スティーヴン・キングのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレホラーの大作…とあったが、上巻を読み終えて感じたのは、『全然これホラーじゃないじゃん‼︎』といった気持ちである。悪霊の島…とあるが、上巻の中には悪霊要素はほぼない。(霊は出てくるには出てくる。主人公の娘が島に訪れて、一緒に島を探検した際、娘がゲロゲロ吐いてしまった時があったが、それが悪霊の仕業と仄めかされてはいる)
一応、主人公のエドガーが事故をする様子だったり、超自然的な体験をする時は中々グロい描写が散見されるものの、そこまで恐ろしさは感じられない。
私からはむしろ、それでも気丈に頑張っているエドガーがカッコいい!という感想を抱いた。
上巻は、言うなれば『事故で障害を負った者が再生し、第二の人生を生きていく』といったテーマが相応しいだろう。
とりあえず、キングだからホラーにしとくか…みたいな宣伝にしたんだろうなぁ…とは思う。しかし、その内容は中々読み応えのあるもので、エドガーとその友人のワイアマンのウィットに富んだ会話がすごく面白かった。
ホラーではない。しかし、それでも病人が頑張っている姿がほっこりして面白い。そういう作品(一応、中々不穏な伏線が散りばめられているのでそう思って安心するのは禁物)だった。今から下巻を読むのだが、恐らくホラーの本腰はこれから入るのだろう。…たぶん。 -
Posted by ブクログ
引退することにした、暗殺者ビリー・サマーズ。
最後の仕事で引き受けたのは、護送中の殺人犯の狙撃。
報酬は200万ドルというから、1ドル150円で換算すると3億円かぁ。
いや、そうして計算してみると、うさんくさすぎないか、と思うところだけど、ビリーは引退の仕事として引き受ける。
狙撃するためにその街にしばらく住み、そのあいだは新作を執筆中の作家になって街に溶け込め、という。
なんだそれ、あやしすぎないか。
ビリーは指令に沿って、作家のふりをして、実際に書き始める。
警戒されないため、狙撃の腕は一流でも「おバカなおいら」を演じているビリーは、実は文学好きで教養が高い。バカなふりをして、与えられたノートパソコンに文章をつづりながら、興が乗ってくるんだね。
与えられたノートパソコンである以上、監視されているのは確実。
だから、おバカにつづりを間違えつつ、小説みたいなものを書き始める。
そこで語られる、自分の半生。
はじめて人を撃った時、妹が殺されたとき、軍隊に入った時という話を下記進めるにつれ、監視されているとわかっていつつ、ビリーはどんどん没頭していくんだね。
同時に、街での生活も充実していく。
近所に住む家庭と交流し、子ども達とモノポリーをやって盛り上がり、暗殺予定のビルで勤務している女性とも親しくなり、ある晩、彼氏と別れた彼女は酔っぱらってビルとともに過ごす。
ビリー、引退するというから初老くらいかと思ったら、まだ40代くらいなんだね。はっきりと年齢が書かれていたわけじゃないけど。
近所の家族とお祭りに行ったときは、射的でうさぎのぬいぐるみをほしがる娘に、腕前をみせてとってしまうんだね。
潜入中ということを考えると、疑わしいことはやるべきでない、とプロとしてはわかっているのに。
近所に越してきた感じのいいおじさんが、実は暗殺者だった、なんて、ドラマとか少年マンガにありそうな展開だなぁ。
キングらしく、そこかしこのエピソードが、それだけで独立した小説になりそうなくらい、饒舌かつ楽しく語られていく。
これ、どこまで行くんだろうという気もするが、でも面白い。
上巻の終盤になって、ようやく暗殺は実行される。
ただ、クライエントから提示された逃走経路の完璧さにうさんくささを感じ、依頼を完遂したあと、ビリーは待っているクライエント側の逃走車をかわし、身を隠す。
その後、自分のまわりで依頼に関わっていた人間が次々と自殺したり、身をくらませたりする。さては、殺されたか、と。
やはり言われた通り、車に乗っていたら殺されていたかもしれない。
報酬の残金は支払われず、警察は暗殺騒ぎで街中を警戒している。
少なくとも、警察の包囲網が解かれるまでは、隠れ家にこもっていることにする。
そして数日。
嵐の深夜、ビリーがかくれている家のそばで車がとまり、男女が出てくる。
女は意識を失い、ひょっとすると死んでいるのかもしれない。
どうも、襲われたようだが、このまま放置して警察がそばをかぎまわられると困る。
やむなくビリーは・・・。
話がぐるんぐるんまわりすぎて、どこに向かうのかわからない。それでも一つの物語として惹きつけるのが、キングの筆力なのだろう。
下巻も楽しみに読もう。 -
Posted by ブクログ
ネタバレ読みやすい、ちょうど良い長さ、初級編スティーブンキングという感想。
霊が見える(しかも話せる)少年が主人公。
とある老人の亡くなった奥さんから指輪のありかを聞いたり急死した小説家から続編のストーリーを聞き出すところはコミカルで楽しい。(こんな能力欲しいなーと呑気に思ってしまう)
ただ、おとなしく優しい(?)霊ばかりではなく、ある爆弾殺人鬼の霊に生前に仕掛けた爆弾の在処を聞き出したところから平和が崩れ始め、、、
ストーリーは流石のスティーブンキングでスラスラ読める。テンポも良い。
主人公と母親が健気に生きている描写に感動しながら読んでいたのに最後のオチが1番ホラーだった。