暗殺の真相に迫るミステリ。タイムトラベルSFでありラブ・ロマンスでもある。過去に行ってケネディ暗殺を阻止するってのが主要テーマであり、それにともなうオズワルド単独犯の検証、歴史改変の影響想定、そして、過去の世界でのロマンスのジレンマ。小説世界の構想、設計、ストーリー展開、特にラブロマンスの部分の表現、どれをとっても良くできた小説。ケネディー暗殺の映像は昔よくみたけどかなり衝撃的だったしテーマ自体もとても興味深いものであり、タイムパラドックスの処理も上手。ホント、素晴らしいのだけど、長いのと全体としては読みにくいのが難点。翻訳の問題なのか、自分の調子の問題なのかよくわからないんだけど、読んでる途中で集中切れることが多々あるのです。時間かかった。