【感想・ネタバレ】眠れる美女たち 下のレビュー

あらすじ

ひとたび眠りにつくと目を覚まさなくなる「オーロラ病」に罹った女たち。目覚めたのは、廃墟のような異世界だった。年齢も仕事も生活水準も違い、接点のなかった彼女たちは、生き延びるために結託する。一方、女たちの肉体が眠り続ける現実世界では、男たちの恐怖と不安が渦巻いていた。女たちの体を焼いてしまおうとする者も出てきて……。

キング親子によるパンデミック・ホラー長編は衝撃の結末へ。

※この電子書籍は2020年10月に文藝春秋より刊行された単行本の文庫版を底本としています。

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Posted by ブクログ

上巻ではオーロラ病が蔓延し女性が次々と眠ってしまい、女性警察署長ライラまでもが眠ってしまうところで終わります。男はパニックに陥り右往左往するのみです。ここで読者の緊張が頂点になります。

後半は一転してヴァイオレンスの連続で、ジェットコースターが落下するような展開が続きます。クリントンの籠城するドゥーリング女子刑務所にフランク率いる民兵隊が攻撃を仕掛け、それとは別にアームレスリングチャンピオンのヴァネッサのグライナー兄弟追跡劇もあります。ものすごい迫力です、街中の火器が集まっているのでそりゃあそうなるよねという感じです。男たちは他人には理解しがたい流儀をそれぞれもって争いに参加しているようです、特に女性にはまったく理解できない考えで。

私が上巻で注目したクズ2人ドン・ピーターズとガース・フリッキンジャーですが、ガースはあっさりと退場しましたいいやつだったのに残念です。ドンは最後までクズを貫き通し、クズらしい最後を迎えます。

眠りについた女性たちはもう一つの世界で女性だけで生きていけることを証明するのですが、元の世界に戻ることを決断します。

表向きは以前と何も変わらない世界に戻ってしまいます、指がなくなったり家族がいなくなったということはありますが広い世界の中では小さいことであると描かれています。オーロラ病のカラクリを知った一部の人間には心境の変化が現れ小説のエンディングとなります。

オーロラ病という疫病を扱っているところから『スタンド』が、もう一つの世界の描かれ方から『ダークタワー』が連想されます。また、上巻と下巻で雰囲気が違うので、上巻を父が下巻を息子が主に執筆している気がします。こんなことは面白ければどうでも良いことですね。

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2023年01月25日

Posted by ブクログ

「男が女に“愛してる”といったら、パンツを脱がせて一物を突っこみたいというのが本音だよ」

――何かと分断が取り沙汰、懸念される世の中だが、男と女という、最も身近な分断の元をメインにした、パンデミック?SFホラー。女性への愛は、斯くの如くでない自分でありたい。

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2023年09月10日

Posted by ブクログ

イーヴィ という存在はなぜ表れたのか?
どこから?何のために?誰によって?

眠った女たちは繭に包まれ、繭の中の肉体はそのままに、別の時が流れる街に現れる。
飲食をする精神体?物を作ることもできるようだけど……時空を超えたドッペルゲンガー?
肉体が失われると街での姿も消えてしまう?

そういう世界なのと言われればそれまでなんだけど……
納得しきれないなぁ

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2023年03月11日

Posted by ブクログ

ネタバレ

2023.1.20
面白かったけど、これをハッピーエンドとするかどうかは読者次第って感じ
個人的にはミストと同レベルでしんどい…

ジャネットのとこ、もう少しどうにかなんなかったのか……

エンジェルの存在が唯一ハッピーエンド。
イカれてるかもしれないけど、大好きなキャラ。
彼女が幸せならそれでいいかもしれない

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2023年01月21日

Posted by ブクログ

ネタバレ

下巻なのでどうしても感想にはネタバレが含まれてしまう。



男がいなくてもアチラの世界できちんと生活を営んでしまえている女たち。
水道管を修理し、電気を引き、カートを修理し、家を修繕し、畑を作り、学校を始めて 恋人も得て。
子供ができないという難点はあるが、妊娠している女が男を産めば女の世界で育まれた男が誕生し、決して争いでなんでも解決したりはしない。
とはいえ時間の問題であってある程度男が増えれば同じような道を辿りはするのだろうけれど。
でも結局・・・。
男たちが少しは変わるのかしら。
女たちも自分たちが何かを成せることを知って強くなれるのかしら。
SFホラーファンタジーって感じ?
違う世界を見せてもらえました。

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2025年07月29日

Posted by ブクログ

テンポは素晴らしいものがありました。こういう群像劇を描くのは非常に筆力のいることだし、これだせの物語を描き切るのは中々大変だと思う中で、構図がはっきりとしてるので分かりやすかった。
しかし、後半にかけて展開がダラつき、最終的な着地には失敗した感じがあり、残念。

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2023年04月16日

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