スティーヴン・キングのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
キングのホラー小説はほぼすべてジェットコースターだ。
落ちる落ちる落ちるぞ……ほら落ちたー!!と、緩急は絶妙にして盛り上げるだけ盛り上げてどん底に突き落とす、よくできた遊園地のアトラクションのような構成。
それ故に、彼の作品で恐怖を感じたことはない。
一時期ハマって読み漁ったのだが、「IT」も「シャイニング」も「呪われた町」も、モダンホラーの傑作と絶賛される完成度の高さは認めるが、お話としてはよくできてる、エンターテイメントとしては大満足、と感心しながら、真実の恐怖を味わったことはいまだない。
それよりはむしろ「刑務所のリタ・ヘイワース」や「11/22/63」のようなヒューマンドラマに重きをお -
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Posted by ブクログ
ネタバレ上巻では、死を目前にした友人から頼まれた勢いで過去に戻り、歴史の転換点であるケネディ暗殺を阻止して、世界に平和を取り戻すための行動をとることにしたジェイク改めジョージの心情にどっぷりはまってしまった。
しかし、間をおいて中間を読むと、「マジですか?」って気持ちがふつふつと…。
だって離婚は不本意だったとして、やりがいのある仕事があり、多分友人だってアル以外にもいただろうし、あるの見世以外にも行きつけの店はあっただろうし…。
そういう現在の生活のすべてを捨てて、見知らぬ世界で人殺しをする?
それが世界のためだと言われても。
至る所たばこの煙が立ち上っているような世界で、人種差別は甚だしい -
Posted by ブクログ
ネタバレアメリカ人はリンカーン暗殺とケネディ暗殺について語るのが好きだなあと思う。
まあ、日本人が本能寺について語るようなものか。
ケネディが生きていたら世界は今とは違っていたはずだ。
そう信じている友人アルに、死期が迫っている自分の代わりに過去へ行って、ケネディ暗殺を阻止してほしいと頼まれるジェイク。
ワンアイデアでこれほどの超大作。
けれど、全然無駄な部分がない。
その「穴」は、どういう理屈で過去と繋がっているのかはわからない。
ただ、毎回同じ場所同じ時間に戻されるので、過去に対応すること離れてくると比較的簡単だ。
ただし、一度現代に戻ってから過去に来ると、全てが振出しに戻っていることになるが -
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エドワード・ホッパーという画家がいる。現代アメリカの具象絵画を代表する作家で、いかにもアメリカらしい大都会の一室や田舎の建物を明度差のある色彩で描きあげた作品群には、昼間の明るい陽光の中にあってさえ、深い孤独が感じられる。アメリカに行ったことがないので、本物を目にしたことはないが、アンドリュー・ワイエスと同じくらい好きなので、ミュージアム・ショップでカレンダーを買って部屋の壁にかけている。
深夜のダイナーでカウンターに座るまばらな客を描いた「ナイトホークス」に限らず、ホッパーの画には、その背後に何らかの物語を感じさせられるものが多い。作家のローレンス・ブロックもそう考えた一人だ。彼は、これは -
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面白かったです。
満を持して「霧」を読みました。
それまでの短編も面白かったです。
「ジョウント」、読み初めて既視感…と思ったら再読でした。途中の、奥さんを、出口への通路を切ったジョウント回路に放り込む殺人、恐ろしかったです。天国にも地獄にも行けず、永遠にワープし続ける絶望。
「カインの末裔」は「ゴールデン・ボーイ」の結末を連想しました。短いですが印象的。
そして、短編集の半分以上を占める「霧」はすごかったです。怪物と死の恐怖と絶望、閉鎖的な空間での追い詰められた狂気。
異形の怪物と戦ったり、マーケットから出ていく出ていかないの駆け引きにドキドキしながらも、自分だったらどんな行動取れるかなと思 -
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(上下巻あわせた感想です)
2009年4月、とある市民センターで催された就職フェアにて、職探しをするために並んでいた大勢の人たちの列にメルセデス・ベンツSL500が突っ込み、多数の死傷者を出す事件が起こります。
犯人は逃亡し、未解決のまま事件から1年が経過したある日、当時捜査に携わり、今は退職して「元」刑事となったホッジズの元に、犯人である「メルセデス・キラー」ことブレイディから、自身が犯人であること、そしてホッジズを挑発する内容の文章が書かれた手紙が届きます。
妻と別れて生きる意味を見出せなくなっていたホッジズですが、この手紙を見て刑事時代の猟犬魂が蘇り、犯人を独力で捕まえるべく、警察を頼 -
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「ジョイランド」
これは青春小説。
スティーブン・キングと言えばホラーと思っていましたが、本書はホラーだけではなくミステリーと青春の要素が合わさった作品である。ジョイランドに幽霊が出る、その幽霊は過去に殺された少女であり、まだ殺人犯がウロウロしている等、ホラーやミステリーのテイストもあるのだけれど、一番焦点が当てられるのは、主人公デヴィンの青春期の様に思える。
作家志望で幸せな家庭(それも恋人ウェンディとの!)を夢見る大学生デヴィン・ジョーンズは、彼女との距離を縮められないない(そう。アレに辿り着かない)鬱屈を抱えながら、夏休みに遊園地「ジョイランド」でアルバイトを始める。ジョイランド -
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その町を覆ったのは霧―目の前さえ見通せぬ濃霧。その奥には何かおそるべきものが潜む…豪雨に襲われてスーパーマーケットに集まった被災者を襲う災厄とパニックを描き、映画化、TVドラマ化された伝説の中編「霧」他、「恐怖の帝王」の凄みを凝縮した問答無用の傑作集。キング入門者に最適、キング・ファン必携の一冊!
ほら、虎がいる
:不条理系? 状況の切迫さはひしひしと伝わってくる。
ジョウント
:SF。「あそこには永遠がある」。霧の次に好き。
ノーナ
:ファムファタルものかと思っていたら、サイコものなんでしょうか。いまいち腑に落ちず。
カインの末裔
:解説には犯罪小説とあるけれど、上と同じくぴんとこず。
霧