スティーヴン・キングのレビュー一覧

  • 眠れる美女たち 下

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    「男が女に“愛してる”といったら、パンツを脱がせて一物を突っこみたいというのが本音だよ」

    ――何かと分断が取り沙汰、懸念される世の中だが、男と女という、最も身近な分断の元をメインにした、パンデミック?SFホラー。女性への愛は、斯くの如くでない自分でありたい。

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    2023年09月10日
  • 異能機関 下

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    ネタバレ

    下巻読んで思ったのは上巻は起承転結で言うと起と承の半ばくらいで、下巻はそれ以降がドドドとジェットコースターのように展開するのでページ捲るのが止められなかったという事です。

    逃避行の末の二人の主人公の邂逅、〈研究所〉からの追手の襲撃、その裏で起こる〈研究所〉での子供達による反乱といった数々の出来事がキングの筆致で描かれるし、さらに過去作品のキーワードもチラチラと差し入れたりしてファンとしてニヤニヤも止まりませんでした。

    ほぼ同じ時間での逃げる側と追う側の話を交互に並べる事、一つの出来事を複数の視点で描写する手法を何度も使って緊迫感や臨場感を煽るの本当に上手いなと思ったり、〈研究所〉の大人が子

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    2023年08月20日
  • 異能機関 上

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    上下分冊の上だけなので評価が難しいのですが。

    表紙カバー返しや帯のあらすじがこの巻の内容なので、話が知りたければそれだけ読めば良いのですが、キングだからこその濃密な描写や、アメリカンジョークを堪能したい向きにはやはり全文読むのが一番だと思いました。

    〈研究所〉内の大人の子供に対する行動の恐ろしさ、子供たちの虐げられているからか静かに団結して友情も育てる様が美しく、後半主人公が〈研究所〉を脱走する下りも事前に考えた追手を欺き方を実践しつつ、自分の体調が思ったより良くない中、逃げ切れるのか不安な気持ちの描写ぶりがなかなか良かったです。

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    2023年08月20日
  • 異能機関 下

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    いやあ、下巻に入っても失速するどころかどんどん加速していくので、途中で止めることができなかった。
    さすがにストーリーに触れることはできないが、本書で描かれているのは“超能力”だ。キングには『キャリー』や『ファイアスターター』など超能力者が主人公の作品も多く正に原点回帰だが、スケール感がまったく異なる。
    彼らの目的が手段を正当化するとは思わないが、そう来たかと唸った。こんな大義名分があればなんでもできちゃうよね。

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    2023年08月14日
  • 異能機関 上

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    発売日に入手したが集中して読みたくて温存していた。作家生活50年というのもすごいが、それ以上にほとんどの作品が水準以上であることが驚きだ。
    本書の帯には「王道回帰。」とデカデカ書かれている。王道とはさて、ホラーか、SFか。
    始まりは元警察官のティムがデュプレイに流れ着き、そこの警察署で“夜まわり番”になるまでが描かれる。静かな書き出しはミステリー風だ。
    一転して次章からは天才少年ルークが巻き込まれた災難に移る。ここから先は子供達が主役となる。もちろんキングは子供を書くのも滅法うまいから何の問題もない。
    展開は読めてきたが、もちろんその予想を遥かに上回るのは間違いない。下巻へ急ごう。

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    2023年08月14日
  • 異能機関 上

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    冒頭の章では、あらすじに出て来るルーク少年は登場せず。上下2段組の活字量もヘビーで読むの辞めそうになったけど、ここ、下巻で効いて来る章だったので、飛ばさずに読んで置いて良かった。後半ストーリーが大きく動く辺りからは下巻まで一気読みです。

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    2023年08月11日
  • 異能機関 上

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    ちょっとした不運が重なって警察を退職したティム。
    そして、天才的な知性と何の役にも立たなそうな、かすかな異能力を持つルーク。
    この2人がどこでどうやって交わるのか?

    表紙のイラストを手がかりにして、ドキドキしながら読み進める、初のスティーブンキングの小説は献辞にもあったように、孫世代でも楽しめる一級品のエンタメミステリだった!
    下巻へ急げ!

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    2023年08月09日
  • 書くことについて ~ON WRITING~

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    翻訳書だから…と思ったけど、思いのほか内容が頭に入ってきた。

    本筋は著者による小説の書き方だったが、"書く"という行為についての心構えを説く部分は参考になった。

    「受動態は極力避けろ」、「副詞を多用するな」など端的に伝わりやすい文章を書くことが重要である。

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    2023年08月03日
  • 11/22/63(下)

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    ネタバレ

    中巻でダレたのが嘘のようにあっという間の下巻でした。
    いくつかのパターンでの結末を想像しながら読み進めたけど、ちょっとキングらしからぬ終わり方だった。
    小さく綺麗にまとまりすぎたなと思いつつあとがきを読んだら、どうも息子のアイデアを取り入れたらしい。
    キングだったらもっと荒々しさと若干のイタズラ心が残る結末だったんじゃないかな。あともっと、いやかなり蛇足ぎみに書いてたと思う。
    HPでキング版エンディングが読めるらしいので気が向いたらチェックしよう。
    ただ、結末にいたるまでの過程、終盤ラッシュは文句なしに面白かった。
    いつも以上にエンタメ性が出てて、長大な小説だけどほぼこのまま脚本なしでもハリウ

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    2023年07月25日
  • 異能機関 下

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    「異能機関(下)」(スティーヴン・キング : 白石 朗 訳)を読んだ。

    覚醒してスプラッターにもなったし、頭脳戦でチェックメイトもした。

    『全米ライフル協会』が喜びそうな部分もあり、『AKIRA』とか『童夢』を彷彿させる部分もあり、まあいろいろだね。

    『いろいろって?』
    『いろいろはいろいろさ』

    読後感はまず満足できるものでありました。

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    2023年07月22日
  • 異能機関 上

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    アメリカ社会の世界観を読み取れるのに手こずり中々先に進まない。物語が下巻にむけて動き出した。下巻が楽しみ。

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    2023年07月21日
  • ファインダーズ・キーパーズ 下

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    3つの軸にどれも肩入れしながら読み進めた。
    前作とは趣が違うけど、キングの文学愛がひしひしと伝わり結果面白く読めた。
    難癖つけるなら、(前作同様)終盤の捜査・追跡が出来すぎてやしないか、とは思った。

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    2023年06月11日
  • 呪われた町 下

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    前半の長い町と人の描写が終わってからは、人間vs.吸血鬼の戦い。後半はあっという間でした。
    理由はなく、ただそこに在る邪悪と善の戦い。キングのテーマですね。

    人間が屈するのか、作品により違うのでどうなるかと思いましたが物語の導入にそう繋がるのか!というラストでした

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    2023年05月20日
  • ミスター・メルセデス 下

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    クライマックスの展開はちょっと出来過ぎの感もあるんだけど、それを上回る求心力で読ませてくれました。ホラーではないけど、某人物が毒で死ぬくだりは状況含めてめちゃくちゃエグくてよかったです。

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    2023年05月03日
  • ドクター・スリープ 上

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    ネタバレ

    「シャイニング」の続編。良い!映画を先に観てしまったけれど、原作はやっぱり描写があるので、ダンの苦悩が丁寧に伝わってきます。
    アルコホーリクス・アノニマスの活動。アルコール依存症の怖さがとてもわかる。「今日も一滴もお酒を口にしませんでした」、ってすごい達成感と救いなんだろうな。もの凄く揺れてても、今のところは踏み止まれている。ビリーもケイシーも良い人だ、ダンは出会えて良かったねぇ。
    アブラちゃんの〈かがやき〉エピソードも良い。11と175の夢、アブラちゃんもつらいだろうけどご両親もつらい。曾祖母ちゃん好きだ。
    ダンにとってのハロランさんのような存在に、アブラちゃんに対してなりたい…ならなければ

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    2023年05月07日
  • IT(4)

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    キングでしか得られないしつこい文体と、其れによる信頼で長編でも読まされてしまう。長くても文句出ないのは作家の腕だよな。

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    2023年03月25日
  • 書くことについて ~ON WRITING~

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    小説執筆の技術書として読み始めたので最初の「履歴書」(自身の人生の振り返り)になかなか入り込めなかったのだが、「小説を書くための道具箱」(作法や技術、心構え)を説明する章での他作家への言及に笑い、だんだん読むペースが上がっていった。
    その後自身の直感的な部分の言語化に苦労し執筆を止めた章「書くことについて」と、止めている間に命を落としそうになった事故についての章「生きることについて」を読み
    「履歴書」から読んできた著者のモノを書くことへの姿勢に繋がり、心が震えた。
    キングが生きててよかった。

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    2023年03月23日
  • 眠れる美女たち 下

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    イーヴィ という存在はなぜ表れたのか?
    どこから?何のために?誰によって?

    眠った女たちは繭に包まれ、繭の中の肉体はそのままに、別の時が流れる街に現れる。
    飲食をする精神体?物を作ることもできるようだけど……時空を超えたドッペルゲンガー?
    肉体が失われると街での姿も消えてしまう?

    そういう世界なのと言われればそれまでなんだけど……
    納得しきれないなぁ

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    2023年03月11日
  • ミスト 短編傑作選

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    スティーブン・キングを読んだのは初めて。映像が浮かぶ文章力。まるで映画を見てるよう。心理描写も怪物の描写も丁寧で緻密。怪物が出るまでがじっとりと一番怖くて、これ読めるかな?と思っていたけど実際に出てきてからはパニックホラーのように楽しんで読めた。

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    2023年03月10日
  • 眠れる美女たち 上

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    主な登場人物 42人
    読み始めから人物の特定に苦労する。クリント と フランク をよく勘違いしてしまう なんで??
    夫婦 親子 同僚 警察 刑務所 う~~ん。イメージが固まらないうちに次の出演者が登場する。最後まで固定できてたのはイーヴィだけかもしれない。

    女性だけがかかる病 という不思議な状態に男たちはどう対応していくのだろう?

    あれ??男だけがかかる疫病による……
    よしながふみ原作の「大奥」を思い出した。

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    2023年03月09日